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社長とクルマ Vol.1 株式会社Branding Engineer COO 高原克弥「父に託された言葉」

ビジネスシーンの最前線を走り続けるリーダーと、その険しい道のりをともに歩んできた愛車たち。彼らにとって車とは、ただの通勤の足か、それとも夢そのものか。社長とクルマの素敵な関係を紐解く連載企画『社長とクルマ』がスタート。

第1回は、昨年7月にマザーズ上場を果たした株式会社Branding Engineer 代表取締役COOを務める高原克弥(たかはらかつや)氏へのインタビュー。新米モータージャーナリストGOHがインタビュアーを務め、特別ゲストとして、モデルとして活躍する榎本凛(えのもとりん)をお招きしてお届け。

高原克弥
株式会社Branding Engineer 代表取締役COO
1991年生まれ。長野県出身。複数のスタートアップでエンジニアや総務を経験後、大学在学中に河端保志氏(現・株式会社Branding Engineer 代表取締役CEO)と共同で株式会社Branding Engineerを起業。

株式会社Branding Engineer
「エンジニアと共に、未来に革命を。 」をメッセージに掲げ、フリーランスエンジニアのマッチングサービス「Midworks」を中心に、「TechStars」や「tech boost」など、ITエンジニアのキャリアライフを包括的にサポートする事業を展開。2020年7月7日、東京証券取引所マザーズ市場への上場を果たした。時流にあった新しい働き方の創出やサポートを通じ、あらゆるエンジニアがさらなる価値創造を実現するためのプラットフォーマーを目指す。【Branding Engineer 会社HP

榎本凛(えのもとりん)
モデル/タレント
1998年生まれ。京都府出身。
「森永乳業ピノ」の広告や 「TOPVALU」のアパレル モデルなど、モデルとして活躍中。
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背中を押した父の言葉

GOH:高原さんの現在の愛車についてご紹介をお願いします。

高原:2017年式のメルセデス・ベンツ C180で、これが1台目の愛車です。もともとはカーシェアを頻繁に使っていて、昔はまだ使っている人も少なかったので家の近くにあるカーシェアをほぼ独占状態で利用していたのですが、ユーザーが増えて車がなかなか借りられなくなってしまったのがきっかけで自分の車を買うことに決めました。

GOH:初めての愛車としてメルセデス・ベンツを選んだ理由は?

高原:子供の頃から、父親に「ベンツに乗れるような男になれ」となぜか言われていて(笑)。地方の出身だったので、「ベンツ信仰」のようなものがあったのかもしれません。

榎本:ベンツ=超高級車、みたいなイメージでしょうか?

高原:まさにその通りですね。そのため、車に関する知識はほとんどなかったものの、メルセデス・ベンツに対する特別な想いがありました。じっさいに調べてみると、ベンツといってもさまざまなモデルが用意されていて、頑張れば買えそうなものもあることを知り、この価格帯で父の言葉を実現できるなら買ってみようか、と思ったんです。自分はまだベンツに乗る器ではないかもしれないけど、手に入れてみたらなにか違う世界が見えるのではないか、と。

GOH:中でもCクラスのセダンを選ばれた理由はなんでしょうか。

高原:1番オーソドックスだと思ったからです。ファッションでもなんでも、とにかくシンプルなものに惹かれますね。

GOH:なるほど。メルセデス・ベンツの購入はお父様の言葉がきっかけだったのですね。ご実家ではどんなお車に乗られていたのでしょうか。

高原:ボルボに乗ってました。通称「240」と呼ばれる、ボディが四角いワゴンです。当時はなんとも思いませんでしたが、いま見るとかっこいいですよね。さすがに最後の方は故障が重なったようですが、5〜6年前まで所有していました。

240シリーズは、スウェーデンの自動車メーカー、ボルボが1974年から1993年まで販売した乗用車。デザイン、安全性能、基本構造の完成度が高く評価され、大ヒットを収めた。スクエアなスタイリングが特徴的で、現在も多くのファンを抱える。

高原:ぼくがパソコンにハマったきっかけもカメラマンだった父の影響で、仕事の手伝いで写真の編集をするのにフォトショップを使うようになったのがスタートです。それからはゲームや音楽サイトを作ったりして、プログラミングにのめりこみました。中1の時に始めた音楽サイトはアクセスがけっこう伸びて、高3の頃には200万PVくらいまで伸びたんです。

榎本:すごい!

GOH:そのような経験が、そのまま大学在学中の起業に繋がったのでしょうか?

高原:とはいえ、すべてが順風満帆というわけではなくて、創業当初は壮絶でした。新宿のマンションの地下のような場所で起業したのですが、そこが最高の場所でして。エアコンも効かないですし、朝になるとフロア中に広がる下水の臭いで目が覚めるような、とてつもない環境でした。

GOH:スタートアップの初期は苦労すると聞きますが……そこまでとは。

高原:4つの3段ベッドと屋根裏で合計15人くらいは寝泊まりができたんですが、1日に出るお湯の量が限られてるので、真冬に水浴びなんてこともザラにありました。未確認生命体みたいな虫もウジャウジャいるし、変な病気(?)がまん延したこともありました。一人が血便でると、みんな血便が出るようになっちゃって、熱も40度とか出て。

榎本:本当にそんな日々が続いて、つらくはなかったんですか?

高原:立ち上げ期は一種のトランス状態みたいになっていて、もうなにも感じませんでしたね。地下なのでもちろん太陽は当たらないですから、昼も夜もわからないまま仕事を続けていました。たまに地上にでるとそこは新宿の大都会なんですけど、いつも近くにベンツのSクラスが停まっていたのはなんとなく印象に残っています。当時はベンツのマークさえ知らなかったので、「高級そうな車だな」というぐらいだったんですけど。とにかくあの頃は、こっからどう這い上がるかだけを考える、みたいな感じでしたね。

メルセデス・ベンツはニュートラル

GOH:念願のメルセデス・ベンツを購入して、なにか変わったことは?

