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トヨタSFR開発中止か!新たな後継コンパクトFRスポーツと発売日や価格は?

【最新情報】トヨタSFR開発中止?新たなスポーツカー情報続々

(参考)GR HVコンセプト

2015年にコンセプトカーが発表されて以来、大きな期待が寄せられてきたS-FRですが、2017年7月に開発中止が発表されたと言われています。

開発中止のおもな理由は判明していませんが、開発の主導権を握っていたとされる加藤光久副社長の退任、さらに同じコンパクトサイズで新型ヴィッツのターボ化や、ライトウェイトスポーツであるMR2復活の噂、モーターショー2017で発表されるGR HVコンセプトがピュアスポーツであるなど、同系統の車の開発が続々判明しており、それらが優先されたと考えられています。

この中でもS-FRの後継スポーツカーとして注目されているのが新型ヴィッツで、1.6L 3気筒直噴ターボエンジンを搭載した4WDのコンパクトスポーツカーです。
ダウンサイジングのために3気筒エンジンの採用が増えてきてはいましたが、大きなパワーを必要とするスポーツカーへの採用は革新的で、メインターゲットの若年層がどのように反応するかも気になるところです。

また、新型ヴィッツのシステムがオーリスに流用されるとも言われており、エコと実用性を重視した車が話題になることの多いトヨタ内での、新たなスポーツカー量産の流れが感じ取れます。

最初の立ち消えから復活までの経緯

トヨタS-FRに開発中止の噂が広まったのは、今回が初めてではありません。
S-FRの認知から東京モーターショー2015での「S-FR」の初公開まで、トヨタから軽量コンパクトFRの開発進捗に関する正式な発表はほとんど無かったため、「トヨタはS-FRの開発を中止した」という噂が出回っていた時期がありました。

これは、トヨタが「販売予定」をまったく匂わせなかったことや、競合の「ロードスター」や「コペン」、「S660」の完成度の高さや、すでに小型スポーツ・クーペである「86」を販売していることから本当に必要なのかといった販売サイドからの反対があったなど、さまざまな説があります。

しかしその後、東京モーターショー2015にて大々的に「S-FR」を公表し、さらに後のページでご紹介するスポーツモデルまで公開するなど、トヨタが全面的に押し出し始めたため、「S-FR」の市販化の可能性はかなり高いのではないかと考えられていました。

2015年10月に開催された東京モーターショーや2016年1月に開催された東京オートサロンでのS-FR及びS-FRのレーシング仕様車の反響が大きかったため、トヨタ社内でも積極的に商品化へ向けた開発が行われていました。

詳細なデザインが明らかになることはありませんでしたが、コンセプトカーと同様に愛着のあるようなフェイスやデザインを守りつつ、市販化に向けた調整や安全基準をクリアするため、少々デザインの変更を加えるなどをしていたようです。
世界で販売するためには、各国の安全基準をクリアする必要があり、軽量化を図ると同時に強度も担保するといった相反する要素の両立が必要となります。

また、開発していた部署は小型スポーツ・クーペであるトヨタ86の開発も手がけた多田哲哉チーフエンジニアが統括しており、BMWと共同開発している新型車と併行して開発が進められていたと言われています。

開発サイドとしては、現行の「86」はライトウェイトスポーツとしては性能や価格が高く映っており、もっと価格の低い初心者・入門者向けのライトウェイトスポーツをラインナップしたいという強い熱意があったことが感じられますが、残念ながらもうS-FRの姿を見れる可能性は低くなっているかもしれません。

S-FRが本当に開発中止であれば非常に残念ですが、上記の開発チームがバリエーションに富んだ、リーズナブルで若年層への販売を見込めるようなスポーツカーを新たに発表していきます。
今後はそれらのモデルにも注目していきましょう。

S-FRに取って代わった車種の最新情報はこちら

トヨタの新しいライトウェイトスポーツ「S-FR」

トヨタ S-FR コンセプト 2015年モデル

「TOYOTA S-FR」東京モーターショー

東京モーターショー2015にて、トヨタが正式に発表したライトウェイトスポーツの「S-FR」。

残念ながら開発が中止してしまったと言われていますが、本記事ではその概要と特徴を他のライトウェイトスポーツと比較しながらご紹介します。

まず、基本情報は以下の通りになります。
【ボディサイズ・乗車人数】
全長  :3,990mm
全幅  :1,695mm
全高  :1,320mm
ホイールベース:2,480mm
乗車人数:4人乗り
車両重量:1,000kg前後
タイヤサイズ :16インチ

S-FRの名前の由来となっている「FR」の詳しい意味や、フロントエンジン・リアドライブのメリットや代表車種に関しては以下の記事をご確認ください。

個性的なデザインのS-FR!

