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ボルボ S60 T6(PHEV)試乗レポ|意外に軽快な走りを体感

#ボルボ S60 をあまりよく知らない方へ
#チョイ乗り試乗レポート
#JAIA輸入車試乗会

ボルボとS60の基礎知識

ボルボ S60 T6 PHEV。背景は箱根ターンパイクの頂上付近から見下ろす相模湾。
箱根ターンパイクから相模湾を見下ろせる場所にて撮影。ボディカラーは「ペブルグレーメタリック」
試乗車のS60はPHEVで四輪駆動のモデル。グレード名は「T6 Twin Engine AWD Inscription」。

2020年2月、毎年恒例となっている「JAIA輸入車試乗会」で、2019年11月にフルモデルチェンジして新型となったミッドサイズセダン「ボルボ S60」のPHEV車に乗ることができましたので、そのレポートをお届けします。ちなみに、JAIAとは「日本自動車輸入車組合」の略称で、インポーター(輸入事業者)とよばれる外国車の日本法人の多数が集まり(例年、開催場所は大磯プリンスホテル)、メディアや自動車評論家たちが1日のうちに複数台の試乗、撮影、取材をする機会が「JAIA輸入車試乗会」です。

ボルボとは?

ボルボ S60 T6 PHEVのフロントマスク。
ボルボのロゴマークは「♂」の記号で「アイアン・マーク」の名がある。雄の意味ではなく、中世ヨーロッパの錬金術師たちが用いた鉄の意味がある。ボルボの相乗当時のスウェーデンは高品質な鉄の生産国だった。その鉄から、ボルボの信頼性と強さ、耐久性、高い品質を♂のマークで表現したとされている。「VOLVO」はラテン語で“私はまわる”の意味。ボルボの母体は世界的なベアリングメーカー。♂のマークの大きな丸はベアリングの意味も持つ。

ボルボは1924年の創業、当初から自動車の製造を目的として立ち上げらました。ボルボの自動車への思想の要は「安全」。世界中でボルボの安全性は高く評価されています。現在のどのクルマにも付いている「3点式シートベルト」は1959年にボルボが初めて発明しています。先進安全技術では「インテリセーフ」と呼ばれる、世界最高峰の予防安全技術が市販車に採用されています。『安全な北欧デザインのクルマ』がボルボです。日本国内では、2年連続で「カー・オブ・ザ・イヤー」でボルボが2連覇(XC60受賞の翌年にXC40が受賞)するなど、高い評価を受けているブランドとなっています。

「S60」とは?

ボルボ S60 T6 PHEVのサイド
「正しいセダンのデザインがこちらです」と言わんばかりの正統派デザイン。しかし、クリーンで伸びやかなデザイン。今流行のクーペ的なデザインに倣わないところがボルボらしい。

ボルボのカーラインナップはシンプルなマトリクスに体系化されています。クラスは数字2桁「40」「60」「90」で、数字が大きい方が上級となります。数字の前につくアルファベットがボディタイプを示し、S=セダン、V=エステート(ステーションワゴン)、XC=SUVとなります。従って、S60はミドルクラスのセダンとなります。ボルボのセダンは本国では、S60とS90の2タイプが販売されていますが、日本への現時点での導入はS60のみとなっています。新型S60で3代目となります。

スカンジナビアン・デザインとその走り

スカンジナビアン・デザインとは「北欧デザイン」とも呼ばれる、ヨーロッパの北に位置する「スカンジナビア半島」の諸国でデザインの総称で、主に工業製品に使われていることばです。具体的な製品群では、陶磁器、家具、電化製品、ファッション、おもちゃ、そして自動車となります。日本国内でも有名なブランドは、プラスチックブロックのおもちゃ「LEGO」、ファストファッション・ブランドの「H&M」、家具の「IKEA」、陶磁器の「ロイヤル・コペンハーゲン」などがあります。そして、本記事で紹介する「ボルボ」はスウェーデンの自動車メーカーです。デザインの特徴は共通して、シンプル、モダン、ミニマルです。

ボルボ S60 T6 PHEVのフロントマスクからボディサイド
フロントグリルの片側のスリットに入るアクセント・カラーがさりげないおしゃれ。
ボルボ S60 T6 PHEVのリアデザイン
シンプルだが、しっかりと計算されたデザインで安定感ある印象。
ボルボ S60 T6 PHEVの前席の内装
ナッパレザーのシート。インテリアカラーはチャコールにアンバーのシートカラーを組合せ。車内はシックで明るい印象に。
ボルボ S60 T6 PHEVのフロントシート
ボルボ S60 T6 PHEVのリアシート
ボルボ S60 T6 PHEVの室内。ダブルガラスサンルーフ。
Wガラスサンルーフを装備。明るいシートカラーに明るい日差しは乗る人の気持ちも明るくなる。

