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FIAT 500(チンクエチェント)ツインエア 試乗レポ|独特のクセが愛おしいクルマ

#3分で読める
#消費者視点でクルマを伝える
#ロングドライブ試乗記_35


妙義公園駐車場で撮影。

FIAT 500で妙義山に行ってきました。

「FIAT 500 とは?」簡潔にまとめておさらい。


試乗車は、FIAT 500(チンクエチェント)TwinAir Lounge。新車車両本体価格:276万円(税込)

・「FIAT」はイタリアの自動車メーカー。昔から小型車が得意。
・FIATの創業は1899年。今年は120周年。
・500は「チンクエチェント」と読む。通称、略称は「チンク」。
・FIAT 500は、Aセグメントのコンパクトカー。
・全長は3,545mと軽自動車規格より14.5cm長いだけ。
・現行モデルは3代目。2007年のデビュー。
・2代目「NUOVA 500」はルパン三世が乗っていた。「カリオストロの城」のクリーム色が有名。
・先代からかわいいデザインで世界中で高い人気。
・3代目は10年連続、国内月間販売4,000台を超え続ける人気車種。普通は1,2年で販売は落ち込む。
・FIAT 500の女性購入比率は60%以上。2019年は65%に達する見込み。

「FIAT 500 TwinAir」はこんなクルマだ!


全幅:1,625mm。国産コンパクトカーの標準より少し幅が狭い。


全長:3,570mm。軽自動車より15cm程長いだけ。


全高:1,515mm。ボディの大きさに対してはちょっと高め。コロンとした印象に。


ちっちゃい。


可愛い。

FIAT500 ツインエアエンジン

エンジンは「TwinAir」の名称が与えられた、2気筒0.9L(875cc)インタークーラー付きターボ。最高出力は63kW(85ps)/5,500rpm。最大トルクは145N・m(14.8kgm)を1,900rpmと低い回転数から発生させる元気なエンジン。峠もグイグイ走る。2気筒エンジン特有の「パタパタ」「ポコポコ」という感じの音は愛おしい。先代500も2気筒。小難しい話は記事末尾で。

FIAT 500 ATモード付き5速シーケンシャル・トランスミッション

ATモード付き5速シーケンシャル・トランスミッション。ATモードでスタートすると2速へのシフトアップ時、スッコンと抜ける失速感のある変速ショック。これ、慣れると病みつきになるチンクのクセ。マニュアルモードにして長めのシフトレバーを操作、変速時にアクセルを緩めて合せると結構速く楽しく走れる。


乗り心地は悪くない。サスペンションが路面状況を乗る人にきちんと伝えている感。凹凸を乗り越えたら、それがクルマの動きとしてきちんとわかること、大事。クセがあると感じてもすぐに慣れてしまう魔法がかかっている。


軽い操作感のステアリング。走りは軽快、よく曲がるハンドリングで運転は楽しく、ボディもしっかりしている。ずっと乗っていたくなるクルマだ。


シンプルだが座面、背面が斜体の大きさに比べて広めで座り心地良く、長時間乗っていても疲れなかった。


「Lounge(ラウンジ)」グレードにガラスサンルーフを標準装備。シェードを開けるととても明るく開放的。車内がより広く感じられ、長距離移動の疲労軽減効果も感じた。


後席は身長180cmの筆者にはきつかったが、標準的な体格なら大人4人乗って移動できる。


ラゲッジスペースは思いのほか広かった。外から見た車体からは、全く荷物が詰めなさそう。大人2人なら一泊二日分の荷物を入れて旅行できる。


後席は50:50で分割可。倒すと結構荷物が詰める。


インパネに車体色と同じパネルを大胆に配したデザイン。オフホワイトのハンドル周りと相まって、ポップながらクリーンな空間を演出。センターにあるディスプレイはAndroid AUTO、Apple Carplayに対応。


FIAT 500ツインエアはなかなか燃費が良かった。市街地で14km/h、郊外や高速道路では20km/hを軽く超える。ECOモードにすると1~2割くらい燃費が向上。

FIAT 500は「現代版クラシックカー」

現在、新車で帰る2気筒エンジンを積んだ乗用車はチンクエチェントだけ。1970年代のコンパクトカーは2気筒エンジンが主流。1980年代の軽自動車も2気筒が主流でした。静粛性を求めるエンジンでなく、古き良き時代のエンジン音は現在にも引き継いだ「現代版クラシックカー」と筆者は解釈。

ライフスタイルを変えてくれるクルマ

FIAT 500のオーナーになったら、いつもと違うお店でご飯を食べにいったり、クルマに合わせたファッションを楽しんでみたり、遠出の回数が増えたりしそう。普段は忙しく働き、休日はしっかりとOFFを楽しむ、そんなメリハリの効いたライフスタイルの変化が期待できるのではないでしょうか。

先代のチンクエチェントはピクニックを楽しむコマーシャルが打たれていたそう。今もそのコンセプトは変わっていないようです。

いい歳したオッサン筆者に赤いチンクエチェントは不似合いだとは思いながら計約900kmをドライブ。クルマの楽しさを再認識できました。

赤のチンクが似合うオジサマは、きっとおモテになられるのでしょうね。


撮影・文:MOBY編集部 宇野 智
車両協力:FCAジャパン

編集後記:ツインエアについての小難しい話とフィアットについて

「ツインエア」エンジンの機構的特徴をまとめてみました。

・吸気バルブを油圧(普通はカムシャフト)で動かしている。
・スロットル調整(エンジン出力、アクセルを踏む動き)は、バルブのリフトとタイミングの量的変化で。普通はスロットルボディを使う。
・出力コントロールは、吸気バルブを早く閉じて調節するミラーサイクル方式。この機構を持ったエンジンはツインエアだけ。ECOモードOFFのときは、オットーサイクル領域まで回す。

下の画像は、今年11月15日に豊橋港で開催された、FIAT 500 累計50,000台達成記念セレモニーの取材時にFCAジャパンから取材陣に土産として手渡されたもの。


取材者へのおみやげ。右はボトルカバー。ワインボトルも入るもの。左はFIATブランドとコラボして制作された枡。FIATは「クロスカルチャー」を掲げ、日本のみならず世界各国で現地との文化と“クロス”させさまざまな取り組みをしている。

FIATはグローバルで販売されています。車を現地で販売するだけではなく、現地の文化とFIATブランドをクロスさせています。生憎写真がありませんが、FIATのロゴが描かれた和傘は印象的でした。

個人的に感銘を受けた取り組みでしたので、皆様にご共有させていただきます。

この記事の執筆者

宇野 智(MOBY)この執筆者の詳細プロフィール

MOBY編集長。小学生時代の休日は自転車でディーラーを回る「カタログ少年」TVより諸元表を見ながらの食事を好んでいた。クルマの他、鉄道、航空機、船舶も愛する。...

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