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スバル新型アセントの日本発売の可能性を徹底検証!ボディサイズが最大のヒント

「スバル アセント」とは?

スバル アセント

アセントとは、スバルのラインナップで最も大きなボディサイズとなる7人乗りないしは8人乗りの3列シートSUVで、同社が北米市場におけるさらなる成長を目指して、主にファミリー層をターゲットに北米市場専用車として新規開発したモデルです。

アセントは2017年11月、ロサンゼルスモーターショーで初公開、今年の夏の発売予定に先立ちアメリカでは受注を開始、その数は既に4,500台を超えたとのことで、高い注目と人気の様子です。

アセントの特徴

アセントの最大の特徴は、そのボディサイズです。
スバルのラインナップでは最も大きいモデルとなり、ファミリー層をターゲットとしたゆとりある室内空間を確保した7人/8人乗りのミドルサイズSUVとして設計されています。

ボディサイズについて詳しくは後述しますが、北米では「ミドルサイズSUV」の位置づけ、国産車で最も大型となるSUV「トヨタ ランドクルーザー」とほぼ同じとなり、日本市場の視点で見るならさしずめ「フルサイズSUV」でしょう。

スバル新型アセントの日本発売の可能性を徹底検証

2017LAAS ASCENT アセント スバル

スバルの新型SUV「アセント」が日本発売される可能性について複数のメディアが予想をしており、同社のファンをはじめとした車好きの人々の間では興味深い話題となっています。
そこで、MOBY編集部は新型アセントの日本国内導入のうわさや予想を徹底検証しました。

アセントが国内導入されるうわさや予想が目立つ

インターネット上では、アセントの国内導入の可能性が高いとした記事が目立つようになってきました。しかし、どの記事も推測ではなく憶測で確かな情報を得ることはできません。筋道を立てて予想をしているものの、希望的観測といった印象を受けます。

「自分が買うかどうかはわからないが、スバルの国内ラインナップに加えてほしい」と思う人が少なくない、ということは事実です。

昨年、MOBY編集部はスバルに直撃取材をしていた

昨年の東京モーターショーでMOBY編集部のスタッフは、スバルのブースでアセントの日本発売の可能性について直接取材をしていました。そのときの回答は、

「あくまで北米市場専用車として開発したのがアセント。日本では扱いにくいボディサイズで消費者には受け入れられないだろう。国内販売は考えていない」

とのことでした。しかし、この回答を得たのはまだ北米での受注がはじまっていないときで、今から8か月ほど前のことであることを考えると、国内販売の方向性が出てきている可能性はゼロではないかもしれません。

コンセプトモデルが発表されるごとにボディサイズが縮小し国内対応に?

アセントのコンセプトとなった各モデルのボディサイズの変遷から、スバルが日本国内発売をもくろんでいるのでは、という推測をするのは自然なことでしょう。アセントのコンセプトモデル第1号「VIZIV-7」から北米市場専用モデルのボディサイズを比較すると、全長で202㎜、全幅で100㎜小さくなっています。

アセントのボディサイズの変遷

発表時期モデル名全長
(mm)
全幅
(mm)
2016年11月VIZIV-7 SUVコンセプト5,2002,030
2017年4月アセントSUVコンセプト5,0501,989
2017年11月市販型アセント4,9981,930

市販型アセントは日本の駐車場に対応?

日本の駐車場のマスの大きさについて国土交通省は通達を出しており、時間貸し駐車場をはじめとするほとんどの駐車場マスの大きさは「長さ 5.0m、幅2.3m」となっています。

下の表は、国土交通省 平成4年6月10日「駐車場設計・施工指針について」の通達から、駐車場マスの大きさについての記述を抜粋したものです。

車種長さ
(m)

(m)
小型乗用車5.02.3
普通乗用車6.02.5

市販型アセントのボディサイズ「全長 4.998m、全幅 1.819m」は、日本の駐車場マス「長さ 5.0m、幅 2.3m」にぎりぎり収まります。
これは、スバルが市販型アセントを日本の駐車場のサイズに合わせてきた、といってあながち間違いではないかもしれませんが、単なる偶然かもしれません。

