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【メルセデス・マイバッハ全モデルまとめ】新車・中古車価格から歴史とベンツとの違い
目次
メルセデス・マイバッハ S550 / S550 4MATIC
外装について
メルセデス・マイバッハ S550は、2017年9月のマイナーチェンジによりメルセデス・マイバッハ S560へと生まれ変わりました。
外装の特徴は、ベースとなったベンツSクラスロングに対して200mm伸びたホイールベースです。
ショーファードリブン車として使われることも多いSクラスの居住性をアップさせると同時に、外装の迫力が増しています。
マイバッハのエンブレムは、車体後部の目立たない位置に付いています。
専用の20インチ鍛造アルミホイールが車体を支えており、リアのドア後部には三角窓が増設されています。
内装について
マイバッハ S550の内装の特徴は、広い室内空間です。
Sクラスと比較して12mm高くなった天井と、159mm広くなったリアシートの快適さは、リクライニング機能とマッサージ機能でさらに向上しています。
延長されたホイールベースの恩恵で広くなったリアシートは足元も広く、43.5度の角度まで倒すことのできるバックレストも魅力です。
また、ショーファーポジションスイッチにメモリー機能が搭載されており、助手席が自動的にスライドして倒れるとともに、好みのポジションを呼び出すこともできます。
加えてマイバッハ S550には、後部座席に搭載されている小型の冷蔵庫や、シャンパングラスまで用意されています。
内装はウッドパネルとレザーシートによって高級感のあるものとなっており、マイバッハの名にふさわしい豪華なものとなっています。
スペックについて
エンジン種類 | V型8気筒DOHCターボ |
---|---|
排気量 | 4.7L |
最高出力 | 335[455]/5250 |
最大トルク | 700[71.4]/1800 |
トランスミッション | 9AT |
駆動方式 | FR/4WD |
使用燃料 | ハイオク |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
5,460 | 1,900 | 1,495 |
ホイールベース | 車両重量 | 乗車定員 |
3,365 | 2,300~2,320 | 5 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
基本的に現行Sクラスのマイナーチェンジ前のS550と変わらないスペックです。
居住性向上のために全高も少し高くなっていて、前述の通りホイールベースは200mm拡大されています。
駆動方式はFRと、S550 4MATICという4WDモデルがあります。
新車車両価格
メルセデス・マイバッハ S550 | |
---|---|
S 550 | 2,220万 |
S 550 4MATIC | 2,220万 |
[単位]円(消費税込み) |
中古車価格
メルセデス・ベンツとの違い
メルセデス・ベンツとの大きな違いは、ロールスロイスやベントレーより価格が落ちるにも関わらず、それらと肩を並べるほど内装のクオリティが高いことです。
ホイールベースの延長によってラグジュアリー感はやはり魅力的です。
そして何より、マイバッハというブランドそのものが、ハイエンドカーの代名詞なのです。
手仕事によって仕上げられたウッドトリムと、マイバッハのエンブレムは、その高級感を強調しています。
メルセデス・マイバッハ S 600
外装について
メルセデス・マイバッハ S600も2017年9月のマイナーチェンジにより、S650へと生まれ変わりました。
外装についてもS550同様、ノーマルのSクラスより200mm拡大されたホイールベースが特徴です。
ベースとなったS600は、メルセデス・ベンツの中でもAMGモデルを除くと最高級のグレードです。
Cピラーのマイバッハエンブレムと、フロントグリルの形状の違いが見分けるポイントとなっています。
内装について
メルセデス・マイバッハ S600のインテリアは、最高級であるSクラスの上を目指して作られています。
後席の足元のスペースは160mm拡大され、増設された三角窓によって視界を確保するとともに、この三角窓をリアドアより後方に配置。
外からの視線からプライベートを守ります。
最上級のウッドと、最高級の本革を惜しみなく使った内装は高級感があり、シートヒーターや、パフュームアトマイザーによる心地良い香りがくつろぎの空間を演出します。
S550同様、冷蔵庫とシャンパングラスも装備されています(ファーストクラスパッケージ4人乗り仕様のみ)。
スペックについて
エンジン種類 | V型12気筒SOHCターボ |
---|---|
排気量 | 6.0L |
最高出力 | 390[530]/4,900 |
最大トルク | 830[84.6]/1,900 |
トランスミッション | 7AT |
駆動方式 | FR |
使用燃料 | ハイオク |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
5,460 | 1,900 | 1,495 |
ホイールベース | 車両重量 | 乗車定員 |
3,365 | 2,350 | 5 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
エンジンはノーマルのベンツS600と変わらないスペックです。
相違点として目立つのは、やはり20mm延長されたホイールベースでしょう。
ファーストクラスパッケージを選択した場合、乗員定数は4人になります。
メルセデス・ベンツとの違い
ショーファードリブン車としての機能を突き詰めた内容のマイバッハ S600は、ベンツSクラスをベースにしながらも、大きく違った別の車となっています。
AMGと違い、動力性能より内装の充実を重視した改良を加えています。
後部座席の余裕あるスペース、ファーストクラスパッケージの冷蔵庫とシャンパングラス、リクライニングが大きくできるリアシートなど変更したポイントは多岐にわたっており、そのどれもが快適な空間を演出することに主眼が置かれています。
新車価格
メルセデス・マイバッハ | |
---|---|
S 600 | 2,626万 |
[単位]円(消費税込み) |
中古車価格
中古の価格は、S550で1,398万~1,898万円です。
S600の場合は、それより3~400万円高い1,700万~2,200万円が相場といったところでしょう。
マイバッハの歴史
戦前のマイバッハ
マイバッハの歴史は、20世紀の初頭に遡ります。
ゴッドリープ・ダイムラーと共に、ダイムラーの技術部長として内燃機関の発展に貢献したヴィルヘルム・マイバッハが息子と1909年にマイバッハ社を創立したのが始まりです。
ドイツの有名な飛行船、ツェッペリン号のエンジンを担当していたのはマイバッハ社でした。
マイバッハ社は1920年から30年にかけて、代表車種ツェッペリンなどの高級車を手がけていました。
また、第二次世界大戦ではドイツの戦車のエンジンを担当するなど、ドイツを代表する自動車・エンジンメーカーだったのです。
1966年にマイバッハは、ダイムラー社の傘下にされました。
その後マイバッハは廃止されましたが、後身メーカーであるMTUは、ディーゼルエンジンの製造が得意なメーカーで、鉄道や軍用車両などにエンジンを供給しています。
メルセデス・ベンツ・マイバッハ時代
1997年、当時のダイムラー・ベンツ社は、マイバッハを復活させることにしました。
新ブランドの名前は、メルセデス・ベンツ・マイバッハで、Sクラスをベースにした高級車を開発することを発表しました。
メルセデス・ベンツSクラス(W140型)をベースにしたマイバッハ 57と62の販売が2002年より開始されました。
日本での販売価格は4100万円を超えており、大理石を使用した贅沢な最上級モデルでは1億円を超えるとまでいわれました。
2005年には、より改良されたモデル、マイバッハ 57S、62Sが発表されました。
1日に5台しか生産しない徹底ぶりでしたが、高価過ぎたためロールスロイスやベントレーに遅れをとり、2013年にメルセデス・ベンツ・マイバッハは消滅しました。
現在のマイバッハ
そして2014年、冒頭でも述べたようにマイバッハはメルセデス・ベンツのサブブランドとして復活、Sクラスベースの車を販売し始めました。
現状はSクラスベースの車のみ販売されており、Sクラスの上位グレードのような立ち位置になっていますが、Gクラスのベースのモデルも発表され、その可能性はこれからも広がっていきそうです。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...