S-FR正面

トヨタ S-FR 新型 2015年

トヨタのライトウェイトスポーツとして、意のままにクルマが反応し、日常使いの中でもクルマとの対話や走る楽しさを追い求めているモデルです。

S-FR斜め上正面

トヨタ S-FR 新型 2015年

ボディはスポーツカー特有のロングノーズ・ショートデッキのボディタイプです。

大きな楕円形の吸気口が特徴で、スポーツカー特有の威圧的なデザインを排しています。

S-FR側面

トヨタ S-FR 新型 2015年

前述の通り、ロングノーズ・ショートデッキのボディタイプとなっています。

4人乗りとなっていますが、実際に4人乗車してみると後席は僅かなスペースしかなく、
トヨタ86の後席からも分かる通り、窮屈に感じてしまうことでしょう。

S-FR背面

トヨタ S-FR 2015年

トランクも装備され、ライトウェイトスポーツながら、日常利用でも可能な設計・デザインとなっています。

S-FRの内装・インテリア

トヨタ S-FR 新型 2015年 内装

S-FRのダッシュボード周りは、直線的なデザインが多いですが、これは、走行時に上下、左右、前後方向の動きを視覚的にも確認できるようにという思想に由来するものです。

S-FRのインパネは単眼のインパネを採用し、スピードとエンジン回転数が一目で確認できるようになっています。

必要最低限の機能を配置し、スポーツカーとしてのシンプルさを追求しています。

S-FRのインテリアはトヨタ「スープラ」や「86」に通じるようななインテリアとなっており、トヨタが開発してきた伝統的なスポーツカーにならって開発されていました。
シートもホールド感の強いシートを採用し、旋回時に横Gが生じても安定したドライビングを楽しめる造りです。

S-FRのようなライトウェイトスポーツに関して詳しく知りたい方は以下をご確認ください。

「S-FR」はトヨタ「86」の弟分

トヨタ 86 GT Limited 2016年

「S-FR」の開発部署は、トヨタのスポーツカー「86」と同じスポーツ車両統括部が担当していました。
また、チーフエンジニアも「86」と同様に多田哲哉氏が手がけていたようです。

多田氏は豊田章男社長から「トヨタのスポーツカーは86を中心に3兄弟でいくべき」と言われていたとのことで、 「86」の兄にあたる上位モデルは、BMWとのコラボレーションで開発が進められているとされていました(デトロイトモーターショーにて展示された「FT-1」がそれに当たるのではないかと言われています)。

そして、「86」の弟分にあたるモデルとして開発が進められたのが、この「S-FR」です。

86に関する最新情報は以下の記事でご確認ください。

東京モーターショー2017ではなく2020年の発売開始を目標にしていた?

東京モーターショー2017 ロゴ

SFRは一時期東京モーターショー2017年での公式発表も期待されていましたが、これには間に合わないという噂が出回り、そこから間もなく開発中止が言い渡されたと言われています。

実際、まだチャンスがゼロとは言い切れない状態ですが、トヨタは2017年の東京モーターショーにて、前述のスポーツコンセプトを発表、他にも次期G’sグレードのGRグレードモデルの展示があり、スポーツカーファンは今年も退屈せずに済むでしょう!

