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【BMW X2 M35i 試乗】駆け抜けて歓んできました。

BMWに新しい風を吹き込んだ「X2」に、300馬力オーバーのハイパワーエンジンを積んだ「M35i」を試乗。BMWをあまり良く知らない人にも、このFFベースのクーペスタイルのコンパクトSUVをお伝えすべく、レポートにまとめました。

今回の試乗車はこちらです。

今回の試乗車は、


(豆知識)BMWの歴代の名車は、ボディサイド後方にブランド・ロゴが配されている。

“ドイツ御三家”のひとつ、「BMW」、

*ドイツ御三家 … BMWの他、メルセデス・ベンツ、アウディの3つの高級車メーカー/ブランドの俗称。

プレミアム・コンパクトSUVの「X2」、

*コンパクトSUV … 概ね全長4,400mm以下のSUV。全幅は考慮されていない。

「M35i」です。

M … BMW M社が開発ないしは手を加えたモデルに与えられる。M社はBMWの主にモータースポーツ関連の研究開発を行っている。もともとはモータースポーツの会社。

BMW X2は、2018年4月に日本国内で発売された、まったく新しいモデル。それまでのBMWのSUVはエントリークラスの「X1」、ミドルクラスの「X3」がラインナップされており、この2つの間を埋める位置になりました。

BMWは、このX2をSUVとは呼ばず、SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と呼んでいます。デザインに関しても新しいBMWのスポーツカーのあり方を提案したものとなりました。低いボディのクーペスタイルで迫力あるフロントとリアのデザインはBMWの他のSUVとは一線を画するものです。

BMW X2は、「2018-2019 日本カー・オブ・ザ・イヤーエモーショナル部門賞」、「RJCカーオブザイヤー・インポート」、「日本自動車殿堂インポートカーオブザイヤー」と3つの賞を受賞しています。

試乗車の「M35i」は、X2のデビューから遅れて今年の1月28日に日本国内発売が開始されたホットなモデル。強力なエンジンと専用にチューニングされたサスペンションパワートレインに、ヘッドアップディスプレイなどの専用装備を施された、X2で最も速い最上級グレードとなります。

グレード名にある「35」という数字は、実質的な排気量を示しています。M35iの実際の排気量は2.0Lですが、3.5Lのエンジンと同等のパワー、306馬力を発します。最近の自動車のエンジンは技術が進歩し(特に2010年代に入ってから)ダウンサイジングされ、小さい排気量でも大きなパワーを得ることができるようになりました。それまでのBMWの車名に含まれる数字は、実際のエンジン排気量を示すものとなっていましたが、現在はこのうように変わりました。

スペック


“M Performance”2.0L 直列4気筒DOHCツインパワー・ターボエンジン。

エンジンスペックは、一部前述しましたが
最高出力:225kW(306ps)/5,000rpm
最大トルク:450N・m(45.9kgm)/1,750~4,500rpm
となっており、スポーツカーと引けを取らない数値。

このエンジンは「B48」という形式で、あのスープラにも搭載されたもの。スープラでは最高出力258ps、最大トルク400N・m。X2 M35iの方がハイパワーなチューニングに。

全長は、4,375mmと国産のコンパクトSUVと同等の大きさ。ホイールベースは2,670mm。

全幅は、1,825mm。国産コンパクトSUVと比較して少し幅が広いですが、短い全長で狭い日本の道路でも苦にはなりません。

全高は、1,535mmとSUVにしては低め。日本の立体駐車場の高さ制限で多いのが、1,550mm以下、全幅制限1,850mm以下。これに収まるコンパクトボディ。車両重量は1,670kg。これは標準的。

房総半島縦断ドライブ&撮り鉄

BMWのブランド・キャッチフレーズは「駆け抜ける歓び」をX2 M35iで体感すべく、千葉県は房総半島を駆け抜けてきました。

鉄オタの聖地、いすみ鉄道の名車とともに。昭和の国鉄時代に活躍していたレトロなディーゼル列車です。先頭は「キハ52」。2両目は…

「キハ58」。どちらも現役で走っているのは全国でも、いすみ鉄道ぐらいしかありません。鉄道のミュージアムなどでは展示されている歴史的な列車なのです。

すみません、BMW X2とは、なんの関係もありません。単に筆者が軽い鉄オタなだけですが、クルマで珍しい鉄道を乗りにいくドライブも素敵だということを、この場をお借りして申し上げたく。

いやぁ、実によく走る!


