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踏み間違い事故はなぜ起こる? 後付け防止装置も

年々増加している踏み間違い事故。事故の原因や防止策を探るとともに、踏み間違い事故を防止するための、後付可能な踏み間違い事故防止装置を紹介します。

踏み間違い事故は高齢ドライバーが起こしやすいが…

マツダ3 アクセルペダル ブレーキペダル

新型マツダ3のペダル配置は人間工学に基づく。最適化されたペダル配置は踏み間違い防止に貢献するかもしれない。

公益社団法人 交通事故総合分析センターの交通事故分析レポートNo.124によれば、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違い事故は、ここ10年間で約2倍にも達しています。しかし、踏み間違い事故自体は全年齢を通して発生しており、とくに多いのが24歳以下と75歳以上。メーカー・行政・ドライバーが一体となって、踏み間違い防止事故防止に尽力することが必要です。

※この記事は公益社団法人 交通事故総合分析センター 交通事故分析レポートNo.124を参考にしています

件数割合が最も多いのは駐車場。発進時と直進時に注意

踏み間違い事故が起こりやすい場所について、交通事故総合分析センターは、駐車場内やパーキングエリアなどを挙げています。これは、全年齢を通し、過去10年間でもっとも事故割合が増えていたためです。

さらに、事故が起こりやすい状況は、右左折や後退時ではなく、発進・直進時。駐車場へ出入りや駐車位置調整時、駐車場からの発進時などの、まっすぐに走行している状況での事故が、意外なほど多く発生していることがわかりました。

踏み間違い事故 なぜ起こる?

駐車場はアクセルとブレーキ操作が多く、急発進をしがちなため

駐車場内ではペダルの踏み変え操作が増えるため、操作しているうちに正確なペダル位置がわからなくなってしまうことが原因のひとつとして挙げられます。また、急な発進をしがちになることが多いためとも考えられます。

さらに、意図しない車の挙動に驚き、パニック操作を引き起こしてしまうと、事故被害が拡大してしまう可能性もあります。

高齢者は後退時に意図せずアクセルを踏んでしまう可能性も

交通事故総合分析センターの調査によれば、アクセルとブレーキのペダルの位置が近いため、後退時に身体を右側へひねって後方確認をすると、下半身ごと右側にひねられ、アクセルペダルを踏みやすい姿勢になってしまいます。とくに関節がかたくなった高齢者ほど起こりやすく、意図せずアクセルペダルを踏んでしまうケースもあるようです。

わかりにくいシフトレバー設計も要因?

車のシフトポジション位置はある程度共通しているものの、車種によっては大きく異なる場合があります。乗り慣れない車による操作ミスも、踏み間違い事故の原因となりえます。

さらに最近のモデルでは、パーキングがボタン操作のもの、D,N,Bレンジに入れてもレバーが中央の位置に戻るもの、ダイヤル式のもの…など、従来のAT車のシフト操作に慣れ親しんだユーザーを混乱させそうな構造も散見されます。踏み間違い事故の直接的な要因にはなりえないかもしれませんが、インターネットではよく議論の的になっているようです。

踏み間違い事故を防止するためにできること

AT車のクリープ現象を積極的に利用する

アクセルを踏まずともゆっくりと車が進むクリープ現象の活用が踏み間違い事故防止に有効です。微低速走行や駐車位置決めの際は、アクセルペダルを使わず、クリープ現象とブレーキ操作だけでおこなえば、ペダル踏み間違いによる急発進を効果的に防止できます。

衝突被害軽減ブレーキと加速抑制システム搭載の新型車への買い替え

踏み間違いを操作防止機能が組み込まれたサポカーおよびサポカーSに該当する新型車へと買い替えることで、踏み間違い事故を減らせます。4代目トヨタ プリウスが装備した、予防安全装備トヨタ・セーフティセンスとインテリジェントクリアランスソナーは、追突事故の約9割を低減させた実績で、踏み間違い事故防止にも機能します。