【NEW】やはり発表されなかったS-FR

東京モーターショー2017のプレスカンファレンスでは、やはりS-FRに関する発表・発言はありませんでした。
前回の東京モーターショーでS-FRが発表されてからまる2年経ってしまいましたが、やはり完全に生産中止になってしまったのでしょうか。

東京モーターショーのコンパニオンについてはこちら

S-FRと他の国産スポーツカーとサイズを比較

S-FRのボディサイズは、全長はロードスターと同程度ですが、車高が高めに設計されています。

S-FRの車高はトヨタ「86」「BRZ」、日産「フェアレディZ」と同程度となっています。

フロントフェイスのデザインに少々「可愛らしさ」もあるため、車高を低くする必要が無いのかもしれませんが、他の国産スポーツカーと比較するとやや「ずんぐり」したボディとなっています。

SFR vs 他の国産スポーツカーの重量とエンジンパワー

トヨタは、SFRの重量は1,000kg前後を目指すと発表していました。

その場合、他の国産スポーツカーと見比べ、SFRが1,000kg前後の重量だった場合、どの程度のエンジンパワー(トルク)になるのかを予想してみました。

重量としては、ダイハツ「コペン」やホンダ「S660」とホンダ「CR-Z」の間となります。また、トヨタ「86」、スバル「BRZ」、ロードスター等の位置を考慮すると以下の通りとなります。

●SFR(重量・エンジンパワー予想)
・重量 :900~1,100kg
・トルク:11~19kg-m
スペック情報はほとんど公開されませんでしたが、マツダ ロードスターを意識し、1.5Lの直列4気筒エンジンを搭載するのではないかとも言われていました。

正式公開されたのは以下の3点のみです。

①エンジンをフロントミッドシップに搭載した本格レイアウトを採用
②最適な重量配分(前後重量配分は50:50)や独立懸架のサスペンションで優れたコーナリング性能を実現
③6速MT

現行の国産スポーツカー全モデルはこちらで確認!

提携したマツダ「ロードスター」からの流用の可能性はあった?

(参考)マツダ ロードスター ND型

マツダ MX-5 ND型
©iStockphoto.com/ Tramino

提携したマツダのロードスターを流用するのではないかという噂もありましたが、その可能性は低いと考えられていました。

S-FRはトヨタオリジナルモデルとなるとされていたので、もし本当に生産されるのであれば、「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(通称:TNGA)」というトヨタの新世代プラットフォームの一員になるはずだからです。

ロードスターの最新情報は以下の記事でご覧ください。

ヨタハチの再来?トヨタ S-FRの目指したものとは

“ヨタハチ”ことトヨタスポーツ800

トヨタ・スポーツ800。ヨタハチの愛称で呼ばれている小型スポーツカーで、名実共に名車の扱いを受けています。790ccのエンジンは非力ながらも、当時としては画期的な超軽量構造と空気抵抗の少ないボディのお陰で高いパフォーマンスを発揮するそうです。正しく、トヨタの過去の栄光ですね。 pic.twitter.com/FIjG2pmoSM— kiha24 (@kiha0024) 2016年12月2日

1965年から発売され、日本を代表するライトウエイトスポーツとして評価が高く、非常に愛された「トヨタスポーツ800」通称「ヨタハチ」の再来なるか?と期待する声の多さもS-FRの特徴です。

トヨタによると「S-FRユーザー同士で車の楽しさを語りあうきっかけを提供することが目標」とのことでしたが、現状のコンセプトがいかに量産化モデルに落とし込まれるのかと、少し気になる点もありました。
S-FR同様、これから発表されるコンパクトスポーツ、ピュアスポーツの新型車は、気軽に日常利用としてスポーティーなドライブを楽しめる「愛車」としてどこまで浸透できるのでしょうか。
もともとこの手のスポーツカーは日常での扱いが難しいため、どうしてもスポーツカー好きや富裕層のための車になりがちですが、トヨタによってまた新たなムーブメントが形成されるのがとても楽しみですね。

S-FR開発時のインタビュー

また、S-FRのプロジェクトを起ち上げたトヨタ自動車スポーツ車両統括部の森 和生氏は、開発中のインタビューにて、東京モーターショーで発表されたS-FRはあえて量産型に非常に近い形に作り上げたコンセプトカーと答えていました。

また、開発が進行していると思われていた時点でも、トヨタ内ではまだ正式に発売が決定されたわけではないと答え、「世の中の反響や後押しが必要」とも述べていました。
開発が途絶えたS-FRですが、新型ヴィッツのようなコンパクトスポーツカーが世の中に出る日が来ることを考えると、S-FRに対する世の中の反響や後押しは決して小さなものでは無かったのではないでしょうか。
今では実用性の高い車を量産するイメージのトヨタですが、86のような人気の高いスポーツカーも生み出してきたトヨタなので、ファンS-FRに対する期待は大きかったに違いありません。