試乗車は、20インチのダブルスポーク「M ライト・アロイ・ホイール」を履いている。

このホイールからしてよく走りそうではありませんか。

スポークの間から覗く「M」のロゴが鮮やかなブルーの大きなブレーキキャリパーに。ここはタダもんじゃないことの証でもありますね。実際、とてもよく効くブレーキです。

足回りを覗いてみました。上の画像はフロントサスペンション

こちらはリアサスペンション。どちらも前述しました、M社が専用にチューニングした足回りです。スポーツモデルですから、しっかりとした硬めの乗り心地。しなやかなソフトな乗り心地をMの名に求めてはなりませぬ。コーナーを路面に吸い付くように走り、「もっと曲がりたい!」「More 山道!」となるような足回りです。私は長時間ドライブでも苦にはなりませんでしたが、クルマにコンフォート(快適性)を求める方はご遠慮くださいと言わんばかりの乗り心地。しかし、そこがBMW Mなのです。

先進のBMWコネクテッド・ドライブを装備、安全装置系もしっかり。前車接近警報、衝突回避・被害軽減ブレーキ(いわゆる自動ブレーキ)はもちろん付いています。DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)も装備。これは、コーナリング時にカーブの外に飛び出さないよう、エンジン出力、ブレーキを自動で介入してくれるものです。

決して、オーバースピードでコーナーを駆け抜けるためのものではありません。お乗りになられるときは、十分、安全運転で。制御されても限界はあります。

スポーティーで使いやすい内装


運転席ドアを開けた目線で撮影


シートはそこまでスポーツスポーツしていない、良い感じの座り心地。長時間の運転でも疲れ度合いが少なかった。


さりげなく主張するスカッフプレートは筆者の好み。


丸いダイヤルは、インフォティメントシステムの操作を直感的にしてくれる。運転中はノールックで操作できてGOOD。


SOSボタンを備えていて緊急時にオペレーターと即座に通話が可能。ボタンを押すと車両の現在位置、衝突の状況、乗員数、モデル名、色といった救急機関が必要とする情報も同時に自動送信。オペレーターがすべての状況を冷静に把握、110番、119番通報も一括してサポート。万が一の事故もBMWにお任せ。煽り運転に遭ったときにも有効なツール。


使い勝手はなかなか。


後席の快適性もきちんと。


ボディサイズが大きくないので、広大なラゲッジルームは無理だが、実用には不便ないだろう。

間違いない。駆け抜けて歓べる。

撮影を楽しみながら、駆け抜けて歓んでいたら日が暮れてしまいました。

ハイパワーなエンジンですが、扱いづらい馬鹿っ速さではなく、アクセルを強く踏めばガツンと走るが、穏やかに踏めば優しく走ってくれる扱いのしやすさは特筆すべき点でした。初心者でも大丈夫ですね。なんといっても、山道が愉しい!楽しい!そんなにスピードを出して曲がらなくても愉しめるんです!(←ここ大事)BMWの「駆け抜ける歓び」は十二分に体感できます。

それに加えて、ハイパワーな割に燃費が悪くなかったこともポイント。都心部内ではさすがに10km/Lを切ってしまいますが、郊外なら12km/L前後を記録。高速道路で渋滞がなければ14km/L前後。道路状況によってはカタログ数値よりも良好な燃費でした。

そんなBMW X2 M35iの新車車両価格は、6,840,000円(税込)。エントリーグレード、sDrive18i なら4,390,000円(税込)。こちらでも「駆け抜ける歓び」は味わえます。

FRである必要性はないのでは?


キドニーグリル。キドニー(英語)とは腎臓のこと。

BMWはFR(フロントエンジン・後輪駆動)を伝統的な駆動方式としていましたが、2シリーズからFFモデルを投入、新しい時代へと投入しています。このX2もFFのプラットフォーム。M35iは、四輪駆動ですがFFベース。BMWのファンからは残念な声が漏れ聞こえてはいますが、筆者としては「果たして本当にFRであるべき必要性はあるのか?」と問いたい。FFベースでも、そのネガを感じさせないクルマは今や無数に出てきています。BMW M35iも然り。

BMWはFRでなきゃ、と思っている方にも一度乗ってもらいたいモデルです。

撮影・文:MOBY編集部 宇野 智

この記事の執筆者

宇野 智(MOBY)この執筆者の詳細プロフィール

MOBY編集長。小学生時代の休日は自転車でディーラーを回る「カタログ少年」TVより諸元表を見ながらの食事を好んでいた。クルマの他、鉄道、航空機、船舶も愛する。...

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