フェンダーとは?車のどこの部分を示すのか?交換修理とカスタムについても

自動車の「フェンダー」とは、どこの部分を指すのでしょうか? 半世紀以上前にボディとフェンダーが一体化してからクルマのフェンダーを意識することは少なくなりました。今回はフェンダーにまつわる修理・交換・カスタム・歴史の情報をお伝えします。

フェンダーとは自動車のどの部分?

出典:http://shakobo.com/example_select.html

日本語の自動車の「泥よけ」のことを英語で「フェンダー」と呼びます(英国では「ウイング」と呼びます)。

自動車のフェンダーとは、前後左右の車輪を覆うように取付けられ、石や泥、水などのはねから車体や歩行者を保護する目的で取付けられます。

自動車にフェンダーがなければ、跳ね上がった石で車体は傷つきますし、泥水を被った歩行者からは洗濯代を請求されることになるでしょう。

自動車のフェンダーの交換や修理はどうする?

↓事故で破損したスズキ・スイフトのフロントフェンダー

出典:http://togosuzuki.jp/price.html

一般ユーザーが自動車のフェンダーを意識するのは、事故修理のときじゃないでしょうか。

フロントフェンダーは車体にボルトとナットで取付けられているので、ガードレールや電柱にぶつけて凹ませてしまったり、車両との接触事故を起こしたりして修理を行う場合は、修理工場で板金補修するか、部品を交換することになります。

新品部品は高価ですが、近年はネットオークションが発達していますし、中古部品を取り扱う専門業者もありますので、車種やボディカラーがピッタリ合う自動車のフェンダーが見つかれば、中古部品を買って直すことも検討してもいいかもしれません。

自動車のフェンダーを中古で購入する場合、車種にもよりますが、新品の半額から1/3程度の価格で入手できるはずです。

最近のクルマは「モノコック構造」と呼ばれるボディ全体が一体のフレーム構造となっており、リアフェンダーの脱着ができないため、交換による修理は不可能。
小さなヘコミ程度なら「デントリペア」と呼ばれる専用の特殊工具で補修する方法もありますが、通常は板金塗装で直すしかありません。

自動車のフェンダーのカスタムとは?

↓フェンダー加工中のダッジ・チャレンジャー

出典:https://worldhailnetwork.com/glossary/automotive-hail-repair-glossary-of-terms/access/

自動車のフェンダーの「爪折り」って聞いたことがありませんか? 
いったい何をするカスタムなのでしょうか?

タイヤをインチアップすると、見た目を良くするために、ホイールとフェンダーの段差をなくしてフラットな状態(俗に「ツライチ」と言います)を望むユーザーが多いのですが、そのときに問題になるのが、フェンダーの内側に鋼板を折り曲げた部分(以下、爪)がタイヤと接触してしまうことです。

これは大変危険な状態で、タイヤが異常摩耗してクルマの運転に支障が出るだけでなく、走行中にタイヤが破裂(バースト)してコントロールを失う恐れがあるのです。

自動車のフェンダーの爪折りとは、これを防ぐためにフェンダーの爪を、専用の工具(爪折り機)を使って内側に折り込んでしまう作業のことを指します。この作業を行うことによって安全にツライチにできるわけです。

ただし、この作業を不慣れな人が行うと、塗装が割れてしまうこともあるので、熟練したプロに作業を頼んだほうが間違いないでしょう。
工賃はショップによっても異なりますが、だいたい1カ所あたり5,000〜10,000円が相場のようです。

他にも「爪切り」といって、爪を切ってしまう方法があります。
しかし、爪を深く切るとボディの強度が下がってしまうのであまりオススメはできません。

巷間伝えられている話としては「爪折りをすると車検に通らない」というものがありますが、爪折りがダメなのではなく、爪折りしたクルマの中にはタイヤが車体よりはみ出しているものが多々見られ、そうしたクルマが車検に通らない・・・というのが実情のようです。

ただし、ディーラーの中には爪折りを理由に車検や整備を断ったり、下取り査定をマイナスにしたりすることがあるので注意が必要です。

自動車のフェンダーを外しても車検は通る?

1929年型フォード・モデルAロードスター

※ライター山崎撮影

現在のクルマはフラッシュサイド化(ボディの側面がひとつの箱のように平らになったデザイン)されたクルマがほとんどですので、自動車のフェンダーを外した状態で公道を走るということはちょっと考えにくいようです。

しかし、念のために記述しておくと、車両運送法の規定により自動車のフェンダーを外して公道を走ることは禁止されています。
当然、自動車のフェンダーを外したままですと車検には通りません。

しかし、法の不遡及の原則(法令の効力はその法の施行時以前には遡って適用されないという原則)のため、同法が施行された1953(昭和28)年までに製造されたクルマにはこの法律は当て嵌りません。

そこでアメリカのホットロッド文化に則ってT型やA型、B型フォードなどの戦前のアメリカ車からフェンダーを捨て去り、オープンホイールのスタイル(「ハイボーイスタイル」と言います)を楽しむファンもいます。

ちなみに、こうしたカスタムマシンは前述の通り、合法ですので見かけても警察に通報しないで下さいね。

自動車のフェンダーの歴史を教えて?