S-FRのレーシング仕様車(TOYOTA S-FR Racing Concept)も登場

トヨタ S-FR Racing Concept 2015年

トヨタ自動車は、2016年1月に千葉県千葉市の幕張メッセで開催された「東京オートサロン2016」で、S-FRのレーシング仕様車を展示されました。

このS-FRのレーシング仕様車は、「TOYOTA S-FR Racing Concept(トヨタ・エスエフアール・レーシングコンセプト)」と名付けられ、東京モーターショーで世界初公開されたS-FRの世界観を、よりスポーティなスタイルで実現したモデルです。

S-FRレーシングコンセプトのデザイン概要

トヨタ S-FR Racing Concept 2015年

フロント部分を見てみると、レーシングカーの基本としてエンジンの冷却効果や、地を這うような走行を実現するダウンフォースを高める特別な仕様となっています。

S-FRのボンネット部分は、風を意識したデザインとなっており、前方にはボンネット部分に穴があけられ、エンジンの冷却効果を高めています。
また、幅広のフェンダー等のエアロパーツを多く装備することにより、ダウンフォースの強化を実現しています。

そして、ボンネットの穴部分の装備しているボンネットベントやフェンダーなどには、多数の炭素繊維部品(カーボン部品)が使用され、軽量化も意識されています。

S-FRレーシングコンセプトは、レーシングカーですので、ホイールもセンターロック方式が採用されています。
また、タイヤはブリヂストン製「ポテンザ」が採用されており、S-FRよりも大型なタイヤを採用。
これに伴い、オーバーフェンダー化やサスペンションを施し、全幅がS-FRの1,695mmから1,735mmへと全高が1,320mmから1,270mm拡張されています。

東京モーターショーで展示されたS-FRよりも、よりアグレッシブでダイナミックなデザインとなっていますね。

その他のS-FRレーシングコンセプトの画像

トヨタ S-FR Racing Concept 2015年
トヨタ S-FR Racing Concept 2015年
トヨタ S-FR Racing Concept 2015年
トヨタ S-FR Racing Concept 2015年
トヨタ S-FR Racing Concept 2015年
トヨタ S-FR Racing Concept 2015年

「S-FRレーシングコンセプト」のスペックは?

全長        :4,100mm(S-FRより+120mm)
全幅        :1,735mm(S-FRより+35mm)
全高        :1,270mm(S-FRより+50mm)
ホイールベース   :2,480mm(S-FRと同じ)
タイヤサイズ    :205/55R16(スポーツカー仕様)

広がるS-FRの世界!トヨタのスポーツカーに今後も期待!

(参考)ヤリスこと新型ヴィッツ

トヨタ ヴィッツ(ヤリス)GRMN

東京モーターショーにて初登場したS-FRですが、レーシングモデルも出ることにより、いままでの「可愛らしい」イメージに加え「カッコイイ」といった要素も取り入られていました。

今回は、「TOYOTA GAZOO Racing」という、クルマを極限状態に置く「レース」「ラリー」への挑戦を通しての「人づくり」を創業以来変わらぬトヨタの想いとして受け継ぐとともに、その活動そのものが「もっといいクルマづくり」の主軸と置くプロジェクトの一つとして展示されましたが、生産中止になったという噂は、国産スポーツカーファンをひどく不安にさせているのではないでしょうか。

しかし、ライトウェイトスポーツに対するトヨタの情熱は衰えておらず、もしS-FRが発売されなかったとしても、また違った形で新型スポーツカーがファンの前に登場します。
日常での扱いづらさが目立つライトウェイトスポーツは大きな売上が見込みづらく、実用性やエコを優先する日本の自動車業界ではなかなか生産のしづらい車です。
しかし、そのような逆境にもめげることなく、ライトウェイトの量産を目指すトヨタの動向を、今後も見守っていきましょう。

東京モーターショー2017ではスポーツコンセプト登場!

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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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