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マツダ SKYACTIV-Xエンジンはどこが世界初?搭載市販型が発売決定!

マツダは革新の次世代エンジンである、新型「SKYACTIV-X」(スカイアクティブX)を発表。搭載モデルがついに発売開始となりました。クリーンディーゼルエンジン並みの経済性を発揮するSKYACTIV-Xエンジンの、仕組みや性能をわかりやすく解説します。

【最新情報】新型MAZDA3がSKYACTIV-X搭載で発売決定

新型MAZDA3がSKYACTIV-Xを搭載する初の市販モデルとなることが、正式に発表されました。

2019年5月24日に開催された新型MAZDA3の発表会では、日本製式発売がアナウンスされ、エンジンラインナップや発売日が判明。

SKYACTIV-X搭載グレードの新型MAZDA3は、7月下旬に予約受注開始となり、10月の発売を予定しています。

世界初の技術「SKYACTIV-X」(スカイアクティブX)とは?

「SKYACTIV-X」(スカイアクティブX)は、圧縮着火「Compression Ignition(CI)」による、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの特徴を活かした、次世代のエンジンです。

マツダは、排ガス性能、燃費性能、そして操舵性能のすべてを高い次元で実現し、完全に制御された圧縮着火燃焼を目指すと公言しています。

SKYACTIV-Xはどこがスゴい?ポイントを解説

ガソリンエンジンに圧縮着火を世界初採用

「SKYACTIV-X」は、圧縮着火「Compression Ignition(CI)」という技術を世界で初めて実用化し、搭載しています。

Compression Ignition(CI)とは、ガソリンと空気の混合気を圧縮によって自己着火させる燃焼技術。厳密に言えば採用されたのは、火花点火制御圧縮着火「SPCCI<Spark Controlled Compression Ignition>」という技術です。(詳しくは後述します)

マツダの得意分野はディーゼルエンジンですが、その特徴の1つに「圧縮により合気全体を同時に自己着火させる」ことが挙げられます。対して、通常のガソリンエンジンは圧縮だけでなくスパークプラグによる着火が必要となります。マツダはこの違いに着目し、「自己着火するガソリンエンジン」を開発したのです。

ハイパワー&高トルクと環境性能&低燃費を実現

SKYACTIV-Xは圧縮着火の採用により、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのそれぞれの長所を備えていることが特徴です。

ガソリンエンジンには高圧縮比にすると異常燃焼が起きる、ディーゼルエンジンには低圧縮比にするとうまく着火しないという弱点があります。

反対に、ガソリンエンジンは環境性能に優れている、ディーゼルエンジンは低速時もパワーを発揮しやすいという長所があります。

SKYACTIV-Xは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンそれぞれの長所を備え、さらに互いの短所を補える新たなエンジン。パワフルな出力・トルクを有しつつ、優れた環境性能と経済性を両立しています。

高技術エンジンながら量産化に成功

新技術をつぎ込んだSKYACTIV-Xエンジンですが、今後のメインパワートレインとすべく、マツダは量産化を実現しています。

SKYACTIV-Xの量産化にめどが立ったことは、かつてマツダが量産化したロータリーエンジン以来の偉業とも言えるでしょう。

SPCCIを採用!SKYACTIV-Xの仕組みは?

火花点火制御圧縮着火(SPCCI)とは

前述した通り、SKYACTIV-Xには火花点火制御圧縮着火「SPCCI<Spark Controlled Compression Ignition>」という技術が採用されています。

本来であれば、スパークプラグなしで圧縮着火する「予混合圧縮着火(HCCI)」が理想形です。しかし、ガソリンは軽油に比べて火が点きにくいため、あらゆる状況下においての圧縮着火のみでスムーズな運転の実現は難しくなってしまいます。

そこでマツダは、エンジン負荷の小さい定常運転時(高速道路でのクルーズ走行など)は、ディーゼルエンジン同様に圧縮着火を行い、高負荷時(坂道発進や急加速など)は火炎球による点火を行う仕組みを開発しました。これがSPCCIです。

これにより、他メーカーの開発の障害となっていた圧縮着火の成立範囲の拡大に成功。火花点火と圧縮着火のスムーズかつ自然な切り替えを実現し、見事実用化に成功しています。

