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「オールドジープ」にソックリ!?マヒンドラロクサーとは?販売停止の危機に直面

【2018年12月】ジープの親会社であるFCAがマヒンドラを提訴

ジープブランドを展開するFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は、インドの大手自動車メーカー「マヒンドラ」が製造・販売するオフロード車「ロクサー」が1940年代に製造された「オールドジープ」に酷似しており、自社の知的財産侵害にあたるとして販売差し止めを請求しました。

世界中のオフローダーから一目置かれるジープにおいて、1940年代にウィリス社で製造されたオールドジープはまさに特別な存在。
FCAを提訴に踏み切らせたマヒンドラが製造する「ロクサー」とはどのようなモデルなのか以降で解説してみます。

インドの自動車メーカー「マヒンドラ」とは

マヒンドラのSUV「スコーピオ」

マヒンドラ スコーピオ

インドの自動車メーカーであるマヒンドラとは、正式名称を「Mahindra & Mahindra Limited(マヒンドラ アンド マヒンドラ リミテッド)」といい、インドを代表する巨大複合企業「マヒンドラグループ」の中核を担っています。

乗用車ではSUVを中心にラインナップすることで人気を博し、オート三輪や商用車も展開。トラクター分野での世界シェアは第4位となるほどです。

EV技術にも積極的で、世界的EVレース「フォーミュラーE」には初回から参戦。イタリアの名門「カロッツェリア ピニンファリーナ」を傘下におさめることで、2018年には高級EVブランド「Automobili Pininfalina(アウトモビーリ ピニンファリーナ」を設立しています。

マヒンドラ ロクサーとは

マヒンドラ ロクサー

マヒンドラ ロクサー
マヒンドラ ロクサー
マヒンドラ ロクサー
マヒンドラ ロクサー

今回FCAから提訴されるかたちとなった「マヒンドラ ロクサー」は、マヒンドラのSUVです。
2.5L 直列4気筒ディーゼルエンジン搭載のオフロード専用車ですが、最高速度は45mph(約72.4km/h)に抑えられており、米国では公道使用ができません。

無骨でシンプルなフォルムはたしかにオールドジープを連想させます。
FCAはマヒンドラ ロクサーのフロントグリルデザインがジープに酷似しており、権利を侵害していると主張しています。

もともとマヒンドラは1940年代にはウィリス社との間で「ジープ製造に関するライセンス契約」を締結していました。つまり「マヒンドラがジープをライセンス製造してもよい」という関係だったということ。
さらにマヒンドラによると、「ロクサーはオフロード専用車として数年をかけて開発したモデルで、FCAの製造するジープとの競合はない。2009年にはロクサーがFCAが認めるフロントグリルを使用する限り、提訴することはないという合意があった」としています。

しかし、2009年当時のジープの権利はクライスラーにあり、現在のFCAとの間で契約が継続しているかは曖昧とのこと。
この件に関しては米国国際貿易委員会(ITC)が現在調査中ということで、騒動がどのような決着を迎えるのかに注目です。

オールドジープ(ウィリス ジープ) CJ2A型

ウィリス ジープ CJ2A型

他にもライセンス生産のジープは存在!

1940年代から製造されているシンプルで頑丈なジープは、その昔から世界のカーメーカーがライセンス契約を結んでおり、自国の軍用車として生産する例や多目的車として生産・改良されることが多くありました。

いくつかを例にすると、中国では第二次世界大戦中にライセンス契約。ミャンマーでは通称「ミャンマージープ」の名で生産され、軍・警察車両・民間車両として活躍。イスラエルでもジープ ラングラーをベースに軍用車が生産されているのです。

日本でも過去には、三菱自動車がジープのライセンス契約を締結しています。

三菱 ジープ

三菱 ジープ

三菱 ジープ 外装

三菱 ジープが製造されるきっかけとなったのは1950年、米国政府が朝鮮戦争で使用する軍用車を日本でノックダウン生産(他国で生産した製品・部材を輸入し、現地組み立てする生産方式)する体制を模索したのが始まりです。

1952年、三菱自動車がノックダウン生産することで日米政府が合意。1953年にはウィリス・オーバーランド社との間で技術援助・販売契約のライセンス契約を締結し、同年9月から正式に三菱ジープが国産車として生産されることとなりました。

以来三菱ジープは、林野庁・防衛省を始めとする働く車として、さらには屈強なSUV車として人気を博しました。1998年6月の最終アニバーサリーモデルまで約45年にわたり販売されたロングセラーSUVなのです。

ブランドイメージを守りたいFCAはマヒンドラ ロクサーを無視できない

オールドジープを継承する「ジープ新型ラングラー」

ラングラー2018

長い歴史を持ち、現在でもそのDNAを最新モデルに継承する「ジープ」。
FCA、過去のどのモデルのジープであっても、ブランドを損なうような類似車が登場することは避けたいということでしょう。特に、オールドジープには根強い人気があるがゆえに、マヒンドラ ロクサーの存在は無視できないのかもしれません。

とはいえ、しかし、きわめてシンプルでオフロードに特化し、新車価格も日本円で約170万という「マヒンドラ ロクサー」。オールドジープ風のSUVが170万で買えることを嬉しがるファンも少なからずいるのでしょう。

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この記事の執筆者
石黒 真理

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