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イギリス伝統の高級車「アルヴィス」の国内発売開始!5000万円超えのオーダーメイド仕様

一度は途絶えたイギリス伝統の高級車アルヴィスが再び日本へ導入されます。復活を果たすアルヴィス車は、オーダーメイドにより5,000万円超の価格がつけられる超高級車。アルヴィスの歴史と復刻されるアルヴィス車の詳細について解説します。

アルヴィスとは?

アルヴィスとは、創業1919年のイギリスの老舗自動車メーカー。知名度こそ低いものの、アルヴィスのつくる車はロールス・ロイスやベントレーと肩を並べる英国高級車です。

アルヴィスは、第二次世界大戦をさかいに乗用車の生産から軍用車メーカーへとゆるやかな変貌を遂げました。しかし、その一方で既存の車の修復と部品製造は続けられてきたのです。

この度日本に導入される運びとなった「コンティニュエーション・シリーズ」は、大戦中の工場爆撃により中断した製造途中ロットの復刻版。当時の設計とロットナンバーを継承した特別なアルヴィスです。

日本の代理店には、1950年代にアルヴィスの輸入を手がけていた明治産業が再び名乗りをあげ、アルヴィスの販売とメンテナンスを一手に引き受けます。

1919年創業の老舗自動車メーカー

アルヴィス ヴァンデンプラス ツアラー 1932年

アルヴィスは、1919年にTG ジョン&カンパニーとして設立。第一号車「10/30HP」の優れた性能でアルヴィスは一躍有名になりました。

1923年にフランスで始まったル・マン24時間レースにむけ、アルヴィスは1925年に前輪駆動車を開発し、レースに参戦。1928年のル・マン24時間レース1500ccクラスで1-2フィニッシュを飾ります。

1933年には世界初となるオール・シンクロメッシュ・ギアボックスとを設計し、その後も次々と新しい車を製造。1936年に製造された4.3Lエンジンを搭載した「ヴァンデンプラス ツアラー」は、英Auto Car誌より「世界初のスーパーカー」との称賛をうけました。

1940年に工場が爆撃を受け、製造中止に

アルヴィス グラバー スーパークーペ 1967年

1939年9月に勃発した第二次世界大戦を期に乗用車製造を縮小。その翌年、自動車を製造していた工場が爆撃を受け、乗用車の製造を一時中止することになりました。

大戦中はロールス・ロイス製航空エンジンのライセンス生産を続け、戦後は自動車生産を再開。スイスのハーマン・グラバーと共同で製作された「グラバー スーパークーペ」をはじめとする多くの名車を生み出します。

1965年にアルヴィスはローバー傘下におさまり、1967年には47年に渡った乗用車製造を完全に中止。軍用車両の製造へと舵をきります。

現在は軍用車両メーカー下のブランドに

アルヴィス FV603 サラセン 1952年

1967年以降、ローバー傘下のアルヴィスは軍用車両の生産を請け負い、その後イギリスの国営自動車メーカーの「ブリティッシュ・レイランド」にローバーごと買収され、最終的にはアルヴィスplcとして2004年まで運営されました。現在は軍産複合体「BAE システムズ・ランド・アンド・アーマメンツ」の一部として機能していますが「アルヴィス」の名前は消滅しています。

軍用車両の生産に舵をきる一方、アルヴィスの一部は過去の作業図面や技術情報を持ち出し、「レッド・トライアングル・オートサービス」を立ち上げ、世界中のアルヴィス車の修復と部品供給を請け負っています。2010年にはアルヴィスとして乗用車製造の再開し、新型のエンジンと新型シャシーの開発に着手。

そして2017年「コンティニュエーション・シリーズ」の限定生産を発表しました。

日本で「コンティニュエーションシリーズ」が発売開始

「コンティニュエーション・シリーズ」として限定生産されるアルヴィス車は、第二次世界大戦前に発注を受けた150台のうち、大戦中の爆撃で中止となった残りの77台分の復刻生産モデルです。

