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日産 マーチの新型車が登場しないのはなぜ?海外ではとっくにモデルチェンジ済なのに

2022年でデビュー40周年を迎えるマーチ

日産 マーチ

初代モデルの発売から2022年で誕生から40年を迎える日産 マーチは、現在4代目のK13型が販売されています。

この4代目マーチのデビューは2010年。すでに10年以上の年数が経過していますが、新型車へモデルチェンジするという話は一向に出てきません。

しかし、それは日本だけの話。実は海外では2017年から5代目にあたる新型マーチ(販売名:マイクラ)が発売されています。

「日産はもう日本でマーチを売る気がないの?」と思ってしまうかもしれませんが、売りたくても売れない事情がどうやらあるようです。

ボディ拡大を受けた5代目マーチ

日産 マイクラ

ヨーロッパと南アフリカで販売されている5代目マーチ(販売名:マイクラ)は、フランスにあるルノーの工場で生産がおこなわれていて、ボディもヨーロッパ市場向けにサイズを拡大。

特に4代目マーチでは1,665mmだった全幅が、5代目マーチでは1,743mmと7cm以上も大きくなりました。

日本の乗用車規格では、全幅が1.7mを超えると排気量に関わらず3ナンバーサイズとなり、小型乗用車にあたる5ナンバーではなくなってしまいます。

ボディ拡大によって室内空間は広くなっているものの、室内空間の広さではなく低排気量の小さくてかわいらしい車が欲しい、本来のマーチを求める日本のユーザーには「マッチ」しません。

生産がフランスになり輸送コスト増

©キャプテンフック/stock.adobe.com

4代目マーチの日本仕様はタイで生産されていました。しかし、5代目マーチからはフランスでの生産に代わったため、日本で販売するために輸送するのはコストが嵩みます。

そのコストは車両価格に反映されてしまうのですが、価格の安さはマーチの魅力のひとつ。

もし日本で5代目マーチが販売されたら、ディーラーにはこれまでの小さくて安いマーチの姿は消え、代わりに小さくなくて安くもないマーチが置かれることに。そしてこの車格が欲しい人にはノートがあります。販売が苦戦することは明白です。

初期はマニュアルミッションのみの設定

日産 マイクラの室内

さらに5代目マーチは今でこそCVT、6速MT、5速MTが設定されているものの、デビュー当初はトランスミッションが5速MTのみの設定となっていました。

日本でマニュアル車に乗る人は1割未満。嗜好性の高い車ならいざしらず、マーチのような日常使い向けの車にそれを求める人はごく少数です。

日本で売れることは期待できませんね。

古くても安全装備はしっかりアップデート

「ボディサイズがマーチらしくなくなった」「価格がマーチらしくなくなった」「今どき5速MTのみは硬派すぎる」という理由から、日産は5代目マーチを売るよりも4代目マーチの販売を続けたほうが良いと判断したと予想できます。

デビューから10年以上経過している4代目マーチですが、現在に至るまで度々仕様変更をおこない、昨年2020年7月の仕様変更からは、インテリジェント エマージェンシーブレーキをはじめとした先進安全技術も搭載。古くても、現在のニーズにあわせてしっかりと進化を続けています。

そもそもマーチはモデル年数が長めのモデル。初代マーチは1982年から1992年までの10年間、2代目マーチは1992年から2002年までの同じく10年間、3代目マーチは2002年から2010年までの8年間というモデルサイクルをおこなってきました。

4代目マーチが日本で10年以上モデルチェンジをしていなくても、実はまだ慌てる必要がないのかもしれません。

スカイラインと同じく、マーチも守られる?

日産 スカイライン 400R

日産はアリアや軽EVなど続々と新型車の開発をおこなっていますが、スカイライン生産終了の報道に対して「日産はスカイラインを諦めない」と否定するなど、伝統的なモデルを切り捨てるようなことはしないようです。

そのため、40年販売されてきたマーチも同様の扱いを受けるはず。次期マーチがマーチらしくあり続けていることを期待しましょう。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部 高山 志郎
MOBY編集部 高山 志郎
平成元年生まれ、東京都出身。学生時代にモータースポーツ活動を開始し、ドライバー兼エンジニアとして耐久レースなどに参戦。他業界で技術職を本業としながら車やバイクに触れ続け、縁あってWebメディアへ転身し...

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