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トヨタ MIRAI(ミライ)|燃料電池自動車(FCV)のスペックや航続距離と価格は

トヨタMIRAI(ミライ)とは

トヨタ ミライ 2014年型

世界初の市販化された燃料電池車がトヨタMIRAI(ミライ)です。
2014年12月15日に発売されたものの、高度な技術を要する為に、納車が遅れ、現在でも少量生産のみ行われているセダンタイプの車です。

MIRAIは2年で1,500台弱ほど売れていますが、国内の目標販売台数である2020年までに4万程度という目標達成には程遠い状態です。
目標達成のための水素ステーションの設立も90箇所と少ないことが販売台数に響いていると思われます。

水素を燃料とした燃料電池車であるMIRAIは、ガソリンを使わないため、走行時に排出ガスを一切出さないことが一番の特徴といえるでしょう。
大気を汚染しない次世代型エコカー、それがトヨタMIRAI(ミライ)です。

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燃料電池車(電気自動車)とは?

トヨタ 燃料電池自動車イメージ図

トヨタミライは電気自動車です。
電気自動車と言っても、コンセントにプラグをさして充填を行う「プラグインEV」ではなく、燃料である水素を使って車内で発電を行う「燃料電池自動車」です。

「燃料電池自動車」とは、燃料電池で発電し電動機の動力で走る車のことを指します。
MIRAIは、空気中から酸素を利用し、そこに水素を燃料として供給することにより、継続的に電力を作ることができます。
水の電気分解の逆の科学反応を利用するため、排出物は水となり、環境に優しいエコカーとなります。

トヨタが世界の自動車メーカーに先駆けて市販化に成功した、初の水素を燃料につかったエコカーがMIRAI(ミライ)です。

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トヨタMIRAI(ミライ)の基本スペック

全長全幅全高
4,8901,8151,535
ホイールベース車両重量乗車定員
2,7801,8504
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人
エンジン種類交流同期電動機
排気量
最高出力113[154]/-
最大トルク335[34.2]/-
トランスミッション
駆動方式FF
使用燃料水素
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm

トヨタミライの特徴としては重量が1,850kgと、トヨタの他のセダンの中でも最も重くなっています。
これは、燃料電池車であることに由来するものです。
シート下に設置されている燃料電池スタックと高圧水素タンクを保護するために、車体を頑丈に作った結果、低重心かつ重いことがトヨタミライの特徴となっています。

トヨタMIRAI(ミライ)の価格

トヨタ ミライ 2014年型
トヨタ MIRAI(ミライ)
MIRAI724万
[単位]円(消費税込み)

トヨタブランドのセダン車の中では、迎賓車として利用されるセンチュリーを除くと最も高い価格設定となっています。
価格帯としては、レクサスよりも安く、クラウンよりも高い価格です。
しかし、現在は購入補助金が202万円でており、グリーンカー税制やエコカー減税も活用すれば、実際の支払いは520万円程度まで下がります。

トヨタMIRAI(ミライ)の生産台数

トヨタミライ生産台数

トヨタミライは、発売1か月の国内受注台数が約1,500台に達っし、販売が好調だったことを踏まえ、需要に応じた供給体制を整備していく計画です。
また、増産後は各国の水素ステーションの整備、各種政策等の需要動向などを見極めながら販売計画を検討していくとのこと。
現在は供給台数が少ない為、購入して納車まで時間がかかっているようですが、徐々にその需給ギャップも解消されていくと考えられます。

トヨタMIRAI(ミライ)の燃費は?

1kmあたり¥12.96の消費

燃費電池自動車となると、燃費をどう比較するべきか曖昧となってきます。
そこで、ここでは1キロ走るのに、だいたいどの程度のコストが発生するのかを試算しました。

まず、水素ステーションでの水素の販売価格ですが、
● 東京ガス:1,100円(税別)/kg
● 岩谷産業:1,100円(税別)/kg
● ENEOS:1,000円(税別)/kg
となっています。

また、ミライの水素タンクには7.8kgの水素を入れることができますので、例えばENEOSでミライのタンクを満タンにした場合は、税込み¥8,424となります。

そして、ミライの航続距離は650kmとありますので、
【¥8,424÷650km=12.96円/km】
従って、1kmあたり12.96円の消費ということになります。

トヨタMIRAI(ミライ)を買う人はどんな人?

環境への意識が特に高い人

ここで、重要となってくるのが、ガソリン車(特にミライに乗るような人であればエコカー)との比較です。
試しに、他のエコカーをいくつかピックアップして計算してみました。
なお、ガソリンは2017年8月4日現在のレギュラー全国平均価格127.2円/Lにて計算しております。

● トヨタアクア:3.4円/km
● トヨタプリウス PHV:3.4円/km
● 日産ノートe-POWER:3.4円/km

上記のエコカーはコンパクトカーであるため、燃費がかなり抑えれれていますが、セダンタイプのエコカーでも、だいたい2倍程度(約7~9円/km)です。

更に言えば、ガソリン車は航続距離で、JC08モードの表示距離の約7~8程度が実際に走行できる距離の目安です。
一方、電気自動車は、JC08モードの表示距離の約6割程度が実際に走行できる距離の目安となります。
トヨタミライであれば、JC08モードの表示距離が650kmですが、実際には400kmくらいを目安に走行しなければなりませんので、他のハイブリッド車などのエコカーと比較すると更に燃費差は大きく広がります。

このことから、トヨタミライを購入する人は「経済性や燃費を考えるのではなく、強い環境意識から購入を検討している」方々であることがわかってきます。

トヨタMIRAI(ミライ)の口コミは?