スカンジナビアン・デザインの内外装のデザインはご覧のとおり。試乗時間は80分と長くないため、撮影は最小限にさせていただいたのですが、他にもお見せしたいところが数々。

軽快な走りで乗り心地も良い

試乗に出る前に、撮影を済ませたのですが、そのときに車内に備え付けてあったスペック表を見たら車重は2トンを少し超えていました。車両重量は2,010kg。4気筒2.0Lエンジンに、インタークーラーターボとスーパーチャージャーを搭載、さらに、電動モーターにしっかりした航続距離を出すバッテリーとなりますと、さぞや重量級の加速感、乗り味なのではと思っていました。しかし、50mぐらい走っただけで、その印象はすぐに消されてしまいました。「軽っ!」と思わず口にしたほどです。停止状態からの加速に近いモーター(理論的には0回転が最大トルクになるという)と四輪駆動が重たい車重をモノともしない軽快な加速感を生み出しているのでしょう。S60の電子制御四輪駆動システムは、フロントはエンジン、リアはモーターで駆動させる仕組みです。

箱根ターンパイクを往復してみました。登り坂でも余裕の加速、コーナリングのときの軽快感もあります。総じて軽快で安定的な乗り味でした。運転する前に、2トン超えの車重を見ていたせいもあるかもしれませんが、そこは差し引いても、軽快なハンドリングであることは間違いないかと思います。昨年のJAIA輸入車試乗会では、XC60とV60の2車種のボルボ車に乗ったのですが、どちらもどっしりとした力強い乗り味だった記憶があります。

試乗会会場から箱根ターンパイクまでは、路面の継ぎ目が大きく数多くある西湘バイパスを走るのですが、きれいに衝撃を吸収して乗る人へ衝撃を与えないものでした。山道のコーナーを曲がるときの車体が斜めになる感はなくフラットで安定した乗り心地。走りもコーナリングも好印象。エンジンとモーターの両方を足したスペックはスポーツカークラスにはなりますが、攻めて走る感じではなく「運転を楽しみながら流す」ための余裕のスペックと解釈したい、そんなインプレッションでした。

S60の車両価格帯、ボディサイズからすると、BMW 3シリーズセダン、メルセデス・ベンツ Cクラスセダン、アウディ A4セダンがライバルとなるでしょう。輸入車ではSUV人気の現在でもセダンの売れ筋が好調です。このあたりを狙うユーザーは、新型S60も選択肢に入ってくるはずです。

ボルボ S60 T6 PHEVを箱根ターンパイクで撮影
箱根ターンパイクにて。

短い試乗時間のため、EV走行時のフィーリングや、先進安全技術「インテリセーフ」の使用感、クルマの細かいディテールなどにクローズアップできませんでした。 普通にもっと乗っていたかったですね。次の機会に、ボルボ S60でロングドライブしてこのあたりをレポートしたいと考えています。

撮影・文:MOBY編集部 宇野 智

試乗車のスペック・価格

ボルボ S60 T6 Twin Engine AWD Inscription

全長4,760mm
全幅1,850mm
全高1,435mm
ホイールベース2,870mm
車両重量2,010kg
乗車定員5名
エンジン直列4気筒DOHC インタークーラー付ターボ+スーパーチャージャー
排気量1,968cc
最高出力186kW[253ps]/5500rpm
最大トルク350N・m[35.7kgf・m]/1700-5500rpm
モーター最高出力前:34kW/2500rpm 後:65kW/7000rpm
モーター最大トルク前:160N・m/0-2500rpm 後:240N・m/0-3000rpm
駆動方式AWD(全輪駆動)
トランスミッション8速AT
使用燃料無鉛プレミアムガソリン
燃費WLTCモード燃費:13.7km/L
∟市街地モード:14.8km/L
∟郊外モード:10.8km/L
∟高速道路モード:16.1km/L
EV走行航続距離48.2km
新車車両価格税込7,081,818円

ボルボ S60 公式WEBサイト【ボルボ・カー・ジャパン株式会社】

この記事の執筆者
MOBY編集部 宇野 智