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【アルファロメオ RZ ザガート】威風堂々!角目6灯のロードスター

1992年デビューのアルファロメオ RZ ザガートは、「怪物」と呼ばれたSZのオープンモデル(ロードスター)。角目6灯をもつ威風堂々とした風貌が今でも目を引き、アルファロメオのなかでも記憶に残る1台です。RZザガートの魅力とは?

イタリアではなぜカロッツェリアが根付いたのか

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

角目6灯は、アルファロメオSZ/RZザガートの大きな特徴だ。

ザガートはミラノに本拠を置くカロッツェリア。もともとイタリア語で高級馬車をデザイン・製造する工房を意味し、20世紀に入るとトリノ・ミラノを中心に自動車の車体デザインや開発・製造を行う工房・企業として発展していきます。なぜイタリアにはカロッツェリアなる文化が根付いたのでしょうか。

第一にイタリアでは古くから大小様々なカーレースが開かれ、富裕層は好みのカロッツェリアに車体デザイン・制作を依頼し、レースに出場することが盛んだったこと。第二には工業都市であるトリノ・ミラノにはフィアットやアルファロメオを始めとするカーメーカーがあり、依頼を受けるに利便性が良かったこと。また、手作りが基本だったカロッツェリアにおいて、トリノ・ミラノ周辺には腕が良い職人が多かったことも忘れてはならないでしょう。

カロッツェリアは発展・ピークを迎えますが、90年代に入るとカーメーカーは安全面・コスト面から車体デザイン・制作を徐々に内製化にシフト。2000年代には多くのカロッツェリアが淘汰されていくことに。しかし、そのなかでもいくつかのカロッツェリアは自らの技術を磨くと同時に、個性を際立たせることで存在感をアピール。ザガート(現:SZデザイン)もそんなイタリア・カロッツェリアとして今でも一目置かれる存在です。

RZザガートはシリアルナンバーで呼ばれる超レアモデル

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

ボディは全てFRP製となっている。

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

ロードクリアランス(最低地上高)はSZよりもRZのほうがかなり高い。

1989年に開催されたジュネーブモーターショーにおいて初公開されたプロトタイプ「アルファロメオ ES-30」。この車の発展形が同年にデビューすることとなる「SZ ザガート」です。SZとはSprint Zagato(スプリント ザガート)を意味し、フロントに角目6灯を配した威風堂々とした面構えをもち、その強烈なインパクトとパワーによって、イル モストロ(Il Mostro=怪物)と呼ばれました。

その怪物にオープントップとなる「RZ ザガート」がデビューしたのは1992年。RZとはRoadstar Zagato(ロードスター ザガート)の略。予定販売台数は350台としましたが、実際の生産台数は278台とも言われる超レアモデルで、マニアの間ではその個体をシリアルナンバーで表すことも多いとされます。

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

ソフトトップは手動後方収納式となっている。

クーペモデルSZ ザガートのデザイン採用がフィアットデザインセンターであったのに対し、ロードスターモデルRZ ザガートのデザインにはザガート案が採用され、内装のインパネはSZで採用されたカーボンではなくブラック基調のアルミパネルとし、ソフトトップルーフは手動後方折り畳み式が採用されました。

怪物RZザガートはスペックもパワフル

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

トランクスペースはSZ同様スペアタイヤ格納などのため、ほぼ無い。

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

ザガートオリジナルのロッソ(赤)レザーで統一された内装。

RZ ザガートのエンジンは、SZ同様アルファロメオ75をベースとしています。エンジンは3.0L V型6気筒12バルブで、駆動方式はFR(エンジン前置き・後輪駆動)。アルファロメオのFR採用モデルはRZザガート以降、2006年にコンペティツィオーネで復活するまで15年近く途絶えることとなり、90年代最後のFRモデルとなりました。また、トランスアクスル機構(トランスミッションをディファレンシャルケースと一体化し、後車軸側に配置)を採用することで、前後重量配分を均等化に近づけています。

RZ ザガートの最高出力は、SZザガート同様210PS/6,200rpm、最大トルクは25kgm/4,500rpm。最高速度はSZ ザガートの車両重量1,260kgに対し、RZザガートでは重量1,380kgと重くなった分230km/hと、20km/hほど遅くなってしまいました。

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

オリジナルのステアリングはMOMO製。

RZザガートはサスペンションにも手は抜いておらず、採用されたのはアルファロメオ75のグループAレースカー仕様同等を採用。前輪はダブルウィッシュボーン・コイルとし、後輪は固定式ネガティブキャンパー付きドディオンで、優れた旋回性能と操舵性能を誇りました。

RZザガートの価格は激レアモデルのため高額

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

フロントヘビーになりがちなFRレイアウトをトランスアクスル機構で理想の前後重量配分にしている。

アルファロメオ RZ ザガート コンコルソ・デレガンツァ・京都2019

精悍なフロントマスクは未だに見るものを魅了する。

アルファロメオ RZ ザガートは販売台数は350台とアナウンスがあったにもかかわらず、実際の生産販売台数は278台とも言われる激レアモデル。そのため、個体が市場に出回ったとしても即SOLD OUTとなってしまうほど。また、マニアの間では個体をシリアルナンバーで呼ぶこともあり、その履歴さえ重要なポイントとなるようですが、残念ながら現在出回る個体は無いようです。ちなみに、90年代当時の新車時車両価格では約1,400万円だったとのこと。出回った場合はおそらく1,000万円を超えてくるのではないかと思われます。(2019年6月時点)

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本体価格 570〜100000万円
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アルファロメオ RZザガートのスペック表

エンジンV型6気筒
最高出力210PS/6,200rpm
最大トルク25.0kgf・m/4,500rpm
ボディサイズ全長:4,060mm
全幅:1,730mm
全高:1,300mm
ホイールベース:2,510mm
車両重量1,380kg
トランスミッション5速MT
駆動方式FR
乗車定員2人
新車時車両価格約1,400万円

撮影:宇野 智(MOBY)
京都・二条城で開催された「コンコルソ デレガンツァ 京都2019」にて撮影。

この記事の執筆者

石黒 真理この執筆者の詳細プロフィール

旧車、ノスタルジックカーを愛する自動車ライター。趣味は読書と、天気のいい日のドライブ。気分転換はたいてい車を運転します。今までの愛車は、マツダ・サバンナRX-7、ルーチェ、シトロエン・エグザンティア、サーブ900などです。...

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