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【BMW 3.0 CSL】愛称はバッドモービル!レース常勝のライトウェイト

BMW3.0CSLはヨーロッパ選手権(ETC)での王座獲得のため開発されたホモロゲモデル。ド派手な架装と抜群の瞬発力で愛称はバッドモービルと呼ばれ、ETC通算7年連続チャンピオンに輝きました。70年代のカーレースを席巻した3.0CSLの魅力とは?

3.0CSLが始まり!BMWとアートの競合「アートカー」とは?

BMW 3.0 CSL BMWモータースポーツフェスティバル2019

レース場がよく似合うスパルタンな3.0CSL

BMW 3.0 CSL 初代アートカー

フランク・ステラとコラボしたアートカー「BMW 3.0CSL」

BMWには車を芸術品として捉え、その進化を推進していくのは文化的使命であるとして、BMWモデルと気鋭の芸術家がコラボする「BMWアートカー」なる取り組みがあります。始まりとなったのは1975年、フランスのレーサーであるエルボ・ポーランが愛車BMW3.0CSLに、友人で彫刻家のアレクサンダー・カルダーに依頼しペイントを施したのが始まり。その3.0CSLで参戦したルマンレースが話題となったことで、BMWは本格的にアートカー制作に取り組むこととなりました。

第1号となったのは1976年。BMW3.0CSLのボディに抽象画家の巨匠フランク・ステラが描いた幾何学模様のアートカーで、彼にしか表現できない独自の世界観は見るものに強烈なインパクトを与えました。以降、アートカーはBMWのレースカーと個性ある芸術家とのコラボを続け、代表的なものには320iグループ5仕様と人気ポップアーティストのロイ・リキテンシュタイン、M1グループ4仕様とポップアート第一人者アンディ・ウォーホールなど、バリエーション豊かです。

BMWアートカーは初代から実に40年以上の歳月をかけ披露をかさね、最新作となる18代目アートカーには、M6 GT3と中国のマルチメディアアーティストであるツァオ・フェイのコラボ作が2017年にワールドプレミアされました。

3.0CSLはバッドモービルと呼ばれた軽量化モデル

BMW 3.0 CSL BMWモータースポーツフェスティバル2019

極めて高いリアウィングはホモロゲらしく精悍だ。

BMW 3.0 CSL BMWモータースポーツフェスティバル2019

極限まで軽量化にこだわり、オリジナルの車両重量は1,200kgだ。

BMW 3.0CSLは、1968年にデビューしたコードネームE9と呼ばれた2ドアクーペの2800CSを始祖としています。2800CSは当時のBMW代名詞ともいえる通称ビッグシックス・直列6気筒エンジンM30型を搭載した高性能モデルで、1971年には排気量を3.0Lにアップさせ「3.0CS」へと進化。バリエーションにはキャブレター仕様の3.0CS、3速ATとした3.0CSA、インジェクション(燃料噴射装置)装備の3.0CSiがラインナップされました。

1971年、BMWはビッグシックスでのヨーロッパ選手権(ETC)王座奪取を目指し3.0CSを軽量化。ホモロゲーション(レース出場のための規格認定)を取得することに。そのモデルこそが3.0CSLだったのです。レース仕様とした3.0CSLは、シュトゥットガルト大学開発のエアダムスカートや極めて大ぶりのリアウィングを持つスパルタンな仕上がりで、いつしかその見た目のインパクトの強さにバッドモービルと呼ばれ、生産台数1,039台の稀少車です。

レースを席巻したホットマシン3.0CSLのスペック

BMW 3.0 CSL BMWモータースポーツフェスティバル2019

ETC王座奪取にかけるBMW M社の意気込みを感じるリアウィング。

BMW 3.0 CSL BMWモータースポーツフェスティバル2019

モートルシュポルト社協力のもと風洞実験も行われた。

BMW3.0CSLは、ベースとなった3.0CSの車体重量1,400kgから驚異的ともいえる200kgを減量。そのためにドア・ボンネット・トランクリッドはアルミ製、ルーフ・フロントノーズのスチール部も厚みを削り、フロント・リアガラスには薄くしたラミネートガラスが採用されました。また、車内の防音材は排除されフロアカーペットも薄いものに、ボンネットの固定にはメッキ仕上げボンネットピンを使用する徹底ぶりでした。

世代は大きく分けて3世代となり、初代が3.0CS同様3.0L 直列6気筒のツインキャブ仕様で最高出力は180PS、2代目が直列6気筒にボッシュ製Dインジェクションを装備し最高出力は200PS、3代目が3.2Lと排気量をアップし最高出力は206PSまで高められました。また、レースで活躍することとなるバッドモービルは2代目をもとに設立されたばかりのBMWモータースポーツ社(現:BMW M社)によって専用チューンが施されています。

BMW M社が総力を結集したBMW 3.0CSL。1973年にはついにETCチャンピョンに輝き、そののちワークスチーム・プライベーターを交え7年連続で王座に君臨し続け、世界のツーリングカーレースを席巻していくこととなったのです。

3.0CSLはレースでの強さや強烈なルックスから人気で価格は高め

BMW M1/3.0CSL BMWモータースポーツフェスティバル2019

右が「M1」左が「3.0CSL」。創成期のM社を代表するヒストリックカーだ。

BMW 3.0 CSL BMWモータースポーツフェスティバル2019

BMWモータースポーツフェスティバル2019で展示された3.0CSLのスペック表。

BMW 3.0CSLは、70年代のツーリングカーレースでの圧倒的な強さやスパルタンなルックス、極めて少ない生産台数から人気で価格は高め。市場に出回ったとしても即SOLD OUTとなるようです。クラシックカーブームにより1960年代までのクラシックカーが高騰しすぎたため、ターゲットは1970年代からのクラシックモデルへと移行しつつあり、現在では程度良のものでは2,000万円を超えるものもあるようです。(2019年6月時点)

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BMW3.0CSLのスペック表

エンジン直列6気筒
最高出力初代:180PS
2代目:200PS
3代目:206PS
最大トルク初代:26.0kg・m
2代目:27.7kg・m
3代目:29.2kg・m
ボディサイズ全長:4,630mm
全幅:1,730mm
全高:1,370mm
ホイールベース:2,625mm
車両重量1,200kg
トランスミッション4速MT
駆動方式FR
乗車定員4人
新車時車両価格-

撮影:宇野 智(MOBY編集部)
2019年6月23日に富士スピードウェイで開催された「BMWモータースポーツフェスティバル2019」にて撮影

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