1900年型ローナーポルシェ

出典:https://jp.pinterest.com/pin/96405248246717088/

自動車の創成期の話です。
1900年代初頭までのクルマは、馬車から派生したため、自動車のフェンダーを装着していないものが多かったのですが、当時は欧米先進国でも舗装路が珍しい時代とあって、乗員は雨上がりには泥水を被るのが当たり前でした。

しかし、少しずつクルマの速度性能が上がってくると、飛び石で負傷するリスクが高まったこともあり、1900年代後半から1910年代初頭にかけて、次第に自動車のフェンダーは工場組み立て時に標準装着されるようになって行きました。

当初、フェンダーは独立した機能部品として、タイヤをぐるりと囲むように装着されていました。
やがて、クルマの空力性能が最高速度や燃費、風きり音に強く影響することが明らかになるとボディとフェンダーを一体にしたフラッシュサイド化が進んで行きます。

デソート・エアフロー

その嚆矢となったのが、1934年に登場したデソート(クライスラー)・エアフローで、ボディに溶け込むように配置された前後のフェンダーは、極めて斬新な試みでした。

ボディのフラッシュサイド化には、空力的な精錬だけでなく、キャビンをワイド化し、居住スペースを拡大できると言うメリットがありました。
ところが、1930年代前半は依然として独立した自動車のフェンダーが常識とされていた時代です。

当時の一般ユーザーには、エアフローの斬新な姿は相当に奇異に映ったようで、クライスラーの試みは大衆に受け入れられることなく商業的には失敗に終わります。

クライスラーの失敗はあったものの、米国では1930年代後半からフラッシュサイド化が徐々に進んで行き、1940年代に入るとフェンダーは申し訳程度に車体に残る程度となり、それに合わせて独立したランプポッドが廃されて、フェンダー内にヘッドランプが収まるデザインが主流になって行きました。

1949年型フォード・カスタム

出典:http://fordaddict.com/throwback-the-1949-ford/

戦後になると独立した自動車のフェンダーは次第に時代遅れとなり、1949年に登場したフォード・カスタムで、現在の自動車のような完全にボディとフェンダーが一体化したデザインとなりました。

このクルマは初の戦後型乗用車ということで米国では大変な人気を集めました。

このフォード・カスタムの登場を契機に、1950年代のフラッシュサイド化されたアメリカ車は、「シューボックス」(靴箱)というニックネームで呼ばれるようになります。

そして、これが現在に続く自動車用フェンダーのルーツとなっているのです。

フェンダーが独立した自動車はまだあるの?

VWタイプ1(ビートル)

出典:https://jp.pinterest.com/pin/26599454026780331/

シトロエン2CV

出典:https://jp.pinterest.com/pin/519391769507725097/

ボディのフラッシュサイド化が当たり前になった現在では、独立した自動車のフェンダーを見かけることはほとんどなくなりました。

しかし、1980〜90年代までは、VWタイプ1(ビートル)やシトロエン2CVのように独立したフェンダーを持つクルマがモデルチェンジを受けることなく、生き延びた例がわずかに見られました。

ケータハム・スーパー7

出典:http://itrent.net/vehicles/super7/

現在では、サーキットではフォーミュラーカーのように自動車のフェンダーを外して走り、公道を走る際には脱着が容易な自動車のフェンダーを取つけて走る、という使い方をする、一部のスポーツカーに独立型フェンダーが残されています。

ケータハム社やバーキン社、ウェストフィールド社で製造・販売が続けられているスーパー7とその系譜(「ニア・セブン」とも呼ばれます)がその代表例です。

ちなみにスーパー7には、サーキット走行をメインに取り外しの容易さを狙ったサイクルフェンダー(オートバイのフェンダーのように、車輪を覆うように取付けられたもの)と公道走行時の快適性を重視したクラムシェルフェンダー(前輪から運転席までの車体の側面全体に装着され、飛び石を受けにくい)の2種類が用意されています。



128.0万円
本日の在庫
21
平均価格
139.3 万円
本体価格
58 ~ 278 万円


スペシャル ディ…
116.0万円
本日の在庫
1
平均価格
116.0 万円
本体価格
116 ~ 116 万円


スーパーライト …
588.0万円
本日の在庫
5
平均価格
436.5 万円
本体価格
285 ~ 588 万円

自動車のフェンダーはじつは奥が深い!

出典:https://www.johnsmustang.com/1965-1966-mustang-front-fender-ford-nos-rh

フェンダーについてのまとめ記事はいかがでしたでしょうか?
独立したフェンダーが減ったことによってフェンダーの存在すら知らなかった人も多いかと思います。

ですがフェンダーは今なお大事な役割を全うする大切な自動車のパーツです。
今後も自動車用語や部品の解説記事をご紹介して行きますのでどうかご期待下さい。

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