更新
今年はランボ(丑)年!現在購入できるランボルギーニとそのお値段とは?
丑年なので自動車界の「名牛」にちなんだお話を

2021年は丑年。自動車業界で「牛」といえば、かの猛牛のエンブレムが思い浮かびます。
ランボルギーニはイタリアの自動車メーカー(ブランド)なので日本の干支は関係ないのですが、丑年にちなんでランボルギーニについてご紹介します。
「ランボルギーニ」は創設者の名前
ランボルギーニの創設者はフェルッチオ・ランボルギーニ氏。社名は同氏の名前に由来します。
ランボルギーニ氏は第二次世界大戦後、高性能トラクターの製造・販売で成功を収め、そのお金を元手に自動車の開発に着手します。
自動車が趣味でもあったランボルギーニ氏は、既存車のカスタムやチューニングも手掛けていたのですが「自分の満足する車がない!それなら作ろう!」と一念発起したといいます。
猛牛のエンブレムは、あの跳ね馬に対抗して……?
ランボルギーニのエンブレムに猛牛があしらわれていることには、こんな逸話が伝わっています。
ランボルギーニ氏の当時の愛車はフェラーリ。しかし何度もクラッチ故障を起こすので、フェラーリ社に部品を請求したところ、ランボルギーニ社のトラクターに使用されているパーツが、通常の10倍もの値段で送られてきたそうです。
ランボルギーニ氏はこれに激怒。最終的に「フェラーリよりもスゴい車を作ってやる!」と対抗心をあらわにして、自動車開発に乗り出したとのこと。その際、フェラーリの跳ね馬のエンブレムに対抗して、猛牛を採用したといいます。
逸話はウソ?イタリアのスーパーカーメーカー人気の証
しかしこの逸話は作り話という説も。実際は、フェルッチオ・ランボルギーニ氏が牡牛座だったことや、雄牛が「優雅さ」「スピード」「パワー」「美しさ」「富」「ステータス」といったランボルギーニのブランドイメージに合っていた、ということのようです。
いずれにせよ、こんなエピソードが語り継がれるのは、イタリアに世界トップのスーパーカーメーカーが2つも君臨しているからこそ。フェラーリもランボルギーニも時代を超えて人々に愛されているからでしょう。
新型車開発でも何かと比較されがちな2社。ランボルギーニがSUV「ウルス」を発表してからまもなく3年となりますが、フェラーリもこれに続くのでしょうか?
650馬力超の最速SUV?フェラーリ新型SUV「プロサングエ」テスト車両が流出!
何頭知ってる?歴代のランボルギーニの猛牛たち
ランボルギーニのエンブレムに猛牛が採用されているのには、創設者 フェルッチオ・ランボルギーニが闘牛を好み、自身もよく参加していたため、という理由もあるようです。
実際にランボルギーニの車名には、スペインの闘牛の名前が多く採用されています。
ランボルギーニ ムルシエラゴ

19世紀、全身に24本も剣を刺されても生き延びた不死身の闘牛「ムルシエラゴ」に由来。
【燃費の鬼】ランボルギー二・ムルシエラゴの燃費やエンジンから中古車価格・維持費まで
ランボルギーニ ディアブロ

名車カウンタックの後継モデル。「ディアブロ」は「悪魔」の意だが、19世紀に実在した伝説の闘牛の名前から取られた。
【米大統領に愛されたランボルギーニディアブロ】開発経緯や維持費・中古車価格など
ランボルギーニ カウンタック

日本のスーパーカーブームの火付け役にもなったランボルギーニ。「カウンタック」は、イタリア北西部ピエモンテ地方の方言の「クンタッチ」に由来する。
クンタッチ(contacc)は「驚いた!」「すごい!」のようなニュアンスの感嘆詞。開発スタッフが、カウンタックの出来に感動して「クンタッチ!(すごい!)」と頻繁に口にしていたらしい。
【伝説のスーパーカー】ランボルギーニカウンタックの維持費やLP400・LP500の中古車価格は?
ランボルギーニ ミウラ

スペインの闘牛牧場「ミウラ牧場」に由来する。ミウラ登場以降、ランボルギーニは車名に闘牛に関連した名前を用いるようになった。
ちなみにミウラの登場後すぐに発表されたモデルの名前は「イスレロ」。ミウラ牧場で飼育されていた、かつてスペインの英雄的闘牛士を死に追いやった闘牛である。
50周年を迎えたランボルギーニ ミウラ全モデルの歴史と現在の中古車価格も調査!
ランボルギーニ チェンテナリオ

フェルッチオ・ランボルギーニの生誕100年を記念して作られた、アヴェンタドールをベースとしたスーパーカー。「チェンテナリオ」はイタリア語で「100周年」の意味。
その他の名車たちはこちらの記事でも特集しています。
【自動車の歴史】ランボルギーニの歴史、ルーツと車種の特徴を知ろう!
現在購入できるランボルギーニは?
ランボルギーニ アヴェンタドール

