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C5エアクロスSUV

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シトロエンC5エアクロスSUV試乗レポート「魔法の絨毯」に乗ってみた

※別の機会に再度、シトロエンC5エアクロスSUVに試乗できたので、この記事末尾に追記しました。

こちらが「魔法の絨毯」です。

今回の試乗車は、

フランスの自動車メーカー「シトロエン」。

車名は、「C5 AIRCROSS SUV」です。車名に「SUV」が含まれています。

スリーサイズ ボディサイズは、

全長 4,500mm、

全幅 1,850mm、

全高 1,710mm。ホイールベース 2,730mm、体重 車両重量 1,640kg の5人乗りSUVです。

エンジンは、プジョー 3008、5008、DS 7 クロスバックなどPSAグループ各ブランドのモデルに搭載され定評のある「BlueHDi」クリーンディーゼルエンジン、排気量は2.0L。最高出力は130kW (177ps)、最大トルクは400N・m (40.8kgm)とそこそこハイパワー。トランスミッションは8速AT。駆動方式はFF(前輪駆動)この変速機は日本のアイシンAWと共同開発されたもので結構優秀。ちなみに、シトロエン C5エアクロスSUVには、このディーゼルエンジンのみのラインナップとなっています。

C5エアクロスSUVは「魔法の絨毯」と公式に形容しています。それでは、なぜ「魔法の絨毯」なのか?これについては、シトロエンという自動車メーカーの特徴からお伝えすることにしましょう。

シトロエンは、すごい自動車メーカーなのだ。

鼻先に「へ」の字が2つ重なったようなデザインが、シトロエンのエンブレム。ダブル・シェブロンと呼ばれる2つのヘリカル・ギア(山の形の歯車)がモチーフ。正しいメーカー・ブランド名表示は「CITROËN 」と変換し辛いフランス語表記。

シトロエンの創業は1919年、今年でちょうど100周年を迎えます。

シトロエンがどんな自動車メーカーか、MOBYの主要読者年齢層、20代に向けにひとことで言い表すなら、

「ヤバイ」

シトロエンはなにが「ヤバイ」のか?

シトロエンはなにが「ヤバイ」のか、これも超簡潔に言い表すなら、次の2つ。

・デザイン
・技術


シトロエンは「アイコニック」と自ら語り、街ナカを走るクルマをひと目で「あ、シトロエンだ」とわかる独特のデザインを纏っています。

上の画像は1955年から1975年までの20年にも渡って生産、その台数は145万台を超えたフランスの国民的名車、「DS」です。今もシトロエンの独創的なデザインへのこだわりは普遍です。

そして、「技術」の代表は、シトロエンDSに搭載された「ハイドロニューマチック・サスペンション」。これれは、パワーステアリング、ブレーキ、サスペンション、変速機(セミAT)の制御まで、油圧で制御したもの。サスペンションは油圧+空圧式の車高調整機能付きエアサスペンションとなります。当時の大衆車においては、パワステとエアサスがついている車はシトロエンしか製造していません。

このハイドロ・サスはフランスの法規制により、市販車に採用されなくなってしまいましたが,100周年を迎えたシトロエンはこれの「現代版解釈」と銘打って新型C5エアクロスSUVの足回りに復活的採用したのでした。

【公式】シトロエン100年の歴史の詳細はこちらで。

シトロエンC5エアクロスSUVの最大の技術ポイントはここだ!

なんとも色気のない画像ですが。こちらが、シトロエンが最新イノベーションとする「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション」と呼ばれるサスペンションです。

サスペンション方式は他の車にも普遍的に採用されているもので、見た目上の構造物は何の変哲もありません。最も大きな違い、シトロエンの独創的な仕組みは「ショックアブソーバー」にあります。(上の画像:タイヤを垂直方向に支えている黒い円筒形のもの)

ショックアブソーバーの最大の目的は、バネの動きを抑えることです。大きな衝撃がタイヤに加わると、ショックアブソーバーの中にあるダンパーが、それを吸収し、急激にバネを縮ませてボディを突き上げることがないようにしてくれます。また、バネは一度力を加えると静止するまで延々とビヨンビヨンする性質がありますが、これを1ストロークで収束させる役割もあります。

シトロエンは、このダンパーを2つショックアブソーバーに組み込み、今までの方式では吸収しきれなかった衝撃を抑制、サスペンションが動く量を増加させることでフラットでしなやかな乗り心地になるようにしました。

上の画像は1970年頃のシトロエンDSの足回り。普通の車にはコイルスプリングがありますが(当時の車にも)、これにはそれがありません。

ちなみに、シトロエンDSもサスペンションのストローク量が大きく、車高をかなり上げることができます。

DSの他にもシトロエン車の数々のモデルに採用されていたハイドロニューマチック・サスペンションの現代版解釈が、「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション」で、これをシトロエンは「魔法の絨毯」のような乗り心地と謳っています。

さて、この乗り心地はいかに?