試乗を経験した人や購入した人から口コミは以下の4点について重点的に言及されています。

【満足】
● 走行音
:静かで高速走行時の騒音も
 心地よいと感じる。

● 快適性
:圧倒的に良い乗心地。
 重量が重く低重心なのが影響。

【不満】
● 加速時
:通常時は不満は無いが、
 スポーティさは感じられない。

● 機能
:パーキングブレーキが、
 「足踏み式パーキングブレーキ」
 であること。
:最新の安全システムが未搭載。
 (トヨタ・セーフティ・センスP)

トヨタMIRAI(ミライ)の外装

トヨタ ミライ 2014年

大きな吸気口・左右のエラの存在理由

フロントの西遊に張り出したエラがありますが、これを近未来的と感じる人もいれば、「ダサい」「センスが無い」と感じてしまっているようです。人の美的感覚は様々ですが、どうしてこのようなデザインになっているのかを説明します。
このミライのフロントビューですが、ミライは走行するエネルギーを生み出すには水素だけでなく、空気中の酸素が必要となります。
従って、車の吸気口をなるだけ広くする必要があります。

また、左右にも大きく吸気口が開いているのにも理由があります。
燃料電池車はガソリン車のように、排ガスと一緒に熱を排出できませんので、熱がこもってしまう性質があります。
そのため、熱対策として左右にも吸気口が大きく開かれています。
具体的には、フロントに大きく開いた左右の吸気口はフロントのラジエーターに加え、右側の吸気口にも更に1つ追加でラジエーターが装備されています。
左側の吸気口にはオイルクーラーが設置されており、熱を逃がす工夫が施されています。

セダンにしては車高が高めである理由

トヨタミライは、全幅が約1.8m、全長が約4.9mはセダンとしては標準的なサイズだが、車高が1.5mと高くなっています。

これは、車体全体の重量バランスを取るために、、燃料電池を床下に、水素タンクを後部座席に収納したことに起因しています。
これにより、座席位置が高くなり、それが全高の高さへとつながっています。

フロア下がフルカバーになっている理由

通常、空気抵抗が大きくなりがちな車体の下部を、フルカバー化することにより、空力性能を高めています。これにより、高速で走行した時に、空気抵抗の圧縮だけでなく、風切音も小さくなるメリットもあります。

近未来なインテリア

コンセプトカーのような近未来感にあふれたインテリアとなっています。
加速時にも体をしっかりホールドしてくれるようなシート構造となっています。

運転席・助手席

サイドからフロントまで大きく回りこむようなインテリアとなっています。
包み込まれるような感覚になります。

ダッシュボード

大画面のパネルを装備しており、タッチパネルから様々な操作が可能です。
この形式はテスラ・モデルSとトヨタミライだけの仕様となっています。

トヨタMIRAI(ミライ)の内装

MIRAI ミライ 内装

トヨタMIRAI(ミライ)の内装は、その名の通り次世代型の自動車を感じさせるデザインになっています。
センターメーターには、高精細な4.2インチTFT液晶を採用し、インストルメントパネルの中央上段に配置。
フロントシートはフィット感とホールド性に優れたシートを採用しました。
そしてフロントからリヤへ連続する造形がシームレスで心地良く、洗練された印象を与えます。

トヨタMIRAI(ミライ)は究極の次世代型エコカー

トヨタ MIRAI ミライ

トヨタ MIRAI(ミライ)は世界初の市販燃料電池自動車として、て約20年間の開発期間と量産化の為の大規模投資を行っています。
トヨタとしてはプリウスを市販化した時以来の革命です。
しかしながら、まだまだインフラが整っていなかったり、価格が高かったり、燃費(費用対距離)も決して良くありません。
まだ、環境への意識が強烈に高い人や、新しい技術に敏感な人のみしか購入していない、と言っても過言ではありません。

今後、政府の補助金やその他政策により、燃料電池自動車が増え、需要に則してインフラの整備が進み、燃費となる水素の価格も下がっていけば本格的に普及していくのではないかと思います。

現段階ですと、テスラ・モーターズ等の電気自動車やハイブリッド車と比較して、魅力的に映る人は多くない段階ではあります。
しかしながら、今後の布石として、トヨタ ミライをきっかけとして燃料電池自動車の技術が進歩し、小型化やモーター出力の増大ができるようになれば、多種多様なデザインの自動車が登場したり、社会全体として水素社会の実現に貢献できるのではないでしょうか。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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