アヴェンタドールは現在ランボルギーニのフラッグシップモデル。2011年から販売されている。2018年で製造終了となるも、現行モデルとしてラインナップする。
6.5L V型12気筒エンジンを搭載する。ランボルギーニ特有の低いルーフに加え、全体的に丸みを帯びた独特のデザインは、カメムシから着想を得たとのこと。
多くの有名人やセレブの愛車としても有名だが、2013年にドバイのパトカーに採用された際は「絶対に逃げられないパトカー」として一躍話題になった。
世界各国のパトカーまとめ!スーパーカーからスポーツカーまで13台を一斉検挙
車名の「アヴェンタドール」は、スペイン・サラゴサの闘牛場で活躍していた闘牛の名前に由来する。
新車価格は4,575万円~6,285万円。クーペのほか、オープントップの「アヴェンタドール ロードスター」もラインナップしている。
ワンオフモデルも含めると、バリエーションが多くある。いくつか紹介しよう。
アヴェンタドールJ(イオタ)

2012年のジュネーブモーターショーにおいて発表されたオープントップのワンオフモデル。事故で消失した幻の名車「イオタ」に由来する。このモデル以降、アヴェンタドールと「イオタ」の名は重要な関わりを持つことになる。
アヴェンタドールS

2016年に発表された次世代モデルのアヴェンタドール。最新の技術が多く採用され、従来のアヴェンタドールよりも強化されている。性能向上にあたりエクステリアも一部変更、コックピットデザインは一新された。
アヴェンタドールSVJ(スーパーヴェローチェ・イオタ)

2018年に発表された世界900台の限定モデル。2015年の「アヴェンタドールSV」の改良版で、「Super Veloce(非常に速い)」に加え「Jota(イオタ)」の名前が付けられたことで話題になった。
【ランボルギーニ イオタは幻の一台】歴史や価格から謎のレプリカSVRについても
ランボルギーニ ウラカン

ウラカンは現在のランボルギーニの主力モデル。2014年から製造・販売されている。アヴェンタドールよりも一回り小さいが、これはランボルギーニ歴代ヒットモデルとなる「ガヤルド」の後継車のため。直線的でまとまったエクステリアデザインが似ている。
5.2L V型10気筒エンジンを搭載。縦に走る4本のルーフラインは、日本の折り紙がヒントになったといわれている。
車名はスペイン・アリカンテで活躍した闘牛の名前に由来する。「ウラカン」はスペイン語で「ハリケーン」の意。
新車価格は2,653万円~4,125万円。クーペのほか、オープントップの「ウラカン スパイダー」もラインナップしている。
特別仕様車も含めると、バリエーションが多くある。いくつか紹介しよう。
ウラカン ペルフォマンテ

2017年のジュネーブモーターショーにて発表された。ペルフォルマンテとは「パフォーマンス」の意味で、その名の通り従来のウラカンの性能を向上させたモデル。カーボン製パーツや空力が改良され、軽量化も図られている。
ウラカンEVO

2019年に発表された大幅改良モデル。空力性能をさらに高められている。さらに2020年、EVOをベースとした後輪駆動モデル「EVO EWD」も発表された。
ランボルギーニ ウラカン EVO RWD/スパイダーW試乗「五感で愉しみ、脳汁噴出。しかし毎日乗れる」
ウラカン ローマ教皇フランシスコ

2017年にローマ法王に贈呈された特別仕様車。バチカン市国の国旗の白いボディカラーに、黄色のストライプが施されている。
チャリティオークション用の特別モデルで、教皇専用車として使われたわけではない。ノーマルのウラカンの4倍以上の価格で落札された。ローマ法王のサインが入れられた。
ランボルギーニ ウルス

ウルスはランボルギーニ唯一のSUV。高級スポーツメーカーやブランドから次々にSUVがデビューするなか、2018年ついにランボルギーニもその市場に参戦した。
ランボルギーニとしては異例の4人~5人乗りという”実用的な”モデル。ランボルギーニは現在フォルクスワーゲン傘下だが、同傘下の高級ハイパフォーマンスSUVである「アウディ Q7」「ポルシェ カイエン」「ベントレー ベンテイガ」などと同じプラットフォームが使われている。
3.9L V型8気筒ターボエンジンを搭載。ターボエンジンの搭載はランボルギーニ史上初。
車名の「ウルス(urus)」はオーロックス(aurochs)に由来。オーロックスは家畜牛の祖先にあたる野生の牛。闘牛にちなんだ車名を付けてきたランボルギーニにおいては異色だが、歴代の闘牛たちに繋がる祖先と考えると、決して無関係とはいえない。
新車価格は2,917万円~3,309万円。
ランボルギーニ ウルスに試乗。意外に乗りやすかった「スーパーSUV」だが脳汁はぶっ飛ぶ
ランボルギーニ初のクロカンモデル「LM002」

SUVであるウルスが登場する40年ほど前、ランボルギーニではクロスカントリー4WDである「LM002」が発表されていた。
コンセプトやデザインはウルスとは似つかないが、もともとトラクター製造で名を馳せたランボルギーニ。悪路やオフロードへの対応力はもとより備わっていたとも言える。
【ランボルギーニLM002】SUVという言葉がなかった時代の名車は驚愕のスペックを誇る
セレブにも愛される「猛牛」たち

出典:wikipedia.org Author:不明 パブリックドメイン
現在はすっかり世界有数のスーパーカーメーカーとなったランボルギーニ。日本中、世界中でも所有できるのは限られた人のみと、いつの時代も憧れのクルマです。
MOBYではランボルギーニを所有する芸能人・有名人についてもこちらの記事でまとめています。プライベートは静かに暮らしたいというセレブも多いですが、ランボルギーニは誰が乗っていても街中では注目を集めます。
街中で猛牛を見かけたら、運転席には超有名なアノ人が乗っているかもしれませんね!
画像ギャラリー
関連する記事
- この記事の執筆者
- MOBY編集部