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トヨタ ランドクルーザーと比較

国産SUV最大のボディサイズとなる「トヨタ ランドクルーザー」

トヨタ ランドクルーザー ZX 2017

国産車では最大のボディサイズとなるのSUV「トヨタ ランドクルーザー」と新型アセントのサイズが似ているということから、スバルは日本発売を考慮して市販型を設計したのではないかという仮説もあります。

アセントの全長はランドクルーザーより48mm大きいものの、全幅は50mm狭くなっています。

アセントとランクルのボディサイズを比較

  新型アセント ランドクルーザー
全長 4,998 4,950
全幅 1,930 1,980
全高 1,819 1,870・1,880
ホイールベース 2,890 2,850
車両重量 2,430~2,690
乗車定員 7/8 5/8
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人

トヨタ ランドクルーザーのボディサイズが、国内販売が可能かどうかの「ものさし」とするなら、アセントはスバルが国内導入を視野にいれていた、と推測できます。

ただ、車の小回り性能を示す最小回転半径について、アセントの数値は不明、米国ではスペック表に掲載されないことから、ランドクルーザーとの比較ができません。
また、アセントがランドクルーザーより40mmホイールベースが長くなっていることが、小回り性能に不利に働くかもしれません。

このことから、ボディサイズだけで日本発売の可能性を推測するにはやや情報不足の感が否めませんが、国内向けに小回りが効くように改良することは可能でしょうから、アセントの日本発売の可能性がなくなることにはつながらないでしょう。

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スバルから7人乗りが消えるためアセントの日本発売はあり得るという説も

エクシーガ クロスオーバー7 最終モデル

スバル エクシーガクロスオーバー7 2015年式

2018年3月30日、スバルのラインナップで唯一の7人乗りモデルであった「エクシーガ クロスオーバー7」の販売が終了しました。このことから、アセントはスバルの7人乗りモデルの穴埋めとしてラインナップさせるのでは、という予想もあります。

しかし、新型アセントはエクシーガよりボディサイズが二回り以上大きく車格も異なるため、7人乗りモデルの置き換えとして新型アセントを導入するというのは、いささか無理があると言えるでしょう。

スバルが単純に7人乗りモデルのラインナップにこだわっているのであれば、主要株主であるトヨタから、ノアやヴォクシーなどのミニバンOEMして販売する方が現実味があります。

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アセントの日本発売の可能性はボディサイズが最大のヒント?

アセント

アセントのボディサイズはスバルが日本発売する可能性を示す大きなヒントであることには間違いはありません。狭い日本の道路でもなんとか乗りこなせるボディサイズで、あとはスバルがどう判断するかのさじ加減ひとつ、といったところではと考えています。

スバルは北米市場専用としてアセントを開発していますので、日本導入となると仕様を一部変更しなければなりません。一番大きなところでは左ハンドルから右ハンドルへの設計変更、ライト類など日本の保安基準に合わせて変更するなど、スバルとしてはコストのかかるプロジェクトとなります。

スバルが日本市場版アセントへの変更コストが十分に回収できる見込みが立つがどうかが、日本発売を左右する最も大きな要素となるのではないでしょうか。

アセントはスバルが日本発売しなくても並行輸入ディーラーが販売する?

スバルがアセントの日本発売をしなくても、並行輸入ディーラーが取り扱いする可能性はあります。
米国からの並行輸入はどのモデルでも現地での販売価格に、おおむね150万~200万円を上乗せした金額が、並行輸入ディーラーでの販売価格となっています。アセントの車両価格は現在の為替レートで約350万~490万円ですから、500万~800万円が並行輸入ディーラーの販売価格となるでしょう。

スバルが国内導入をする、しないに関わらず何に日本でアセントを購入する機会はあると言えますので、早ければ今年の秋冬に国内でアセントを走る姿を見ることができるかもしれません。

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執筆者プロフィール
宇野智
宇野 智
モーター・エヴァンジェリスト/ライター/フォトグラファー/ビデオグラファー/エディター エヴァンジェリストとは「伝道者」のこと。クルマ好きでない人にもクルマ楽しさを伝えたい、がコンセプト。元MOBY編...

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