SIとHCCIの違い

ここではガソリンの着火方法において、従来の方法である「SI」と、スパークプラグなしで圧縮着火する「HCCI」の違いについて、少し掘り下げて解説します。

左の図が従来型のガソリンエンジンの着火方法(SI)。右の図がディーゼルエンジンの着火方法(HC)をガソリンで行うものが予混合圧縮着火(HCCI)です。

予混合圧縮着火であれば、火花点火では着火しないほど薄い混合気(空気とガス)であっても着火することが可能です。つまり、今の燃料の半分でも着火することができます。
また、燃焼圧が高いため短時間で燃え尽きるため、ピストンを押す力が大きく、長い時間押すことができるため効率的です。

しかし、この技術をガソリン燃料で実現するには成立範囲が小さく、様々な環境においてCIとSIの切り替えが難しいことが課題となります。マツダ以外の世界の各メーカーも研究しているといわれていますが、空気と燃料の比率や、燃焼温度、圧力などきめ細かい制御が必要となり、開発は難航しているとされています。

トルクとレスポンスに優れた性能を実現

圧縮着火(CI)でトルクが最大30%UP

ガソリンエンジンのSKYACTIV-G

SKYACTIV-Xは、従来のガソリンエンジンよりもパワフルかつトルクフルなエンジンとなっています。
なぜなら、圧縮着火(CI)の作動領域は低回転から中回転域であるため、従来のガソリンエンジンとは別次元の鋭いエンジンレスポンスを得られるから。パワーは現行型のSKYACTIV-Gエンジンと比べ、全域で10%以上、最大で30%ものトルクアップを実現しています。

優れたレスポンス性能を実現

SKYACTIV-Xは、従来のガソリンエンジンのように吸気がシリンダーに入るタイムロスがないため、初期レスポンスに優れています。
車との一体感と意のままにの走りにこだわったマツダならではの技術といえるでしょう。

燃費は20~30%改善、クリーンディーゼル並の低燃費

クリーンディーゼルエンジンに迫る低燃費

SKYACTIV-Xは、クリーンディーゼルに迫る経済性・低燃費が最大の特徴です。圧縮着火(CI)により、従来のガソリンエンジンン比べ、低燃費率領域が極めて広いエンジンに仕上がっています。

上記の画像の明るい部分が低燃費率領域にあたります。
これにより「より効率のいいギア比選択」が可能となり、極めて優れた燃費を実現しています。

従来型SKYACTIV-Gと比べ燃費が20~30%改善

SKYACTIV-Xはの燃費率は、現行でも低燃費で定評のあるSKYACTIV-Gエンジンと比べ、20~30%の改善。10年前の同社ガソリンエンジンと比べると35~45%もの改善を実現しています。
低燃費で評価の高い同社の最新「SKYACTIV-D」と同等以上の燃費率を実現しています。

次世代エンジン「SKYACTIV-X」の燃費イメージ

次世代エンジン「SKYACTIV-X」の燃費の燃費イメージは下表のとおりです。
最新のSKYACTIV-Gも大変優れた燃費を誇ります。そこから20~30%の改善ということは、まさに「クリーンディーゼル」と同等以上の数値がはじき出されてきます。
あくまで、現時点でのイメージですが、その低燃費は大いに「期待していい」のではないでしょうか。

現行モデル SKYACTIV-G次世代エンジン SKYACTIV-X
デミオ(1.3Lガソリン)24.6km/L29.5~32.0km/L(予想)
アクセラ(1.5Lガソリン)20.4km/L24.5~26.5km/L(予想)
CX-5(2.0Lガソリン )16.0km/L19.2~20.8km/L(予想)

マツダのスカイアクティブDについての記事はこちら

今後SKYACTIV-Xエンジンはマツダの主力に

マツダ新型アクセラワゴン

SKYACTIV-Xエンジンは新型MAZDA3、新型CX-30への搭載が決定しています。今後のマツダのメインエンジンとなっていくと考えてよいでしょう。

時代はハイブリッドそしてEV電気自動車)へとシフトしつつありますが、内燃機関のエンジンもまだまだ進化を遂げています。

なかでもSKYACTIV-Xは、世界的に定評のある「マツダクリーンディーゼルの技術」を存分に生かした、これまでのガソリンエンジンの常識をはるかに超える「より高性能で低燃費なガソリンエンジン」と言えるでしょう。

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