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【懐かしい軽スポーツ対決】アルトワークス・ミラTR-XX・レックスコンビ スーパーチャージャーを徹底比較!
目次
あの頃の軽自動車はヤバかった!?

Best MOTORing(ベストモータリング)企画、ズバリ今回のテーマは
「軽カーは普通車を超えたか!?」
今やコスパの良さで人気ですが、当時は
「せまい、うるさい、すすまない」
とまで酷評されていた軽自動車。
この撮影当時の軽自動車の規格では、排気量は今より110cc少ない、550cc、ボディサイズも一回り小さく全長3.2m、全幅1.4mとなっています。
エンジンも通常モデルで概ね30馬力と現在の平均的な軽自動車に比べて半分程度、もちろん安全装備もないものでした。

しかし、そんな暗雲垂れ込める軽自動車界にさっそうと現れた「激ハヤ」な3台であるスズキ アルト、ダイハツ ミラ、スバル レックス。
アルトはターボ+4WD、ミラはターボ、レックスはスーパーチャージャー搭載と、パワーと走りにこだわった車です。
今回はこの3台を徹底比較します。
【徹底比較】外装・内装・装備は?
スズキ アルトワークス


アルトは3台の中で最も装備が充実しています。
当時の軽自動車では考えられないオートエアコン付が選べるなど、
高級車並の快適さが魅力です。
ダイハツ ミラターボ


ミラの外観は3台の中で最もおとなしいですが、
コクピット(運転席)やシートデザインなどはスポーティな仕上がり。
まさに「乗ってみてわかる軽」を体現しているかのようですね。
スバル レックスコンビ


レックスはミラとは反対にオーソドックスなインテリアが特徴です。
インパネグローブボックスは小物を入れるのに便利で、
飽きのこない長く使える車だと言えるでしょう。
【徹底比較】パワーや室内の広さは?
3台とも軽自動車らしからぬエンジンスペック
ではここで、アルト、ミラ、レックスのエンジンスペックを見てみましょう。

アルト | 116馬力/L |
---|---|
ミラ | 116馬力/L |
レックス | 100馬力/L |
ここでちょっと豆知識。
メーカー挙げての「激ハヤ軽カー」スペック競争を経て、550ccの排気量のエンジンにターボを搭載した軽自動車は最高64馬力(116馬力/L)を発揮。
アルト、ミラ、レックスのエンジンスペックがまさに「激ハヤ軽カー」のものでした。
現在のエコが売りの軽自動車のターボとは異なり、速く走るためのターボを搭載した当時のじゃじゃ馬軽自動車。
ハイチューニングのエンジンは魅力的でしたが、軽自動車のシャシーではどうしても制御しきれない部分も出てきます。
速度やパワーのある車であればあるほど安全性を十分に考えた設計や性能なくてはならないため、車体も軽く衝突安全性も低い当時の軽自動車に高馬力のエンジンを搭載するのは危険と国が判断。
メーカー側もその指摘を受け入れ、自主規制というかたちで「軽自動車の最高出力は64馬力」という協定を結びました。
この自主規制は現在まで残っていますので、規制直前の3車種はまさに「最も速い軽自動車」であると言えるでしょう。
室内や荷室の広さは同じくらい

トランクスペースと合わせても、3車の車内の広さはあまり変わりませんでした。
3車の中でシートが最も良いのはミラで、長距離ドライブ向けとのこと。
また、いずれもリアシートは大人が長距離ドライブするには厳しいようです。
しかし、シートは従来の軽自動車に比べてよくなっているため、乗り心地は底上げされています。
【徹底比較】サーキットでのスポーツ性能は?
それでは、アルト、ミラ、レックスの走りを動画で見てみましょう。
※テスト走行は、2:24から始まります。動画がご覧いただけない方は動画下部のダイジェストをご覧ください。
アルト:4WDがターボをしっかり支える

「速いッ!」
軽の4WDは雪道などの実用性に注目されがちですが、アルトの4WDはターボパワーをコントロールするためにも一役買っています。
パワプルな走りを見せ、他の2台に貫禄の姿を見せつけました。
駆動方式・4WDについて詳しくはこちら
ミラ:ターボチューンを最も味わえる

…あぶない!!!!
こんなヤンチャな走りもなんのその。
「この車が一番ターボチューンという感じがしますね」
「シートはツーリング向きのシートという感じ」
ミラはターボらしさが出ているツーリングカーということでした。
ターボについて詳しくはこちら
レックス:驚きの2気筒にスーパーチャージャーを搭載

「街中でも相当に速いでしょうね」
スーパーチャージャー搭載2気筒という信じられないエンジンのレックス。
軽らしからぬ重厚感のあるエンジン音が心地良いですね。
2気筒エンジン・スーパーチャージャーについて詳しくはこちら
サーキットではアルトがダントツ!

サーキットの走行ラップは以上の通りです。
ターボと4WDのおいしいところを使えるアルトがダントツで速いのですが、
いずれも軽自動車のパワーとは思えない走りを見せてくれました。
【徹底比較】公道での走りは?
最後に、アルト、ミラ、レックスの公道での走りを見てみましょう。
ドライビングフィールの異なる、山道、高速道路、市街地を走行しています。
【山道】ミラ:アクセルレスポンス良好

ワインディングしている山道ですが、アクセルレスポンスがよいミラはストレスなく走行できそうです。
足回りはもともと固めにセッティングされていますが、ベスモ編集部としては「もっと固くてもいいかも」とのこと。
【高速道路】アルト:エンジンノイズもさほど気にならない

軽自動車の高速走行は、小さなエンジンを常に高回転で回し続けることになるため、エンジンノイズが気がかりです。
四駆のアルトはパワーだけでなく安定性が高いこともあり、
「エンジンの音はさほど気になりません。」
「高速を高回転で走っている音が若干前から(する)」
とのこと。
従来の軽自動車と比べると、エンジンノイズは軽減されているようです。
ちなみに、3台のうち最も高速走行が静かなのはミラとのこと。
【市街地】レックス:視界性がよく街中でも安心

加速ラグのないスーパーチャージャーはストレスなく乗りやすい様子。
さらに、大きな窓のお陰で車内が広く感じるだけでなく
「3車のなかでは視界性がいいと感じます」
ということで、歩行者や自転車も多い市街地でも安心して乗ることができます。
スポーツ・ツーリング・街中で性格が分かれる
高速道路の燃費を計測

ドライブフィールは性格が分かれる結果に

ベスモ編集部の総評は、
「街中はレックス、ツーリングはミラ、スポーツはアルト」。
同じ「激ハヤ軽カー」と言えど、性格が分かれるという興味深い結果になりました。
個性で軽自動車を選べるということですね。
「せまい、うるさい、すすまない」は昔の話!

アルト、ミラ、レックスの徹底比較は、これまでの軽自動車のイメージである、
「せまい、うるさい、すすまない」のイメージを払拭した結果となりました。
今でこそ軽自動車の性能や快適さは向上し、広い選択肢の中から自分好みの1台を選ぶことができるようになりました。
しかし1989年すでに、軽自動車も普通車と同様、個性で選べる時代になっていたということですね。
そして現代、軽自動車の選択肢はもっと広がっており「便利な軽」「楽しい軽」といった、付加価値のあるモデルも続々登場しています。
コスパがよく、普通車と遜色ない乗り心地や快適さを備えた軽自動車の進化から、今後も目が離せません!
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スズキの軽自動車全車種の特徴と違いまとめ
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...