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クラッチオイル(クラッチフルード)とは?交換方法&費用や漏れた時の対処法まで

クラッチオイル(クラッチフルード)とは?

エンジンルーム
©NCP /stock.adobe.com

MT(マニュアル)車でギアシフトをする際は必ずクラッチを操作して行います。現在市場に出ているMT車のほとんどがクラッチには油圧式を採用しています。

クラッチを踏んだ際の油圧を、クラッチ機構にスムーズに伝達する為のフルード、それがクラッチフルードの役目です。

クラッチフルードは、クラッチペダルの搭載されているMT車のみに必要で、AT(オートマチック)車や油圧式でないMT車(ワイヤー式など)には必要ありません。

成分はエンジンオイルとは違い、ブレーキフルード(ブレーキ液)と同じグリコール系の液体が使われています。

俗称でクラッチオイルと呼ばれていますが実はオイルではありません。見た目が似ているだけで成分は全く違いますので、誤ってエンジンオイルを入れない様に注意しましょう。

クラッチオイル(クラッチフルード)とブレーキフルード(ブレーキ液)は同じ?

実はクラッチフルードとブレーキフルードは全く同じ成分です。

クラッチフルードとブレーキフルードのマスタータンクが同じ車種もあるくらいなので、基本的には使いまわしてしまっても問題ありません。

クラッチオイル(クラッチフルード)の交換は必要?

車のメンテナンス
©Mr. Music/stock.adobe.com

クラッチフルードは、クラッチを作動させるたびに使用します。もちろん使用すればするほど、劣化し色が黒く変色します。

劣化したクラッチフルードをそのまま使用するのは危険ですし、車検に通らない可能性も出てくるので必ず交換は必要になってきます。消耗品と考えていただいて結構です。

交換時期の目安としては5年くらいと言われていますが、車に乗る頻度によってもかなり差が出てきますので、フルードの状態を小まめにチェックし、変色していたら交換した方が無難でしょう。

クラッチオイル(クラッチフルード)の交換を怠るとどうなる?

車の運転する人
©Imaging L/stock.adobe.com

クラッチフルードはクラッチペダルを踏んだ際の油圧をスムーズにクラッチ機構に伝達させる為のオイルです。

長い年月使用して劣化したクラッチフルードを使い続けると、油圧の障害が起こりスムーズにギアシフトできなくなってしまう可能性があります。

プロのレーサーの方はクラッチの切れが悪くなるとすぐに交換するくらい繊細なものなのだそうです。

クラッチオイル劣化の原因としてもう一つ、オイルに吸水性があるという点です。水分を含んでしまうことで純度が下がり、潤滑剤としての役目を果たしてくれなくなってしまいます。

そして最も恐ろしいのが、水分を含んでしまったことで金属の錆を誘発し、そこからオイルが漏れてしまう原因にもなってしまいます。クラッチオイルが漏れてしまうとギアシフトができなくなってしまい、安全な走行が不可能になってしまいます。

どうしても忘れがちになってしまうクラッチオイルの交換ですが、大変な事故を引き起こしてしまう要因になることもあるので、念頭に入れておいた方が良いでしょう。

クラッチオイル(クラッチフルード)の交換費用は?

クラッチフルードはそれほど高価なものではありません。1000円から高いものでも4000円程で入手できます。 交換作業は工具や専門的な知識も必要で誤った交換作業を行うと重大な事故を引き起こすことがあります。

できればディーラーやカーショップに持ち込み交換してもらう方が良いでしょう。工賃も3、4000円程で作業してもらえます。

クラッチオイル(クラッチフルード)の交換方法

もしご自身でクラッチフルードの交換作業する場合は、工具と車のクラッチのブリーダープラグ(フルードを排出する箇所)を把握する必要があります。

工具については空のペットボトルとフルードを吸い上げる為の耐油燃料チューブ、レンチを用意しましょう。クラッチの油圧部分は車種によって異なるので、あらかじめ調べておくと良いでしょう。

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クラッチフルードを吸い上げる為の燃料チューブです。クリアタイプなので流体をしっかり確認できるようになっています。

クラッチオイル(クラッチフルード)をタンクから抜く

今回は車体下にクラッチフルードのブリーダプラグがあると仮定して説明します。

車体をジャッキアップさせ、車の下(場合によってはホイールハウスの奥にあるのでタイヤを外す必要があります)に潜りブリーダープラグを見つけて下さい。キャップが付いているかと思いますので、手で外して前述の燃料チューブを差し込んで下さい。

この時初めに用意した空のペットボトルに、プラグに差し込んだ逆側のチューブの口を入れておいて下さい。セットしたらレンチでブリーダープラグを少しだけ緩めておきます。

この状態で車のクラッチペダルを踏むとクラッチフルードがチューブから排出されます。

フルードを抜きながら新品のフルードを入れるので全て抜き切らないように注意してください。※クラッチフルードは容量が少ないので、クラッチペダルを3回踏んだだけでも抜け切ってしまいます。

クラッチオイル(クラッチフルード)を注入する

車のボンネットを開けて新品のクラッチフルードを注入して下さい。

注入口は車種によって異なるので、こちらもあらかじめ調べておくと良いでしょう。フルードを抜く、新品のフルードを注入するといった作業を繰り返しながら慎重に行ってください。

ホース内のフルードが透明になれば中身が全て新品になった合図です。※古いフルードは茶色になっています。チューブを外して、プラグを締めて作業は完了です。

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...
監修者プロフィール
鈴木 ケンイチ
鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...

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