試乗インプレッションは、記事後半にまとめてお伝えします。

内装デザインも独創的

シトロエンは外装デザインと内装デザインと調和させることがお得意のようです。内装デザインについては多くを語るより、見ていただいた方がわかりやすいかと。外装と内装のデザイン調和に着目しながらご覧ください。

シフトレバー右側のダイヤルで、路面状況に応じて走行モードを切り替える。雪道などの滑りやすい路面、砂地、悪路などに対応。世界最高峰のラリー、WRCに参戦するシトロエンの技術がここにフィードバック。FFですが、SUVとしての基本性能もしっかり。

Apple CarPlay、Andoroid AUTOに対応。

至高のシートかよ!クルマのシートというよりお家でくつろぐソファー的な印象。もともとフランス車はシートが良いという特徴があります。フランス人は座り心地が大事なのです。

後部座席を3人分しっかりと分けられたデザインにするのは珍しい。着座位置が高めで見晴らしが良かった。

後席シートは3分割で倒せます。

余裕の広さ。

バンパー下に足を入れるとテールゲートが自動でオープン。右側のスイッチがそのON・OFFボタン。

「魔法の絨毯」に乗った感想

この試乗インプレッションも簡単にまとめましょう。

・意外と速い
・魔法の絨毯はウソじゃない
・先進安全技術がヤバイ


物足りないので補足させていただきます。

「意外と速い」は他の同エンジンを搭載したモデルの試乗で実感していたので、ある意味予想通り。アクセルの踏み込みが浅い市街地走行などでは普通な印象ですが、いざというときにグっとアクセルを踏めば、しっかりとエンジン回転数が上がる音を立てながら、変速したことをドライバーにしっかりと伝えながらグィーンと加速。高速道路での中間加速は特に気持ちがよろしくなります。フランス人はモタモタするのがお嫌いだと、シトロエンの開発担当者から伺っていましたが、それはなるほどだと思いました。

「魔法の絨毯はウソじゃない」この点は文字通り。魔法の絨毯に乗ったことはありませんが(当たり前)きっとこんな感じなのかと思ってしまう、他のクルマにはない乗り心地の印象。山道の連続するカーブも粘りある安定感があり、運転する愉しさもありました。ソフトでストローク量が多い乗り心地は好みが分かれるかもしれませんが、筆者的には至福でした。

「先進安全技術がヤバイ」個性的なデザインのオシャレ番長なSUVとたかをくくってはなりません。先進の安全技術、運転支援機能はしっかりと多彩に搭載。高速道路の長距離運転は楽で堪りませんでした。

ちょっと気になったところと言えば、ディーゼルエンジン特有のガラガラ音が気になる人がいるかもしれないという点。低速域ではこれがちょっと目立ちますが、歩行者の多い小路を走るときには皆さん車の存在に気づいてくれるという利点があります。ハイブリッド車にありがちな忍び寄るような恐怖を歩行者に与えることはありません。しかし、見た目のデザインとは裏腹な力強い加速と、魔法の絨毯的乗り心地とハンドリングは、「乗ってて愉しいクルマ」で多少の音は相殺してお釣りがくるかと。ただ、高級国産車に多い、水を打ったような静けさを求める方には…。そもそもシトロエンが高級車ブランドではありませんし。

燃費が良いこともお伝えすべきですね。カタログ燃費のWLTCモードもウソではありませんでした。状況によってはカタログ燃費よりも良好な燃費も試乗中に記録、高速道路では20km/Lを超えました。

こんなシトロエン C5 エアクロス SUV、お値段は税込424万円。(試乗車のグレード、「SHINE」のオプションを含まない車両本体価格)

詳しくは下記のシトロエン C5エアクロスSUV 公式WEBサイトをご覧ください。

Citroën C5 Aircross SUV【公式】

撮影・文:MOBY編集部 宇野 智

【シトロエン C3 SAINT JAMES 試乗記】ただのオシャレ・フレンチ・コンパクトではなかった

緊急追加試乗レポート

シトロエンC5エアクロスSUV

この試乗レポートしたときのシトロエンC5エアクロスSUVの走行距離は1,000km台のおろしたて。約1ヶ月後に、C5エアクロスの弟分となる「C3エアクロスSUV」新型試乗会が開催、ここでC5エアクロスも試乗車としてラインナップされていました。筆者はすでに試乗済だったので、試乗申込みはしていなかったのですが、プジョー・シトロエン・ジャポン広報担当とお話をしているとき「C5エアクロスの走行距離が5,000kmを超えて、足がこなれてむちゃくちゃ乗り心地がよくなった」と伺いました。ちょうどタイミングよくC5エアクロスの空きが出たので、30分だけ悪路が続く山岳コースを試乗させてもらいまいた。

シトロエンC5エアクロスSUV
雨が酷く急いで撮影した結果ブレた画像。

舗装した路面は荒く、凸凹も多い。途中からは未舗装路となる上、大雨。しかし、路面の小さな凸凹が消えたかのような乗り味、大きな凸凹が続くとはゆったりとた船のように、どぶんらこ、どんぶらこと乗り越えていきます。あー、これぞシトロエン。

確かに、5,000kmを超えたC5エアクロスSUVは足がしなやかになり、乗り心地が格段によくなっていました。ディーラーで試乗される方、乗り心地に違和感を感じたら、オドメーターを見てみてくださいね。

シトロエンC3エアクロスSUV

シトロエンC3エアクロスSUV 新型試乗会レポート|運転とオシャレ好きな人にオススメ

シトロエンC3エアクロスSUVの試乗会レポートは下記からご覧ください。

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この記事の執筆者
MOBY編集部 宇野 智