車両の基礎部分は当時の設計図面をもとにして製造され、オリジナルの雰囲気を再現しながらも、現代のテクノロジーを取り入れ再生産。車体各部に割り当てられるシリアルナンバーも、当時から番号が引き継がれるため、「継承」を意味する「コンティニュエーション・シリーズ」と名付けられます。

パワートレインは4.4Lと2.9Lの直6エンジン

アルヴィス 直列6気筒エンジンイメージ

アルヴィス「コンティニュエーション・シリーズ」は、排気量の違う2種類のシャシーが用意されます。基本的なスペックは決定されていますが、細かな仕様はオーダーにより変更可能です。
燃料供給方式や組み合わされるトランスミッション、ブレーキ構造などの組み合わせを自由にオーダーできる仕組みで販売されます。

1940年当時を再現した4.4L 直6エンジン

当時の設計図面を忠実に再現しながら、電子制御による燃料噴射システムや新素材を用いて現代の排ガス基準に適合するように新設計された4.4Lの直列6気筒エンジン。組み合わされるトランスミッションは6速MT。もちろんアルヴィスのオールシンクロメッシュ機構を備えます。

伝統を継承した2.9L 直6エンジン

生産中止前の余剰部品を用いて組み立てられる2.9Lエンジンは、伝統をそのまま現代に伝えるアルヴィスの直列6気筒エンジンです。もちろん電装化され、電子制御によるエンジンシステムで排ガス規制に適合。トランスミッションはオールシンクロメッシュの5速MTが組み合わされます。

トランスミッションとは?

6種類から選べるボディタイプ

2種類のシャシーに、架装されるボディは全6種類。
4.4Lシャシーには、大戦前につくられたヴァンデンプラス ツアラーを始めとする3種。
2.9Lシャシーには、大戦後につくられたグラバー スーパークーペを始めとする3種のボディが架装されます。

4.4Lシャシー:1940年と同じ製造番号とシャシーを割り振り

ヴァンデンプラス ツアラー

かつてイギリスにあった自動車メーカーが確立した「ヴァンデンプラス」タイプボディが被せられたアルヴィス ヴァンデンプラス ツアラー。レースでも好成績をおさめ、スーパーカーと評される戦前アルヴィスの代表車種です。

ベルトーリ スポーツクーペ

1935年のパリ・モーターショーで初公開された、美しいスポーツ2ドアクーペ。シートや内装には厳選された素材とデザインがあしらわれる贅沢なグランドツーリングカーです。

ランスフィールド コンシールド フード

1938年のロンドン・モーターショーのために、特別にデザインされたコーチワークが特徴。オープンとクローズのふたつの使い方ができるコンバーチブルモデルです。

2.9Lシャシー:1966年のパーツを元に生産

グラバー スーパークーペ/カブリオレ

大戦後、スイスの名コーチビルダー「ハーマン・グラバー」とのコラボレーションで生まれたのがグラバー スーパークーペ。ハードトップクーペとカブリオレの2種類のボディがラインナップされます。

パークウォード ドロップヘッドクーペ

イギリスの名コーチビルダーであるパークウォードが手がけた、オープンカーを意味するドロップヘッドクーペ。5人が座れるシートと優れたハンドリング性能を備えます。

アルヴィス コンティニュエーションシリーズの価格

アルヴィス コンティニュエーションシリーズ価格表
排気量車名価格
4.4Lヴァンデンプラス ツアラー41万ポンド
(5945万円)
ベルトーリ スポーツクーペ46万ポンド
(6670万円)
ランスフィールド
コンシールド フード
48万ポンド
(6960万円)
3.0Lグラバー スーパークーペ37万ポンド
(5365万円)
グラバー スーパーカブリオレ39万ポンド
(5655万円)
パークウォード
ドロップヘッドクーペ
28万ポンド
(4060万円)

基本価格が5,000万円超のアルヴィス・コンティニュエーションシリーズは、さらに顧客の細かな要望を受けつけるオーダーメイド販売。日本ではすでに2台の受注をうけ、2019年6月から順次納品される見通しです。

日本の正規代理店となる明治産業では、コンティニュエーション・シリーズの販売を皮切りに、英国にてレストアされたアルヴィスの輸入販売、ゆくゆくは日本国内でのレストアを目標にしています。

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