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【メルセデスベンツ 190SL(W121)】カリスマモデルのスタイルを継承するツアラー

オールドメルセデスを代表するカリスマクーペ300SLが、羨望のまなざしで受け入れられたのをきっかけに誕生した「ベンツ 190SL」。エレガントで洗練されたスタイリングは今でもファンを虜にするモデルです。その魅力に迫ります。

メルセデスは愛娘の名だった!ブランドネームの由来

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

オールドメルセデスのカリスマモデル300SLのスタイリングが色濃く残る190SL。

メルセデス、このブランドネームのもととなった名の由来には、オーストリアの大富豪でカーマニア「エミール・イエリネック」と、ダイムラー社の天才技術者「ウィルヘルム・マイバッハ」の2人の人物が大きく関わります。

イエリネックは同時にカーレースにも熱心で、既存の車に飽き足らなくなった彼はダイムラー社にまったく新しい高性能のレースカーを発注します。その開発・製造の中心的役割を果たしたのがウィルヘルム・マイバッハで、スチールフレームに5.9L 4気筒エンジン、多段ギアのトランスミッションをもつ車は最高速度90km/hを誇り、数々のレースで優勝を果たします。この車こそが「メルセデス 35PS」なのでした。

メルセデスとはイエリネックの愛する娘の名で、ダイムラー社に開発を依頼する際、ビジネスマンとしても秀でていた彼は35台分の購入とヨーロッパ・アメリカでの販売権、ブランドネームの使用権を得ており、後にダイムラー社に役員として迎えられることとなります。すでにこのとき、35PSのレースでの強さは世界に知れ渡っていたため、1902年にはダイムラー社のカーブランドとしてメルセデスを正式に採用。のちの1926年、ダイムラー・モトーレン社とベンツ&カンパニーは合併し、現在世界中で認知されるカーブランド・メルセデスベンツとなったのです。

190SLの外見は300SLそのままで中味は全く別モデル

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

初代190SLのヘッドランプは丸目・バンパーの曲線・メッキ加飾は肉厚な印象だ。

メルセデスベンツ 280SL オートモビルカウンシル2019

2代目SLとなる280SL(W113)はポール・ブラックの手によるもの。シャープで洗練されたイメージだ。

メルセデスベンツ 190SLのデビューは1954年。ニューヨーク国際オートショーにおいて300SLと同時にワールドプレミアされました。300SLがレース仕様のプロトタイプカーとして開発されたスパルタンなモデルであったのに対し、190SLの外見は300SLのもつスタイリングを継承しつつも、走行・操舵に関しては誰もが受け入れやすいツアラーとしての登場でした。

車体はW180(通称ポントンセダン)をベースに250mmあまりを短くし、エンジンもW180用をチューンナップ。そうした中身に300SLのボディデザインを採用することで人気を呼んだのです。190SLは1963年の販売終了まで生産台数が2万5,881台と大ヒットとなりました。

上記の画像は「190SL」と2代目SLとなる「280SL」を比較したもの。190SLのデザインにはカール・ウィルフェルトをはじめとする300SLのデザインコンセプトが色濃く残りますが、280SLではデザイナーはポール・ブラックが担当。ヘッドランプは縦型、ルーフがあるものでは中央部が低くなる通称パゴダルーフが採用され、スッキリとしたボディラインに大きく変更がかけられました。

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

ホイールアーチ上部のフィンも300SLを彷彿とさせる。

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

二重構造のセンターハブで支える大口径のステアリングは、中央のスリーポインテッドスターがレトロ。

190SLは、高嶺の花であった300SLに憧憬の思いを抱くユーザーのハートをとらえ、今でもオールドメルセデスのなかでも人気のモデルですが、ベースとなるW180が生産を終了することになり、惜しまれながら、2代目SLとなる「230SL(W113)」へとバトンタッチしています。

メルセデスベンツ 190SLと同時期にデビューしたBMW 700はこちらから

優雅に運転するにはうってつけ190SLのスペック

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

絶妙な曲線がエレガント。

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

クラシカルで小ぶりなレッドテールランプがおしゃれ。

メルセデスベンツ 190SL W121は、前述したとおりスタイリングは同時にデビューした300SLを感じさせる仕上がりとしていますが、パワートレインは全く別物といって過言ではなく、エンジンはW180用の直列4気筒OHVのシリンダーヘッド部をSOHCとし、ソレックス製でダブルキャブ化。排気量も1.9Lと若干大きくすることで、M121エンジンとし120PSを達成しました。

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

バックスタイルもメッキバンパーの絶妙な曲線で決めている。

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

キャビンも広さは十分で、計器類は丸形で統一。

サスペンションは300SLロードスターと同じく前輪をダブルウィッシュボーン、後輪をスウィングアクスルとしピボット位置を下げることで快適で誰もが楽しめる走行フィールにしています。

メルセデスベンツ 190SLの価格はスタイリングの良さから高め

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

この時代のふんだんに使われたメッキにはあらためて感心させられる。

メルセデスベンツ 190SL オートモビルカウンシル2019

売れた理由がわかる優雅な190SLのボディライン。

メルセデスベンツ 190SLの相場価格は、オークション級の300SLに比べれば安くなりますが、それでも細部の造形の美しさやスタイリングの良さから人気があり、取引される場合は1,000万~1,800万円となるようです。(*2019年5月時点)

190SLの価格の傾向として、カリスマモデル300SLがオークションなどで高騰し話題となると、それに連動するかたちで190SLの価格も高くなるようです。

オートモビルカウンシル2019に、シルバースターから出展された1961年製190SLは、価格を1,600万円としていました。

最新「SL」中古車情報!

本日の在庫数 291
平均価格 419.5万円
本体価格 1048〜100000万円
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メルセデスベンツ 190SLのスペック表

エンジン直列4気筒SOHC
最高出力120hp/5,700rpm
最大トルク14.5kgf・m/3,200rpm
ボディサイズ全長:4,220mm
全幅:1,740mm
全高:1,320mm
ホイールベース:2,400mm
車両重量1,160kg
トランスミッション4速MT
駆動方式FR
乗車定員2人
新車時車両価格3,998ドル

撮影:宇野 智(MOBY)オートモビルカウンシル2019にて。

この記事の執筆者

石黒 真理この執筆者の詳細プロフィール

旧車、ノスタルジックカーを愛する自動車ライター。趣味は読書と、天気のいい日のドライブ。気分転換はたいてい車を運転します。今までの愛車は、マツダ・サバンナRX-7、ルーチェ、シトロエン・エグザンティア、サーブ900などです。...

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