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エアロスタビライジングフィンとは?トヨタのボルテックスジェネレーターの効果や採用車種を紹介

エアロスタビライジングフィンとは、トヨタ車に採用されている空気抵抗をよくするエアロパーツ(ボルテックスジェネレーター)のことです。走行性能、燃費性能、風切り音低減などの効果や採用車種について解説します。

エアロスタビライジングフィンとは?

トヨタ アクアのエアロライジングフィン

エアロスタビライジングフィンとは、トヨタ車に採用されている空気抵抗をよくするパーツのこと。自動車工学や航空機工学の分野では「タービュレーター」や「ボルテックスジェネレーター」、日本語表記では「乱流翼」と呼ばれています。

タービュレーター/ボルテックスジェネレーターとは?

三菱 ランサーエボリューション8のボルテックスジェネレーター

「タービュレーター」「ボルテックスジェネレーター」は、ボディの側面などに突起を設けて乱気流を発生させ、全体的な空気抵抗をよくするパーツのことをいいます。日本語表記では「乱流翼」と表記されます。

車の走行時の空気の流れは、ボディから離れていこうとする性質があります。この性質は空気抵抗を増加させ、走行性能や燃費性能に悪影響を与えます。

そこで、タービュレーターやボルテックスジェネレーターを設けて小さな空気の渦(乱気流)を発生させ、ボディから空気の流れがはがれていかないようにし、空気抵抗を改善させます。

ボルテックスジェネレーターについて詳しくはこちら

エアロスタビライジングフィンの効果は?

エアロスタビライジングフィン(タービュレーター/ボルテックスジェネレーター)は走行性能と燃費性能の向上のほか、風切り音の低減にも効果があります。

一般的に、スポイラーやウィングといったエアロパーツは、高速度で走るスポーツカーに採用されるもので、空気の流れを整えて得られる効果は、日常生活での速度域では効果を得られません。

しかし、エアロスタビライジングフィンは、中速度(おおむね60km/h以上)で効果が得られます。このため、トヨタでもっとも販売台数の多い人気コンパクトカー「アクア」にも採用されています。

設計のヒントはフクロウや魚など野生動物から!

新幹線(500系)パンタグラフにもボルテックスジェネレーターを採用

独特の形をしているボルテックスジェネレーターですが、設計は野生動物のからだの一部からヒントを得ているということです。

例えば、トヨタのエアロスタビライジングフィンの設計は魚からヒントを得たとのこと。空気以上に抵抗の大きい水中で、速く泳げる魚に注目、その中でもっとも速く泳ぐ魚であるカジキマグロが持つ流線型の比率が適していたということです。

また、ボルテックスジェネレーターは、自動車だけでなく、鉄道車両や航空機にも採用されています。新幹線のパンタグラフに装着されたボルテックスジェネレーターは、空気の流れを整えて騒音低減の効果があります。

これは、静かに飛ぶことができるフクロウの翼からヒントを得て設計されています。フクロウの風切り羽には、他の鳥にはない小さな刺のような羽毛が多くあり、これが空気の流れに干渉して羽ばたき音を消しています。

エアロスタビライジングフィンの採用車種

ボルテックスジェネレーターは走行性能、燃費性能、風切り音低減などの効果があり、かつ低速でも効果を発揮してくれます。そのため、従来のエアロパーツとは違い、幅広い車種において装備されています。

エアロスタビライジングフィンを装備するトヨタ車をご紹介します。

エアロスタビライジングフィン採用車 コンパクトカー

トヨタ アクア

エアロスタビライジングフィン採用車として有名なアクア。エアロパーツとは無縁と思われていたエコカーというジャンルに採用された例です。

ドアミラーの根元付近に1箇所、コンビネーションランプ側面に2箇所目があります。バックドアがあるタイプの場合の多くは、コンビネーションランプを側面にまで拡大させ、エアロスタビライジングフィンを一体成型することで設置されています。

エアロスタビライジングフィン採用車 セダン

トヨタ プリウス

当然エコカーの代名詞であるプリウスでも採用されています。

ドアミラー付近には標準装備。Cピラー付近に関してはオプションパーツである「ピラーガーニッシュ」を装着することで、エアロスタビライジングフィンが追加される仕様になっています。

エアロスタビライジングフィン採用車 ミニバン

トヨタ シエンタ

シエンタにもエアロスタビライジングフィンが採用されています。
アクアと同様にドアミラー付近に2つ、後方にも小さいながらアクアと同様にコンビネーションランプ付近に2本装着されています。

トヨタ ヴォクシー/ノア

ヴォクシー

ヴォクシーおよび姉妹車のノアでは、ドアミラーおよびコンビネーションランプ付近の2箇所に設置されています。こちらもアクア同様にコンビネーションランプを側面にまで拡大させる形での採用です。

このような車種の場合は車体後方に発生する乱流で負圧が発生し、車を後ろに引っ張るような力が働くことで燃費の低下を招いていましたが、エアロスタビライジングフィンの清流効果で乱流の発生を防いでいます。

エアロスタビライジングフィン採用車 商用車

トヨタ ハイエース

ミニバンと同様にハイエースの様な商用バンにおいてもエアロスタビライジングフィンは効果的です。むしろより四角いボディ形状であるため、空力特性の改善による効果は大きいと言えます。

ハイエースにおいても側面に張り出したコンビネーションランプにエアロスタビライジングフィンが装着されています。

ハイエースのコンビネーションランプは車体の中ほどの高さ。車体に対してエアロスタビライジングフィンが、他の車両に比べて低い位置に装着される形になっています。

見えないところにもエアロスタビライジングフィンを採用

トヨタ MIRAIの車体下部

エアロスタビライジングフィンは車体全体から見れば小さな突起ですが、その効果は自動車の動きに大きな影響を与えます。

また、採用される場所も表から見える場所だけとは限りません。MIRAIやハイエースでは車体下部の空気の流れを整えるために、アンダーカバーにエアロスタビライジングフィンを採用しています。

紹介した車種以外はもちろんですが、トヨタ以外の自動車メーカーでも同様の効果を持つパーツを装着しているケースも。ユーザーが気付かないだけで、今や自動車にとっては当たり前の装備として定着しつつあります。

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