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【短距離走行は注意】ディーゼルエンジンの「DPF再生」は燃費が悪化?警告点灯時の対処方法も

優れた燃費性能で人気のクリーンディーゼル車にとって、重要な鍵となる「DPF再生」。しかし、走行の仕方によっては燃費が悪化してしまうことも!ディーゼルエンジンの特性を生かした走行の仕方とは?DPF再生を促す警告灯点灯時の対処法も含め徹底解説しています。

ディーゼルエンジンに欠かせない「DPF再生」とは?

日産 M9Rエンジン用DPF

昨今の燃料代高騰や所有する際の税金、燃費など、車のランニングコストを考慮した場合、燃料代がガソリンよりも安くなおかつ低燃費で、エコカー・グリーン化税制の対象となる「クリーンディーゼル車」は非常に魅力的なモデルで、人気があります。

しかし、ディーゼルエンジン車には運転する上で、気を付けなければならない特性や機能があり、その特性を理解せず機能を生かせない場合、思わぬコスト増となる場合があります。その機能が「DPF再生」です。

DPFとは「Diesel Particurate Filter(ディーゼル パティキュレート フィルター)」の略で、ディーゼルエンジンからPMを始めとする有害な微粒子物質を除去するフィルター装置を言い、一般的にはエンジンとマフラーの間に装着されています。

DPFは、その内部に微粒子を除去する濾過壁(フィルター)を持ち、ここに微粒子を溜めますが、溜めすぎて目詰まりとなるのを防ぐためセンサーが感知し、エンジンの排気温を上げることで微粒子を自動燃焼させるシステムを用意しています。それが「DPF再生」です。

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DPF再生状態の見分け方

DPF再生とは、フィルターに溜まった微粒子やススを、より多くの燃料を供給・排気し、高温で自動燃焼してしまうシステムです。
そのため、車の走行中に作動するのが一般的です。

マツダ スカイアクティブD搭載車の中には、DPF再生状態であるため「アイドリングストップができない」旨のメッセージが表示され、その場合は一目瞭然となります。

しかし、車種によってはDPF再生中を知らせるメッセージが表示されないものもあります。
その場合には、「アイドリングストップ機能が作動しない」「いつもより車のエンジン回転数が上がる」「かすかな作動音がする」点などをチェックポイントとしましょう。

また、燃料の供給・排気が通常より増えることから、DPF再生中には、いつもの走行時より燃費が落ちるのが一般的です。
現在の走行燃費が表示可能となるモデルなら、現在の燃費を表示し、通常の走行燃費と比較してみるのも見分ける手段と言えます。

致命的な警告メッセージが表示されず、アイドリングストップ機能が作動しない、エンジン回転数が上がり、燃費が落ち、作動音がする場合は、DPF再生状態だと考えるのが妥当でしょう。

DPF再生時間と終わる距離、再生間隔

DPFの強制再生とは?

DPFの強制再生とは、自動再生が正常に作動・完了することができず、強制的に手動で再生することを言い、一般的にはディーラーや修理工場で対処してもらいます。

DPF自動燃焼を作動させ、正常に完了するためには、それに見合った走行をしてあげる必要があります。
その走行とは、エンジンを十分温め、出力を高めた上で、一定時間の走行を持続することを言い、それにより、DPFは高温となり、微粒子やススを焼き切ってしまうのです。

そのような走行をすることなく、ストップ・アンド・ゴーを繰り返す短距離移動を続けていた場合、DPFは自動再生されず、また作動したとしても完了しないうちに不完全のまま中断するのを繰り返し、制限を超えた場合は警告メッセージなどが表示されることとなり、強制再生を実施しなければならない状態となってしまいます。

それに加え、DPF再生が不完全完了で、何度も再生をくりかえしている場合、DPF自動再生中の燃費は前述の通り悪くなりますから、悪循環となるのです。

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DPF再生の間隔

DPF再生間隔とは、今回のDPF再生から次回のDPF再生までの周期を言い、その間隔は、車種や走行の仕方によりまちまちですが、概ね、150kmから300km間隔のようです。

日頃、自動再生が正常に作動・完了する走行を行っている場合や、ディーゼル車に向いているとされる「高負荷運転」を適度に行っている場合は、その間隔は長く、ストップ・アンド・ゴーを繰り返す街乗りで短時間移動のみの走行だけでは、その間隔は短くなる傾向にあるようです。

また、自動再生の作動から完了までに走行する距離としては、概ね10kmから20kmほど、走行時間としては15分から20分ほどが目安です。

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警告灯の点灯、点滅時の対処方法

DPF自動再生が正常に実施されず、微粒子やススが制限を超え、フィルターに溜まってしまうと、DPF装置の破損を防ぐため、車は警告灯を点灯・点滅或いはメッセージを表示し、異常を知らせます。

警告灯の点灯時の対処法は、その車種により違いがあるので、詳細はテクニカルマニュアルの確認や、ディーラーへの問い合わせをおすすめします。

ちなみに、マツダ スカイアクティブD搭載車を例にとると、

【警告灯が点灯する場合】
・DPF自動再生が完了せず、微粒子が堆積した状態を示す。
・除去するため、エンジンを温めた状態で、アクセルを踏んだ状態で20km/h以上、15~20分ほどを運転する。

【警告灯が点滅する場合】
・DPFシステムに何らかの異常が起きたことを示す。
・ディーラー、修理工場での点検を行う。

となります。

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短距離移動しかしない人は注意!

ディーゼル車に乗る上で、キーポイントとなるDPF再生について紹介してきました。

DPFにとって、ストップ・アンド・ゴーを繰り返す「短距離移動」ばかりの走行は、システムの面でも、燃費の面でもデメリットとなるようです。

また、DPF装置以外にも、ディーゼルエンジンはその特性として「高負荷連続運転」に向いているとされ、十分にエンジンが温まり、出力が上がるロングドライブにその威力を発揮すると言われます。

ディーゼル車を選択する場合には、自分のライフスタイルがその特性と合っているか、また合っていなくてもたまには遠出ドライブを楽しむのがおすすめです。

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この記事の執筆者

石黒 真理この執筆者の詳細プロフィール

旧車、ノスタルジックカーを愛する自動車ライター。趣味は読書と、天気のいい日のドライブ。気分転換はたいてい車を運転します。今までの愛車は、マツダ・サバンナRX-7、ルーチェ、シトロエン・エグザンティア、サーブ900などです。...

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