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日産の新型エンジンVC-T(VCターボ)とは?可変圧縮比ターボの性能と搭載車種は?

日産が世界初の可変圧縮比エンジン「VC-T(VCターボ)」が公開&量産化

VC-Tエンジンの画像

インフィニティ VC-Tエンジン

日産自動車の海外向け高級車ブランドであるインフィニティは、量産型のエンジンとしては世界初となる可変圧縮比ターボエンジン「VC-T(Variable Compression – Turbocharged)」を、9月29日に開催されたパリモーターショー2016にて公開しました。

インフィニティ モーター カンパニー社長のローランド クルーガー氏は、「この先駆的な可変圧縮比パワートレインは、エンジン開発における大きな飛躍となります。エンジニアは、可変圧縮比技術の習得が、内燃技術の進歩につながると信じています。2018年より、同新技術を新型車に採用する予定です」と語りました。
VC-Tは、内燃機関エンジン開発における大きな躍進を象徴する、新たなベンチマークとなるエンジンと言えるでしょう。

日産の新型可変圧縮比エンジン「VC-T」の性能と搭載する予定の車種について解説しています。

燃費が27%改善!VC-Tエンジン(VCターボ)の性能とは?

VCターボは世界初の量産型可変圧縮比エンジン

直列4気筒 2.0L ガソリンターボエンジンであるVC-Tは、圧縮比をシームレスに変更できることが特徴です。
具体的には、レース用エンジンと同等の14:1から、高速用の8:1まで変更できます。

後述しますが、圧縮比をスムーズに変更できるエンジンの製造はコストがかかるため、一般車向けの量産エンジンとしては採用されにくい点が挙げられます。
そのため、VCターボは世界初の量産型可変圧縮比エンジンとして注目されているのです。

マルチリンク機構で実現した開発・量産

可変圧縮比エンジンは過去にも様々な方式が提案されてきましたが、そのどれもが重量やサイズ、信頼性の問題で実用化に至りませんでした。

しかし、日産は新たに開発したマルチリンク機構を採用したことで問題を解決し、可変圧縮比エンジンの開発・量産を実現したのです。

圧縮比とは?可変圧縮比エンジンのメリットも解説!

圧縮比とは、エンジンが外部の空気を取り込む過程において、混合気(燃料と空気が混ざった気体)の圧縮率を示します。

通常、この圧縮比が高いほどエンジンの効率は高まり、燃費も向上しますが、その分ノッキングが起こりやすいというデメリットがあるのです。
それに対して、VC-Tエンジンは高い圧縮比の状態においても、効率よくエンジンを回すことができるのが特徴です。

圧縮比が低い場合、エンジンのパフォーマンスが向上するというメリットがありますが、その分燃費性能も低下するというデメリットがあります。
それがVC-Tエンジン(VCターボ)においては、低い圧縮比の状態でもパフォーマンスを維持しつつ、燃費性能も向上させることができます。

要するに可変圧縮比エンジンは、低圧縮比と高圧縮比のメリットを持ちながら、両方のデメリットを持たない「いいとこ取り」のエンジンなのです。

ターボと圧縮比を制御して燃費も向上

VC-Tエンジン(VCターボ)は、ターボと圧縮比を制御することで、異常燃焼や振動も防ぐことに成功。
燃費性能は27%向上し、最高出力は270ps、最大トルクは39.8kgmを発揮します。

従来のインフィニティの上級車に搭載されていたV型6気筒「VQエンジン」と比べると、直列4気筒 2.0L ガソリンターボの「VC-Tエンジン」は、大幅なダウンサイジングに成功しています。

VCターボは環境性能にも配慮しつつ、走りも追求した高性能のエンジンとなっているのが特徴です。

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新型VC-Tエンジン(VCターボ)を搭載する予定の車種とは?

VC-Tエンジンを搭載予定のQX50

2016年 ニューヨーク国際オートショー インフィニティ QX50

新型VC-Tエンジン(VCターボ)は、インフィニティのクロスオーバーSUV「QX50(日本名:スカイラインクロスオーバー)」に搭載される予定です。

2007年に「インフィニティEX」として発売された本車は、2013年にQX50へ改名されました。
日本市場においては、2009年からスカイラインクロスオーバーとして導入されていましたが、2016年の6月をもって販売を終了しました。

現行モデルにはV型6気筒エンジンが搭載されており、最高出力は324psを発揮します。
また、クルーズコントロールやブレーキアシストも採用されており、車線逸脱防止機能とアラウンドビューモニターも用意されています。

■現行型QX50諸元
全長:4,630mm
全幅:1,803mm
全高:1,572mm
ホイールベース:2,799mm
車両重量:1,704-1,876kg

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VC-Tエンジンを搭載予定の新型アルティマ(ティアナ)

日産新型アルティマ

日産新型アルティマ

新型VC-Tエンジン(VCターボ)は、2018年3月に初公開された新型アルティマ(日本名:ティアナ)にも採用されます。

先代アルティマは3.5L V6NAエンジンを搭載していましたが、新型アルティマエンジンをダウンサイジング。
直噴式2.0L 直列4気筒VCターボに置き換え、エンジンの軽量化と燃焼効率向上を図りました。

また、新型アルティマには先進運転支援システム「プロパイロット・アシスト」が設定されます。
日本モデルとなる新型ティアナにもプロパイロットが設定されることはほぼ確実でしょう。

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時代を開く日産の技術力「VC-T(VCターボ)」

インフィニティ VC-Tエンジン

日産自動車が開発した、世界初の量産型可変圧縮比エンジン「VC-T(VCターボ)」は、日産の先端技術が詰まった高効率で小型、軽量エンジンです。

自動車の新たな時代を切り開いていく日産の技術力に、今後も期待しましょう!

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この記事の執筆者
MOBY編集部 第4グループ