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トヨタのEV発表にSNSざわつく「さすがラスボス」「カッコいい社長だ」「神演出」
30車種、350万台のインパクトは大きかった

2021年12月14日にトヨタは「バッテリーEV戦略に関する説明会」を開催しました。
この説明会では、17車種ものBEVを公開するだけでなく、さらに今後2030年までにBEVを30車種展開、加えて2030年のグローバルにおけるBEV年間販売台数を350万台とする目標を明かしています。
スポーツカーやピックアップトラックなど、実に多様なBEVが登場することや、年間350万台というスケールの大きさにSNSでは驚嘆の声が続出。
内容だけでなく、今回の説明会で魅せたトヨタの演出にも注目が集まりました。
サプライズに次ぐサプライズ

バッテリーEV戦略に関する説明会では、冒頭で1分程度の映像が流れたあと、発表会場の映像に切り替わって豊田章男社長が登場しました。
このとき、豊田社長の後ろにはすでに発表済みの新型BEVであるトヨタ bZ4Xだけでなく、そのほかのbZシリーズ4車種も披露されています。背景にはbZシリーズのロゴも描かれ、5台のbZシリーズが一挙公開に。
大きなサプライズとなりましたが、ご存知のとおり公開されたBEVはこれだけではありません。
豊田社長が今後のBEVの車種数や販売台数について語ったあと、「それでは皆さん、ご覧ください。さらなるトヨタのバッテリーEVラインナップです。」の掛け声とともに、壁と思われていた背景の幕が降り、11台のBEVコンセプトカーが登場。
豊田社長の「私たちの未来のショールームへようこそ!」の一言は、SNSで「カッコよすぎる」「しびれた」「エモすぎる」「戦隊ヒーローの劇場版」といった反応が寄せられています。
「これがトヨタの本気か…」欧州がトヨタを怒らせたと見る声

トヨタは、39か国以上に拠点を置く自然・環境保護のNGO団体「グリーンピース」から、イギリスで開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)において、脱炭素化に取り組む自動車メーカーとして最下位と評価されていました。
販売台数の100%をBEVへ一本化しないことを「EVに後ろ向き」であると評価されたことが最下位となった理由になっているようですが、豊田社長は今回の説明会の質疑応答で「350万台、30車種でも前向きでないというのであれば、どうすれば前向きと評価いただけるのか、逆に教えていただきたい。」「パーセンテージでなく絶対台数で評価いただきたいと思う。」とコメント。
中国やヨーロッパ、アメリカといった国だけでなく、電力インフラが整っていない発展途上国など、各地域のエネルギー事情にあわせた多様なソリューションが必要であるとの考えを述べています。
Twitterでは、このトヨタのBEV戦略について「トヨタが本気出してしまった」「欧州がどう反応するか見もの」「利権のためにルールを変え続けた欧州の末路」といった投稿が見られました。
なお、国際環境NGOグリーンピース・ジャパンはトヨタの「バッテリーEV戦略に関する説明会」開催後に「トヨタ、バッテリーEV戦略を進めるも十分とは言えずーーレクサスブランド、2035年までに全世界でバッテリーEV化」のタイトルで日本語の記事を公開。締めの文章が異なる英文記事も公開しています。
本文内で「2030年に350万台のバッテリーEVを世界で販売するといっても、トヨタの販売台数の35%に過ぎず、ホンダや主要な市場で2035年までに100%ゼロエミッションにするジェネラルモーターズやフォードやメルセデスベンツに比べてまだ遅れをとっています。」と記述し、トヨタへの評価については改めませんでした。
バッテリーEV戦略に関する説明会の内容はこちら
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バッテリーに蓄えた電力でモーターを駆動する「バッテリーEV」エンジンとモーターをそれぞれ使い分けて走行する「シリーズ・...
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部 高山 志郎
- 平成元年生まれ、東京都出身。学生時代にモータースポーツ活動を開始し、ドライバー兼エンジニアとして耐久レースなどに参戦。他業界で技術職を本業としながら車やバイクに触れ続け、縁あってWebメディアへ転身し...