MOBY(モビー)自動車はおもしろい!

MOBY[モビー] > メーカー・車種別 > 日産 > フィガロ > 【日産 フィガロ】世界で愛され続ける小さなオープンクーペ
フィガロ

更新

【日産 フィガロ】世界で愛され続ける小さなオープンクーペ

オーナーズクラブも存在!フィガロの根強い人気

日産 フィガロ フロント サイド
ルーフ・ドアミラーを同色としたツートンは今でも新しい

30年近い前のモデルである日産 フィガロ。走っている姿を目にする機会は少なくなっているものの、コアなファンからは未だに愛される車です。フィガロ人気は国内のみならずヨーロッパ特にイギリスでは高く、2009年にはオーナーズクラブも発足。年間を通してレースや交流会など様々なオーナーズ・イベントが開催されています。

フィガロは愛称「Figgy(フィギー)」。その小さなフォルムがどの国や場面にもすんなりと溶け込むことも人気を後押ししているようです。オランダ、スコットランド、ベルギーではフィガロラリーが開催。イギリスではクラシックカーイベントへの参加や誕生イベントなどが行われています。

特にイギリスでのフィガロ人気は高く、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズでも取り上げられるほど。誌によればイギリスは過去にアメリカのようなビッグメーカーを持たないにもかかわらず、ローバー、トライアンフ、オースチン、モーリスといった多種多様な中小メーカーが存在したことや、市民はその多くが少量生産で実用性に乏しくてもこだわらず愛し、個性あるお気に入りの車を見つけては週末にはプライベートレースを楽しむカルチャーが根付いていることが、その理由だそう。

フィガロが第4弾。パイクカーとはどんな車?

日産 Be-1 フロント サイド
日産パイクカー第1弾。参考出品されるなり高い反響を呼んだBe-1(日産自動車広報画像)

日産が80年代後半から90年代にかけて販売した個性的な車は通称「パイクカー」と呼ばれます。パイクカーとは、性能はベースカーと同等としながらデザインを際立たせ全く違った印象を持つ車や、デザイン性が高く尖った印象の車のこと。名前は古代の兵士が使用した槍の一種「Pike(パイク)」に由来しています。

パイクカーは1987年のBe-1が第1弾となり、Be-1グッズまで出現する大ヒット。それ以降、Pao(パオ)、エスカルゴと次々に発表。この記事で紹介するフィガロは第4弾にあたります。

フィガロのデビューにはオムニバス映画も上映

日産 フィガロ リア
全ての角をなくし、メローな雰囲気を醸すパイクカー・フィガロ

フィガロは1991年に初代マーチ K10型をベースに誕生。車名はモーツァルトが作曲したオペラ「フィガロの結婚」に登場する主人公の名が由来。発売に合わせフィガロをフィーチャーしたオムニバス映画「フィガロストーリー」も上映され、限定販売台数2万台としながら、それをはるかに超える応募者数が集まる人気ぶりとなりました。

フィガロのフォルムはどの部分も角がなく丸みを帯びていて、一見すると50年代~60年代のヨーロッパ車の雰囲気を醸します。コンパクトな2ドアにルーフ・ショルダーラインとボディとでカラーが異なるツートンを採用。さらにルーフは手動式でトップとリア部のみが開閉するオープントップ構造が採用されました。

内装は白をベースに、本革シートの採用や文字盤書体にまでこだわった2眼式丸形メーター、3本スポークステアリング、ウィンドウスイッチなどには花の蕾をモチーフに細部まで入念な作りこみがなされ、統一感のあるノスタルジーに溢れた仕上がりとしています。ボディカラーは、エメラルド、ペールアクア、ラピスグレイ、トパーズミストの専用4色です。

ターボ搭載のフィガロのパワートレイン

日産 フィガロ 内装
細部のスイッチ類までがヨーロッパ・ミッドセンチュリーを彷彿

フィガロは初代マーチ ターボがベース車。ちなみにBe-1やパオはノーマルグレードのマーチがベースカーです。エンジンは1.0L 直列4気筒SOHCターボのMA10ET型を搭載。トランスミッションは3速ATのみ、サスペンションはフロントがストラット式、リアが4リンクコイル式で、最高出力は76PSを発揮しました。

フィガロは流通量多めだが海外でも注視!

フィガロは誕生から30年近く経過した車であるにもかかわらず、人気車のため流通量は比較的多め。中古車価格は33万~195万円となっています。しかし、ミッドセンチュリー(1950年代頃に流行した車)の雰囲気漂うフィガロの流通は、海外人気の影響で程度良のものでは即SOLD OUTとなるため、注意が必要です。(2019年9月時点)

最新「フィガロ」中古車情報
本日の在庫数 39台
平均価格 213万円
支払総額 88~556万円

日産 フィガロのスペック詳細

・エンジン:直列4気筒SOHCターボ(MA10ET型)
・最高出力:76PS/6,000rpm
・最大トルク:10.8kg・m/4,400rpm
・ボディサイズ:全長 3,740mm 全幅 1,630mm 全高 1,365mm ホイールベース 2,300mm
・車両重量:810kg
・トランスミッション:3速AT
・駆動方式:FF
・乗車定員:4人
・新車時車両価格:-

撮影:宇野 智(MOBY)
※2019年6月、日産自動車がメディア向けに開催した、神奈川県座間市にある「日産ヘリテージコレクション」の取材会にて撮影

個性が光るおしゃれな国産レトロカーまとめはこちら!

執筆者プロフィール

\ この記事が役に立ったらシェアしよう /

MOBYをフォローして最新記事を受け取ろう

コメント

利用規約

関連する記事