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サイドミラーの正しい使い方は?調整方法や便利な機能も

サイドミラーとは?

サイドミラーとは、車の側面に取り付けられた後方確認用の鏡であり、主に左右後方を確認するための安全装備です。現在はドアミラーが主流になっていますが、かつてはフェンダーミラーが一般的でした。

どちらも後方の安全確認に欠かせない装備であることは同じでも、ドアミラーとフェンダーミラーでは特性が異なります。また、近年ではカメラを用いた電子ミラーも登場しています。

ドアミラー

サイドミラー 調整 ドアミラー
©xiaosan /stock.adobe.com

フロントドアに装着されたドアミラーは、ミラー自体がドライバーの視点から近いため後方視認性が高く、正しく使えば後方の状態を正確に把握できるメリットがあります。

しかし確認動作をするためには、一瞬とはいえ前方から視線を外さなければならなりません。とくに助手席側の確認は大きく視線を動かす必要があるため、前方への注意がおろそかになりがちです。また、車から大きくはみ出しているため、破損しやすい点も問題です。

フェンダーミラー

サイドミラー 調整 フェンダーミラー
©norikko /stock.adobe.com

フェンダーミラーとは、前輪を覆うフェンダーパネルに取り付けられたサイドミラーです。現在でもタクシーなどの一部車両で純正採用されています。フェンダーミラーはミラー自体が遠くにあるため、後方の対象物が小さく見える欠点はあるものの、視点移動量を抑えられるメリットがあります。

また、ボンネット先端近くの両脇に突起したフェンダーミラーがあることで、前方の車両感覚を掴みやすい点も特徴です。その反面、突起物となるため歩行者保護の観点ではやや危険と言わざるをえません。フェンダーミラーに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。

カメラモニタリングシステム(CMS)

サイドミラー 調整 CMS
©OceanProd/stock.adobe.com

鏡の代わりに、車体側面に設置したカメラが捉えた映像を車内のディスプレイに映し出すのがカメラモニタリングシステム(CMS)です。

カメラを用いることで、天候による視界の悪化を抑えられるメリットに加え、車両からの突起量が少なくなるため、対歩行者安全性の向上や空気抵抗の低減などに効果があります。また、ディスプレイを運転席中央に寄せれば、最小限の視点移動で左右後方を確認できるようになる点もメリットです。

しかし距離感が掴みにくかったり、老眼により焦点があわせずらくなるなどの問題点も多く、現在はごく一部の車種への純正採用にとどまっています。

サイドミラーの役割

サイドミラー 調整 役割
©sharaku1216/stock.adobe.com

サイドミラーを正しく使えば、振り返ることなく最小限の視点移動だけで左右後方の安全を確認できます。サイドミラーの具体的な使用例を解説していきます。

車線変更・追い越し時の後方確認

車線変更・追い越し時は、右側のサイドミラーで右後方から車両が接近しているかどうかを確認できます。

巻き込み事故防止の後方確認

左側サイドミラーによる左後方の安全確認により、自転車・自動二輪車・歩行者などの左折巻き込み事故を防止します。

車庫入れ時の後方確認

左右のサイドミラーを用いて、後退時の車と対象物の位置と距離、後輪の位置と路面状態が把握できます。

ルームミラー・バックミラーの補助

車内から車の真後ろを映すバックミラーは、おもにリアウィンドウからの視界しか映し出せないため、車の周辺が死角になってしまいます。サイドミラーは、ボディで隠れてしまうバックミラーの死角を減らす補助鏡としても機能します。

サイドミラー(ドアミラー)の正しい使い方・調整方法

サイドミラー 調整 使い方と調整方法
©Octavian/stock.adobe.com

サイドミラーの安全性の高さは、正しい位置で使えていることが前提です。適切でない位置に調整されたサイドミラーに後方視界を頼っては、かえって危険が増えてしまう恐れがあります。サイドミラーを安全に使うために、正しいミラー角度の調整方法をマスターしておきましょう。

ミラー調整の操作方法

電動調整の場合は、運転席ドアやインパネなどに備わった左右切り替えスイッチで、可動させる方向のミラーを選択し、十字スイッチでミラーの反射角度を調整します。

詳細な調整方法は車種によって異なるため取扱説明書を確認しましょう。手動ミラーの場合は、指でミラー面を押して調整します。

ミラー調整の正しい角度

サイドミラーには「後方視界」「ボディ」「後輪」の3つが適度なバランスで映ることが理想です。上下方向は地面が1/2ほど映り込む位置、左右方向はボディが1/4ほど映り込む位置に合わせましょう。遠方にいる車がミラー中央に映る位置が基本となります。

車種によってはミラー面積が小さく、後方の視認性を優先させてしまうと、後輪が映らない場合があります。そういった車は運転状況に応じて安全な視界を保てる範囲で微調整を加えましょう。

後退時に、ミラー角度が自動で後輪を映し出すよう下向きになるリバース連動ミラーが搭載されている車は、地面が映る面積を1/3程度にして通常走行時の後方視認性を優先させるとよいでしょう。車種によっては後退時のミラー角度や、動作のオン/オフを個別に設定できる場合があります。

ミラー調整時の注意点

ミラー調整で大切なことは、ミラーに映る範囲と映らない範囲を把握しておくことです。地面が映る面積が多すぎては遠方までを確認できません。反対に、空が映る面積が多くては後退や車庫入れが難しくなります。

また、ミラーにボディが映っていないと車両感覚が掴みづらく、ボディが映りすぎると車周辺の死角が増えてしまいます。

完璧にミラーの角度調整ができたとしても必ず死角ができるため、サイドミラーだけに頼らず、目視確認を併用することも大切です。またサイドミラーに映る視界は、ドライビングポジションや背筋の伸び具合による目の位置でも変化します。しっかり角度を合わせ込んでも違和感を覚えるようなら、調整の前に運転姿勢を確認しましょう。

執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...
監修者プロフィール
鈴木 ケンイチ
鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...

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