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自動車メーカーの不正…スズキの「叩いたら”誇り”が出た」燃費逆サバも過去に

自動車メーカーで相次ぐ不正

今年8月22日、日野自動車がこれまで公表済みだった内容に加え、新たなエンジンの排出ガス認証申請に関わる不正行為が明らかになりました。

自動車メーカーによるこういった不正は初めてではなく、これまでにいくつか明るみになっています。三菱自動車のリコール隠蔽問題やフォルクスワーゲンのディーゼル不正などが有名です。

今回ご紹介するのは、2016年に発覚したスズキの燃費測定方法の不正です。普通なら不正をはたらいた企業の信頼は失墜してしまいますが、スズキのこの不正に限っては逆に信頼を高める結果となります。

スズキが過去に起こした「信用を高めた不正」

©picturecellsl/stock.adobe.com

まずこの不正は、車種の燃費値を規定とは異なる方法で測定していたため、国土交通省から排出ガス・燃費試験における実態調査の指示を受けたのが発端です。

不正の対象車種は当時生産していた16車種のうち「ジムニー」、「ジムニーシエラ」及び「エスクード2.4」を除く13車種に、生産終了車種の「アルトエコ」とOEM車12車種を合算した合計26車種。

スズキはこれらの車種において、正規の方法で改めて燃費値を測定し直すことになります。

不正の理由はテストコースの気候

相良テストコース(相良工場)

なお、スズキは不正があった理由として、所有する相良テストコースが海に近く丘の上にあり、風の影響を著しく受けるなど、天候に左右されるため試験が困難であったことが背景にあると伝えています。

国が定めた測定法では正しい数値が出ないため、実際に近い数値になる欧州基準の測定方法を用いたようです。

再測定したらカタログ値より良い結果に…

国が定めた測定法で測定し直したところ、なんと「全車種において」カタログに記載されていた数値よりも0.4~1.4km/Lほど高いものになりました。

つまり、本当はもっと燃費が優れていたにも関わらず、低めに伝えていたということです。

スズキは、カタログ値と実燃費との差は「上下5%程度」で、それを「誤差の範囲内」と説明。国土交通省に対しても「燃費性能について、修正の必要はない」と報告しました。

スズキ側に燃費の不正操作の意図がなかったこともあって、この不正後にネットでは逆にスズキが評価されるという異例の事態に。とはいえ不正であることに変わりはないため、当時の役員は異動や役員報酬の減額といった処分が下されています。

国土交通省によって発表されたスズキの測定前後の燃費を全部見る(画像3枚)

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