高原:……それが、周りの人から車に対するコメントが特にないんですよね(笑)。でも、これは良い意味でして。Cクラスのセダンにホワイトのボディカラーという組み合わせが、非常にニュートラルなのかなと。年上の方とゴルフに行く機会も多いのですが、車に対して反応を示されたことはほとんどなく、同世代からも変な目で見られることがない。そういう意味では、初めての愛車としてベストな選択だったと思います。

榎本:愛車で特にお気に入りのポイントなどはありますか?

高原:ほぼすべてにおいて満足していますが、見た目も中身もとにかくシンプルなところが好きですね。乗り心地に関しても、たまにレンタカーなどでほかの車に乗ってみると、改めて乗り心地の良さに気づきます。連休を使って家族で新潟、木曽、石川と本州をぐるっと回ったことがありますが、運転支援機能の精度も高いので、長時間でもストレスなく運転できますね。

GOH:Cクラスはいつでもその時代の世界基準と言われますもんね。

高原:あとは、サポートの対応が素晴らしいんです。エンジンがかからないなどの不具合があっても、車内からすぐにセンターに繫がって丁寧に対応してもらえる。「さすがベンツだな」と、これには感動しましたね。まだ具体的には決めていませんが、次に乗る車もベンツがいいかなと思っています。

GOH:ふだんの通勤にも使われているのですか?

高原:毎日この車で通勤しています。運転中はずっと仕事のことを考えていますね。朝はその日のスケジュールを考えて、良い仕事ができるよう脳内で準備をしながら向かいます。仕事が終わって帰宅する際は、その日のできごとについてじっくり反省します。今日の商談や会議での発言はどうだっただろうか、社員や関係者がいまどんなことを感じているだろうかと振り返って、思い立ったらすぐに電話をかけるようにしています。

榎本:車のなかでもお仕事をされるんですね。

高原:ハンズフリーで通話ができるので「走る電話ボックス」みたいな感覚ですね。テキストより伝わりやすい話も多いので、移動しながら仕事を進められるのは助かります。

GOH:現在の愛車以外で、これまでに気になった車はありますか?

高原:自分で運転したわけではないのですが、初めてテスラに乗った際にはグッときましたね。インテリアの抜け感や自動運転の精度など、プロダクトとして非常に優れていると感じました。新型のCクラスが発表されましたが、あれもテスラと同様にインテリアには大型のディスプレイが採用されていますよね。

2021年6月29日、高原さん所有車の後継モデルにあたる新型「Cクラス」が日本で発表された。
高原さんが言及した通り、新型Cクラスでは直感的な操作設定が可能な縦型の大型センターディスプレイを備える。

もし自動車メーカーの社長になったら

GOH:突然ですが、もしご自身が自動車メーカーの社長なら、どんな車を作りますか?

高原:おお。考えたこともなかったですが……最近、レトロな車がはやってるじゃないですか。ファッションの流行もそうですが、デザインのトレンドも数十年単位でループしている気がします。なので革新的な機能を持たせつつ、デザインではある意味で前代的なものを採用したらそれだけで個性になって、一定数ファンがつくんじゃないかと思います。……つい、どうやったら売れるかばかり考えてしまうんですけど(笑)。

榎本:昔の車、かわいいデザインが多くてわたしも好きです。

高原:いいですよね。見た目はレトロなのに中身は最新のテクノロジーというアンバランス感が、愛おしくなるようなプロダクトになるような気がします。

GOH:無茶振りの質問にお答えいただきありがとうございます(笑)。最後に、今後の目標についてお聞かせください。

高原:弊社が上場して1年が経ちましたが、もっと企業としてのスピード感をあげていきたいと考えています。時価総額1,000億をできるだけ早く通過して、1兆円規模の企業を目指すことがいまの目標です。


中学時代にプログラミングを始め、大学在学中にエンジニア領域の事業を始めた高原氏。日本のITの最前線を走ってきた高原氏がエンジニア視点で見ても、メルセデス・ベンツ C180にはほとんど欠点が見当たらないというから説得力がある。

企業の代表として日々多忙を極める高原氏にとっては車内も重要なワークスペースであるから、車からの余計な語りかけは不要。そういった意味では、轟音を奏でるスポーツカーや周りの目を引くラグジュアリーカーではなく、メルセデス・ベンツのセダンを選択したのはごく自然なことだったのかもしれない。

連載テーマとなっている「社長とクルマ」の関係性を、じっくりと伺うことができる今回の取材だった。

撮影協力:Mercedes me Tokyo(六本木)

Mercedes me(メルセデス ミー)は、誰もが最新のメルセデスを体感できるブランド情報発信拠点として展開される複合型施設。今回の取材場所となったMercedes me Tokyo(六本木)では、最新モデルや限定車が展示されるほか、1階にカフェ、2階にはレストランが併設される。また、「リビングとモビリティを繋ぐ」をコンセプトに掲げる体験施設「EQ House」が隣接し、こちらではメルセデスの100%電気自動車「Mercedes-EQ」シリーズの最新モデルなどを展示。住所:東京都港区六本木7-3-10(Tel.03-3423-1256)

文・GOH
写真・佐藤亮太

【社長とクルマシリーズ】第2回はコチラ!

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執筆者プロフィール
GOH
GOH
ファッションとクルマを得意ジャンルとする25才のフリーランス編集者/ライター。MOBY編集部在籍時はwebマーケティングから執筆、編集、取材ディレクションまで網羅的に担当した。現在はウェブメディアや雑誌など...

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