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スクールゾーンとは?標識・スクールゾーンの範囲・違反時の罰則など解説

スクールゾーンとは?

©Kentaro Hayashi/stock.adobe.com

スクールゾーンとは、交通事故から児童を守るために小学校周辺に設けられた交通規制区域の名称です。多くのスクールゾーンでは児童の登下校時刻にあわせて、周辺の道路条件に応じた速度規制や一方通行、通行禁止など交通規制が実施されます。地域によっては幼稚園や保育園の通園路などもスクールゾーンの対象となります。

スクールゾーンの代表的な目印は、黄色いひし形の看板に児童のイラストが描かれた標識。この「学校、幼稚園、保育所などあり」の警戒標識と「スクールゾーン」と記載された補助標識が備わる区域がスクールゾーンです。

ほかにも、路面に大きく描かれた「スクールゾーン」や「通学路」などの路面表示、明るい緑色で着色された歩道や路面、緑色の電柱巻付標示に学校を表す「文」などの表示がスクールゾーンであることを意味します。

ただし、これらスクールゾーンを表す標識や記載自体に交通規制の意味はありません。交通規制の内容は、あくまで地域ごとのスクールゾーンに設置された規制標識や指示標識の内容に準じます。

スクールゾーンの範囲

スクールゾーンの交通規制が実施される範囲は、小学校や幼稚園、保育園などを中心とした半径約500mです。交通規制の時間帯は、おもに児童の登校時間となる午前7時~9時30分と、下校時間となる午後3時前後に設定されています。

前述したように、具体的な交通規制内容と時間帯はスクールゾーン内の規制標識と補助標識に明記されており、時間帯を示す補助標識がない場合は土曜日や日曜日はもちろん、夏休みや冬休みなどの長期休みの期間中も交通規制の対象となります。

登下校の時間帯以外であっても、学校行事や部活動などで児童が通る場合があるため、時間帯に関わらずスクールゾーン内を走行する際は十分な注意を払いましょう。

また、注意したいのはスクールゾーン内だけではありません。「通学路」の補助標識が付いた警戒標識は学校から1km圏内に設置されており、スクールゾーンの隣接地域であることを意味します。当然、登下校の時間帯には児童が通るため、通学路を示す標識などがある道路は交通規制が実施されておらずとも児童の急な飛び出しなどに注意して走行する必要があります。

スクールゾーンを通行した場合は道交法が適応される

@xiaosan/stock.adobe.com

スクールゾーンに設定された交通規制に違反した場合は、道路交通法と交通反則通告制度に基づき所定の罰則が科せられます。

スクールゾーンで起こりがちな違反は、以下の通りです。

  1. 通行禁止違反
  2. 徐行場所違反
  3. 速度超過
  4. 歩行者側方安全間隔不保持違反
  5. 横断歩行者等妨害等
  6. 幼児等通行妨害
  7. 泥はね運転

スクールゾーンで注意したい7つの交通違反について詳しく解説していきます。

①通行禁止違反

「歩行者専用」「自転車及び歩行者専用」の規制標識がある場所や、「車両通行止め」「車両侵入禁止」の規制標識がある場所を車で通行すると、いずれの場合も「通行禁止違反」として2点の反則点数と、普通車の場合は7,000円の反則金が科せられます。

消防車や救急車など緊急車両以外の車で、車両通行禁止場所の通行が許可されるのは、地域を管轄する警察署長から許可証が交付された工事車両や付近の住民が所有する車のみです。

②徐行場所違反

「左右の見通しがきかない交差点」「道路の曲がり角付近」「上り坂の頂上付近」「こう配の急な下り坂」には「徐行」の標識が設置されています。またこれらの場所は、標識がなくとも徐行しなくてはならないと道路交通法第42条で定められています。

とくにスクールゾーン内にある左右の見通しがきかない交差点、道路の曲がり角付近等では、児童が飛び出してくる恐れがあるため徐行が必須です。飛び出しが予測される箇所では、1m以内で車が完全停止できる約10km/h以下の速度で徐行しましょう。「徐行場所違反」の罰則は反則点数2点、反則金7,000円です。

③速度超過

住宅地域と重なるスクールゾーンは「ゾーン30」に該当することも多く、その場合は最高速度が終日30km/hに制限されます。速度超過の罰則は超過速度に応じて罰則が引き上がり、15km/h未満の速度超過の罰則は反則点数1点と反則金9,000円、20km/h未満の場合は反則点数1点と反則金12,000円です。

児童の登校時間は朝の通勤時間と重なることもあり、渋滞の抜け道としてスクールゾーンが利用されることもあります。近年は可搬式速度違反自動取締装置を利用して、スクールゾーンでの速度違反取り締まりが行われるケースも増えています。

④歩行者側方安全間隔不保持違反

車道と歩道が区別されていない道路を車が通行する場合には、歩行者と安全な距離を保って走行しなくてはならないことが道路交通法で定められています。

道路交通法第18条では距離について言及されてはいないものの、おおむね1.5m以上の間隔を保つようにしましょう。安全な間隔が保持できない場合は徐行する必要があります。「歩行者側方安全間隔不保持」に違反した場合は、反則点数2点、反則金7,000円が科せられます。

⑤横断歩行者等妨害等

横断歩道付近に人がいない場合を除き、車はその手前で停止できる速度で走行しなくてはなりません。加えて、車は横断歩道を渡る人を妨害してはいけません。「横断歩行者等妨害等」に違反した場合は、反則点数2点、反則金9,000円の罰則が科されます。

さらに気をつけたいのは、横断歩道を渡ろうとする歩行者に道を譲られた場合です。歩行者の同意があったとしても、そのまま車を発進させると罰則対象となる場合があります。

⑥幼児等通行妨害

「幼児等通行妨害」の対象には未就学の幼児だけでなく、児童や高齢者、身体に障害のある歩行者なども含まれます。車の運転者は幼児等に該当する者に対し、一時停止または徐行をして進路を譲る必要があります。「幼児等通行妨害」をした場合は、反則点数2点、反則金7,000円の罰則が科せられます。

⑦泥はね運転

ぬかるみや水たまりを通行する際は、泥土や汚水などを飛散させて歩行者等に迷惑をかけないように走行しなくてはなりません。これに違反した場合は、違反点数の罰則はなく、反則金として6,000円だけが科せられます。雨の日は走行速度と歩行者との距離に加え、水たまりの位置にも注意しましょう。

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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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