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【フェラーリ250】Tdf/SWB/GTOのスペック、その価値は億単位!
フェラーリ250とは?

出典 : https://www.flickr.com/
フェラーリ250(シリーズ)は、1953〜1964年にかけて生産された初期のフェラーリを代表する伝統のモデルです。
フェラーリ250にはコンペティションモデル(レーシング志向)とGTモデル(グランツーリスモ)があり、ともに成功を収めた多くのモデルが存在しますが、とくに生産台数の少ないコンペティション モデルは、希少価値が伴い高額で取引されています。
250シリーズの多くは同じエンジン(3.0L V型12気筒)が搭載されており、ホイールベースは2,600mmのLWBと2,400mmのSWBが存在し、GTモデルのコンパーチブルのほとんどはSWBを採用していました。
フェラーリ250シリーズを代表する3モデル
250GT Tdf
250GT Tdf

フェラーリ 250GT ベルリネッタはコンペティションモデルとして、GTカテゴリーの参戦を目的に設計され1956〜1959年までに94台が生産されており、同時期に生産された「250GTボアーノ」「250GTエッレーナ」より高度なチューニングで、ボディは軽量なアルミ製です。
250GT ベルリネッタは非公式ですがフランスの「トゥール・ド・フランス」に出場すると優勝をはたし、トゥール・ド・フランスのオーガナイザーから「Tdf」を車名の一部に使用する許可が下りました。
250GT ベルリネッタはトゥール・ド・フランスに1956〜59年までの4年間に渡り連続優勝のはたしており、1957年には「タルガ・フローリオ」にて優勝、1959年の「ル・マン」ではGTカテゴリーで優勝してするなど多くの栄光を手にしているのです。
250GT ベルリネッタ SWB
250GT ベルリネッタ SWB

フェラーリ250 ベルリネッタSWB(ショート・ホイール・ベース)は、250 ベルリネッタのホイールベース2,600mmから2,400mmに変更したモデルとして、1959〜1962年に160台程度が生産されました。
SWBモデルの識別するポイントは、LWBモデルにはドアガラス後方のリアクォーターパネルに小さなクォーターウィンドウが備わりますが、SWBには備わっていない点です。
生産期間を通じて“標準”モデルはピニン・ファリーナのデザインでスカリエッティが製作しました。
250 ベルリネッタのSWBの市販モデルは1960年から生産され、SWBの登場によりホイールベース2,600mmのモデルはLWBと呼ばれるようになりました。
ピニンファリーナがデザインした車についてはこちら
250GTO
フェラーリ250GTO

フェラーリ250GTOは1962年から国際マニュファクチャラーズ選手権と改名された、「量産車GTカークラス・チャンピオンシップ」に参戦するため、250GTをベースにコンペティションモデルとして高性能でありながらも美しいスタイルをもった、250GTの頂点に君臨する車で生産台数はわずか39台です。
250GTOは250GT ベルリネッタ SWB の派生したモデルとして、SWBの弱点であった空力性能を向上させたほかに、SWBよりひとまわり細い鋼管を用いた代わりにクロスメンバー数を増やすことで、ねじり剛性を向上させています。
レースで活躍した車のスペック
250GT Tdf | 250GT SWB | 250GTO | |
---|---|---|---|
全長 | – | 4,150 | 4,325 |
全幅 | – | 1,690 | 1,600 |
全高 | – | 1,260 | 1,210 |
ホイールベース | 2,600 | 2,400 | 2,400 |
車両重量 | 1,050 | 960 | 880 |
乗車定員 | 2 | 2 | 2 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
250GT Tdf | 250GT SWB | 250GTO | |
---|---|---|---|
エンジン種類 | V型12気筒 | V型12気筒 | V型12気筒 |
排気量 | 3.0L | 3.0L | 3.0L |
最高出力 | [240〜280]/7,000 | [265〜280]/7,000 | 221[300]/7,400 |
最大トルク | – | – | – |
トランスミッション | 4MT | 4MT | 5MT |
駆動方式 | FR | FR | FR |
使用燃料 | ハイオク | ハイオク | ハイオク |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
250シリーズのボディサイズは、ホイールベースの差以外はほぼ変わりなくコンパクトなボディです。
250シリーズのエンジンは基本的に3.0L V型12気筒エンジンを搭載していますが、改良されることで進化して最高出力は向上していきました。
初期ストリートバージョンは「ティーポ128」「ティーポ168」と呼ばれ 240〜250PSを発生しており、コンペティションバージョンは「168B/168comp(270PS)」「168comp/61(280PS)」と進化し、250GTPには「168comp/62(300PS)」が搭載されました。
クラシック フェラーリとしての価値
フェラーリ250:取引価格(オークションか個人売買) | |
---|---|
250GT Tdf | 20億円以上 |
250GT SWB | 10億円以上 |
250GTO | 78億円 |
[単位]円 |
フェラーリ250シリーズの入手は店頭で購入するのではなくオークションか個人売買となるケースがほとんどです。その理由には生産台数が少なく希少価値が高いが高くコレクターが所有していることがほとんどで、車両価格が億単位になっており本当に欲しい人だけが入手するといったスタイルがあることがあげられます。
フェラーリ250シリーズの中でも250GTOは生産台数が少なく、その取引価格は一番高額となっており、最近では約78億円で取引されており、今後もその評価が向上するとともにさらに高額になることが予想されています。
フェラーリ車のほとんどはネオクラシック/クラシックとなるにつれその価値が上がり、中古車価格が向上するという独自の相場をもっていますので、投資対象として購入する人も多く正に芸術品・美術品としての価値が評価されています。
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- 宮代ツトム