後付可能な踏み間違い事故防止装置の導入

自動ブレーキを搭載していない車種にでも、後付できるの踏み間違い防止システムが登場しています。電子制御式の踏み間違い防止システムや、ペダルに加工を施した踏み間違い防止装置など、多様な方法で踏み間違い事故を防止します。

行政も踏み間違い事故の撲滅に力を入れており、踏み間違い防止装置の取り付けに一定額の補助金を支給している自治体も存在します。

後付可能な踏み間違い事故防止装置

トヨタ「踏み間違い加速抑制システム」

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システム作動時のインジケーター表示

トヨタの純正部品として販売される踏み間違い加速抑制システムは、超音波センサーを車両前方と後方4箇所に設置。センサーが障害物を検知した状態でアクセルを踏み込むと、警告音とインジケーター表示でドライバーに警告を促しつつ、車は加速しないように制御されます。通常の後退速度も5km/h程度に制限して事故被害を低減させます。

ダイハツ「つくつく防止」

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つくつく防止動作イメージ

ダイハツの「つくつく防止」は、トヨタの「踏み間違い加速抑制システム」とほぼ同様の装置です。超音波センサーが3m先の障害物を検知してアクセルの踏み間違いによる加速を抑制。後退時の速度も抑えます。

オートバックス「ペダルの見張り番」「ペダルの見張り番2」

10km/h以下の速度域で、大きなアクセルの踏み込みを検知した場合、加速を抑制するシステムです。感度は3段階で調節可能で、後退時にも作動。軽自動車からミニバンまで100車種以上に適合します。

後に追加された「ペダルの見張り番2」は、誤作動を防ぐためのオン/オフスイッチを追加し、アクセルの感度調節を5段階に増加させ、使い勝手を向上させた機能追加版です。

イエローハット「S-Drive誤発進防止システム」

サン自動車工業が生産し、全国のイエローハットで購入できる「S-Drive誤発進防止システム」は、低速走行に急激なアクセル操作が検知されると、エンジン回転抑制およびエンジンストップさせて安全を確保します。必要に応じてオン/オフしやすい大型スイッチと、幅広い車種に適合するのがポイントです。

ユピテル(ジャパン・トゥエンティワン)「モービルアイ570」

セキュリティ関連技術で高い実績を持つイスラエルで製造される追突防止補助システムです。単眼カメラのみで、車・人・車線を認識し、衝突対象との距離を計測。危険と判断される場合には、インジケーターとアラームでドライバーに注意を促します。アクセル操作との連動機能はないものの、自動車メーカーの予防安全装備と同等の認識精度で安全運転に貢献します。

北海道マツダ「セフティドライビングアシストシステム」

既存のアクセルペダルに追加するタイプの踏み間違い防止装置です。アクセルを奥まで踏み込むとペダルが重くなり、ブザー音とともにアクセルの踏みすぎを警告します。さらにアクセルを踏み込むとエンジンを緊急停止させ、車の暴走を防ぎます。50〜60km/h走行時は、アクセルを戻せばエンジンが再始動するようになっています。

ナルセ機材「ナルセワンペダル」

車の操作方法を根本から見なおしたペダルです。ブレーキ操作は従来どおり踏み込んで操作し、アクセルは足をひねる横方向のストロークで操作します。ブレーキもアクセルも同じ踏み込み動作であることが誤操作につながる点に着目した画期的なペダルです。

南器(ナンキ)「人の命と財産を守る踏み間違い事故防止装置」

アクセルペダルとブレーキペダルを機械的に連結させた事故防止装置です。アクセルペダルを大きく踏み込んだときにだけ、ブレーキが動作するようになっており、踏み間違えた際の暴走を防ぐように働きます。アクセルペダルとブレーキペダルの連動量は調整が可能。機械接続であるため、誤作動の心配がありません。

踏み間違い事故を防止するためには、予防安全装備を搭載した新型車や後付装置の機能だけに頼ることなく、日頃から急アクセル/急ブレーキをせず、安全運転に努めましょう。

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