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トヨタ初のハイパーカー・GR010 ハイブリッドのスペックを解説、関連する名車も紹介

GRブランド初のハイパーカー「GR010 ハイブリッド」が発表

トヨタは、「GR」ブランドで初となる、ハイブリッド・ハイパーカー「GR010 ハイブリッド」の車両概要を公開しました。エンジンは3.5LのV型6気筒直噴ツインターボ+モーターの「Racing Hybrid(レーシングハイブリッド)」であるのは噂の通り。

エクステリアでは、前回の特許画像流出のスクープでお伝えした、「キャノピードア」の採用が注目されています。

「GR スーパースポーツ(GR010)」の特許画像
「GR スーパースポーツ(GR010)」の特許画像

これは、サイドドアが跳ね上がる「シザードア」「ガウルィングドア」とは異なる開け方となり、フロントウィンドウ、ルーフ、サイドドアが一体化され跳ね上がる構造になっているものです。

今までの自動車の歴史を振り返ると「キャノピードア」を採用した量販市販車は存在していないようです。

海外のスーパーカーでは、ランボルギーニ・ムルシエラゴが採用したドアがハサミのように縦に開く「シザードア」、メルセデスAMG SLSが採用したドアがカモメの翼のように上方向に開く「ガルウィングドア」など、変わったドアの開き方をするモデルが幾つか存在していますが、キャノピードアはコンセプトカーぐらいしか見当たりません。

ガルウィングドア・シザードア・バタフライドアの車11選

バタフライドアを採用した異色の市販車「トヨタ セラ」

ちなみにトヨタが1990年から1996年の間に生産していた「セラ」、ドアが斜め前上側へ跳ね上げるガルウィングドア(厳密には「バタフライドア」)を採用していました。

市販型は2シーター仕様?

2020年に開催されたルマンのトロフィー返還パレードにて使われたプロトタイプでは2シーター仕様でした。このことから、市販モデルでは2シーターになると予想されます。

それ以外のスペックに関しては、この仕様がそのまま市販化されることは考えにくいでしょう。

とはいえ、エンジンやミッション、サスペンション形式など基本的な部分はそのままと考えられますが、ハイブリッドユニットは、前後モーターから、フロントのみに変更されていたりと、レギュレーションにあわせた変化があったことが気になります。

パワートレインは1,000馬力前後に

パワートレイン最高出力は、エンジンが500kw(680ps)、ハイブリッドユニットで200kw(272ps)を発生します。足し合わせればおよそ1,000馬力前後となるようです。

TS050からの違いで注目したいのは、前後に配置されていたハイブリッドモーターが、GR010では、フロントの1つに変更になったという点です。それと合わせ、エンジンパワーは出力向上が図られています。

また、ギアが新しくなっており、シーケンシャルミッションであることは変わりませんが、TS050の6段変速から、GR010は7段変速へと変更されています。

ほかには、TS050では35.2kgだった燃料積載量が、GR010では90Lと記載されています。ガソリンの密度が0.75g/cm^3前後なので、1L=0.75kgとすると67.5kgとなり、かなり大きな燃料タンクが確保できているのではないでしょうか。

細かい部分では、ボディサイズの変更や、それによる車重などが変わっています。

結果として、ルマン・ハイパーカークラスのレギュレーションに対応する為に、変更された点が多くあるように見受けられます。

車名の数字の意味

トヨタ GT-One TS020 1999年
トヨタ GT-One TS020 1999年

車名の数字“010”は、今回発表されたGR010のシステム出力が1,000馬力であることから、馬力を意味していると考えられます。

それに加え、1998年と1999年の「GT-One ルマン」のレーサーのモデルコードが「TS 020」だったことから、それをオマージュしているという見方もできます。

発売時期と価格

GR スーパー スポーツ
GR スーパー スポーツ(GR010のプロトタイプ)

トヨタ「GR010」市販型のデビューは最速で10月の予想となっています。

出典:日本国特許庁

車名の商標も2021年8月26日に確認済。市販型が発売されたら、ライバルは、ケーニグセグ「ジェスコ」、メルセデス「AMG One」、ブガッティ シロンといった名だたるスーパーカーと方を並べることになるでしょう。

GRが想像する未来

GRはトヨタのスポーツブランドとして展開しています。今回、なぜこのような派手な車を市販計画する必要があったのか、過去のインタビューなどを参考に考察しました。

そのキーポイントになる1台が、先日デビューしたヤリスGR4です。ハイクオリティで、同じ排気量では圧倒的性能を誇るエンジンを搭載しています。したがって、ヤリスはWRCの出場を目的に作られた車両といえます。

トヨタ ヤリス GR4
トヨタ ヤリス GR4

そこで今回話題の、WECに出場する為に作られるGR010は、サーキットレースに主眼を置いて作られることになります。考え方によっては、古い車だとジャガー・XJ220、ポルシェ・963LM、新しいところでは、パガーニ・ゾンタや、マクラーレン・P1のようなハイパーカーをGRが作ろうとしている訳です。

ラリーはヤリス、サーキットはGR010と、どんなステージでも「速くて勝てる車」をGRは作りたいと考えていると思われます。

過去のGRのメッセージや、インタビューをまとめると、GRが目指すのは、マクラーレンやフェラーリといった、聞けばあのスポーツカー/スーパーカーで凄いブランドと思われるようなそういったブランドなのかもしれません。

マクラーレンもフェラーリも、いずれもレースから市販車に技術をフィードバックし続ける、スポーツ意識の強いブランドで、「レースで勝つこと」でそのイメージを定着させたマクラーレンやフェラーリです。

そのためGRは、レースに勝ち続けることは重要視していることでしょう。

ルマンに所縁のある名車たち

日産 R390 GT1 1998年モデル
日産 R390 GT1 1998年モデル

ポルシェ963LMや、日産R390はルマンに所縁のあるロードゴーイングカーとして有名です。

実はそれ以外にも市場で、高額に取引されるクルマがあります。その価格は、GR010をはるかに超えるものでもあります。

その1台が、アメリカ、ナッシュモーターのヒーリーという車で、数百万ドル単位(日本円換算で数十億)で取引されることもある名車です。100万ドルの夜景ではなく、100万ドルの車体なのです。

ナッシュ ヒーレー ル・マン クーペ 1954年式
ナッシュ ヒーリー ル・マン クーペ 1954年式
出典:wikipedia.org Author:Mr.choppers CC BY-SA 3.0

名車となった所以は、この車は1950年から、4年連続でルマンに参戦し、50年に総合4位、51年総合6位、52年は総合3位かつクラス優勝、53年も総合11位ながら完走しています。

ナッシュのヒーリーは、およそ500台前後の生産があったといわれています。しかし、実際に走行可能なものは10台以下と噂される希少車です。コレクターの間では、ルマンと所縁のある有名な1台といえます。

トヨタ「GR スーパースポーツ」とは?

トヨタ「GR スーパースポーツ」フロント
トヨタ「GR スーパースポーツ」
トヨタ「GR スーパースポーツ」リア
トヨタ「GR スーパースポーツ」

2019年に開催された、東京オートサロンでお披露目されたトヨタ初のハイパーカー「GR スーパースポーツ コンセプト」は、FIA世界耐久選手権(WEC)で鍛えられたハイブリッド技術を生かしたコンセプトカーです。

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