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スーパーチャージャーとは?ターボチャージャーとの違いや後付け方法・費用

日本や外国でスーパーチャージャーは人気?

日本ではターボチャージャーが主流

日本では軽自動車にもターボが搭載され、排気量以上のパワーに一役買っている(画像はホンダN-BOX)

日本ではターボチャージャーが主流で、スーパーチャージャーはあまり人気がありません。理由の一つに燃費の悪さがあります。低燃費を推奨している日本で、燃費の悪いスーパーチャージャーは対照的な存在です。よって、日本車ユーザーの求めている装置ではないと考えられます。

次に、装置の大きさもネックの一つではないでしょうか。最近ではターボ付きの軽自動車も増えてきました。ターボを採用することで排気量が少ない軽自動車でも、ストレスなく加速することができます。

しかし、箱形の軽自動車はエンジンルームが極端に狭く、スーパーチャージャーを入れ込む場所がありません。それに比べターボチャージャーであれば、エキゾーストマニホールドに取り付けられるため、エンジンルームが圧迫されないのです。

燃費面、装置の大きさ、スペースの確保などいろんな条件が揃い、スーパーチャージャーは日本で普及しづらい現状となっているのです。

外車ではツインターボを採用している

スーパーチャージャーとターボを搭載することで、大型SUVに必要なパワーを発揮できる(画像はボルボ XC90)

日本よりも海外の方がスーパーチャージャーの採用率は高いです。ベンツなどの有名メーカーも、スーパーチャージャーを採用しています。また、スーパーチャージャーとターボチャージャーの両方を採用した「ツインターボ(ツインチャージャー)」を搭載した車も販売されています。

2つの過給機を使用することで、どんな回転数でも最大トルクが発揮できるという仕組みです。低回転から高回転まで全ての回転数を補うことができ、性能の高い車であることが分かります。海外でスーパーチャージャーをはじめ過給機が普及しているのは、税金制度の違いもあるでしょう。

日本ではできるだけ小さな排気量で大きなパワーを生み出す仕組みが広まっています。それに対し、海外では軽自動車の区分がないことから、車の小型化にそこまでこだわりがないと考えられます。人種による体の大きさの違いから、車を大きく作らなければならないという背景もあるのではないでしょうか。

このように日本と海外ではスーパーチャージャーの使用率が違います。日本でスーパーチャージャーを採用している車は極端に少なく、ターボチャージャーが主流なのです。

スーパーチャージャーがボンネットから突き出している車も!

外車などでは、スーパーチャージャーがボンネットから突き出している車もあります。昔、流行っていたマッスルカーに多いこのカスタムですが、車の映画で有名な「ワイルドスピード」でも登場しています。

ワイルドスピードの映画を好きな方なら分かるでしょうが、ダッジ チャージャーという車がまさにそうです。もちろんノーマルのダッジ チャージャーのボンネットにはスーパーチャージャーは突き出していません。

ダッジ チャージャー
出典:flickr.com Author:Chad Horwedel CC表示 BY-NC-ND 2.0

ワイルドスピード1に登場しているダッジ チャージャーは、ボンネットからスーパーチャージャーが飛び出しており、カスタム仕様のマッスルカーそのものです。公式で発表されている車の年式は1969年となっています。この年代の車は性能が高い車両が人気で、カスタムする人もたくさんいたのではないでしょうか。

スーパーチャージャーを後付けしているものがほとんど

ボンネットから突き出ているのは、後付けスーパーチャージャーがほとんどです。おそらくノーマルでボンネットからスーパーチャージャーが突き出た車はないでしょう。

最も多い車はアメリカ車のマッスルカー、特に1960年代に作られた高性能な車のことを指します。いろんな条件はありますが、主にV8エンジンを搭載しているため、エンジンルーム内にスーパーチャージャーを取り付ける場所がありません。そのためやむを得ず、ボンネットに穴を開け突き出た形にしているという背景があります。

ノーマルでスーパーチャージャーを採用している車は、エンジンルーム内に入れ込むように設計されているため、基本的に不自然な形にすることはありません。つまりンジンルームから突き出している仕様の車はカスタムしていることがほとんどなのです。

アメ車以外でもスーパーチャージャーの後付けは可能?

アメ車以外でもスーパーチャージャーを後付けすることは可能です。日本のカスタムショップでもスーパーチャージャーを後付けすることができます。

ただし、日本の保安基準ではフロントガラスから視界の確保を行わなければなりません。そのため、マッスルカーのようにボンネットからはみ出したカスタムは難しいのではないかと考えられます。

スーパーチャージャーの後付け費用は?

©Kabardins photo/stock.adobe.com

スーパーチャージャーの後付けカスタムは珍しいカスタムのひとつです。そのため費用はまちまちで、一概に相場を出すことは難しいと考えられます。電動式か機械式か、取り付けるスーパーチャージャーの種類や車種によって、難しさが変わってくるからです。もし今現在、取り付けを行う予定があるなら、カスタムショップを探し見積もりをお願いすることをオススメします。

機械式ならクランクシャフト周りの改造も行なわなければなりません。最低でも数十万円、場合によっては100万円単位の金額が必要になると覚悟しておきましょう。

また、スーパーチャージャーを後付けするといった珍しいカスタムの場合、対応してくれる店舗はあまりありません。カスタムはメンテナンスや修理とは全く違う技術が必要です。一般整備工場やディーラーでは対応できないため、カスタムショップへお願いするようにしましょう。

大掛かりなカスタムはリスクも考慮しよう

どんなカスタムでも同じですが、車をノーマルからいじるということはどこかに不具合が起こる可能性が高いということです。スーパーチャージャーの場合であれば、エンジン回りのセンサー系に異常が出るでしょう。

ある程度予測される誤反応であれば、カスタムショップもセンサーの誤反応に対応した対策を行います。しかし、思いもよらない不具合が起こる可能性があるのも車をいじるデメリットの一つです。

メーカーは排気量やトルク、馬力などを計算しエンジンの耐久性を考えて車を作っています。後付けスーパーチャージャーにより、予想を超えるパワーを追加するということは、エンジンがパワーに耐え切れず壊れてしまうかもしれないということです。

また、新車であれば各パーツが新しく丈夫なので、簡単には壊れないでしょう。しかし年式が古くなればなるほど、各パーツの耐久度が下がりノーマル車に比べ寿命が縮む可能性もあるのです。

このようにカスタムを行えば、メリットだけでなくデメリットも発生します。このことを十分理解し、車をカスタムすることが大切です。

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執筆者プロフィール
山北吏(つかさ)
山北吏(つかさ)
1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...

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