【自動車の歴史】GMCのルーツと歴史や車種の特徴を総まとめ|アメ車・GM編

アメリカのGM(ゼネラル・モーターズ)のブランドの1つ、GMCのルーツをご紹介します。GMCの誕生から現在に至る歴史もご紹介!GMCとは、どんな自動車メーカーなのか?どのようにしてGMのブランドの1つになったのか、ブランド名の由来などをGMCの歴代の車の画像を織り交ぜたまとめ記事です。それでは、ご覧ください!

GMCとは?どんな自動車メーカー?

GMCのロゴ

出典:https://listcarbrands.com/

GMCとは、アメリカのGM(ゼネラルモーターズ)のブランドの1つで、SUV・ピックアップトラック・商用車バンに特化しています。
販売を展開するのは北米と中東となっており、日本には正規輸入ディーラーがありません。
日本で走っているGMCの車は、すべて並行輸入ディーラーが輸入した新車ないしは中古車となります。

GMCの車はすべてシボレーの“双子車”

↓GMC ユーコン LX 2017年型

4代目 GMC ユーコン LX 2017年型

出典:http://smen.dvrlists.com/

↓2017年型 シボレー・サバーバン

出典:http://releasedatesnewcars.com/

GMCの車は、GMCが設計販売する車もありますが、ほとんどがシボレーの車の外装と内装の一部を変更しブランド名を変えて販売する「リバッジ車」となります。
OEMの場合は、販売するメーカーが他のメーカーが製造する車を提供してもらう製造委託の形となりますが、シボレーとGMCは同じGMに属するブランドですので、OEMという言葉は適切ではなくなってしまいます。

GMCの車と同一のシボレーの車を並べて見ると、フロントグリルが違うくらいで、ほとんど一緒の「双子車」であることがよくわかります。
しかし、その多少のデザインの差異ではありますが、見る人への印象はしっかりと変わって見えます。
GMCのデザインはワイルドなイメージを見る人に与えています。

GMC車とシボレー車との違い

↓GMC シエラ 2500HD デナリ 2017年型

GMC シエラ 2500HD デナリ 2017年型

出典:http://gmauthority.com/

前述しました外見上の違いの他に、GMCがシボレーと差別化しているのは、標準装備とオプション装備がシボレーに比べて多いこととが挙げられます。
また、GMCには全ての車種に「デナリ」と呼ばれる高級グレードが設定されていることが特筆されます。
デナリは共通してトレードマークとなるハニカムグリルをフロントに付け、革張りシートや大径ホイール、専用バンパーや大径ホイールなど他のグレードよりも高級化し、価格も大幅に上げられています。
シボレーにはデナリのような差別化された高級グレードがあるモデルはありません。

↓2017年型 GMC シエラ デナリのハニカムグリル

2017年型 GMC シエラ デナリのハニカムグリル

出典:http://gmauthority.com/

GMCのルーツと歴史

↓1919年のGMCのトラックの広告

1919年のGMCのトラックの広告

GMCのルーツを辿ると、今から100年以上前の1901年にマックス・グラボースキー(Max Grabowsky)が設立した「ラピッド・モーター・ビークル・カンパニー」(Rapid Motor Vehicle Company)という会社が現在のGMCのはじまりとなります。
ラピッド・モーター・ビークル・カンパニーは、商用トラックを開発し(ちなみに、そのときのトラックはなんと単気筒エンジンでした!)

1901年は和暦で明治34年で、その頃の日本はようやく東京でガスが炊事などで使えるようになった年です。
そして、初めてアメリカの蒸気自動車が日本に輸入され、銀座に陳列されたのもこの年でした。

GMCは1990年代までは、大型・中型トラックを中心としたメーカーでした。
今では自社製造はしていませんが、そうなった歴史は後ほどご紹介します。

1909年 ゼネラル・モーターズに買収されるGMCの前身会社

↓1941年型 GMC Model 9314 ピックアップトラック

1941年型 GMC Model 9314 ピックアップトラック

ラピッド・モーター・ビークル・カンパニーは、1909年にGM(ゼネラル・モーターズ)に買収されてしまいますが、GMのトラック部門となります。
GMは、その前年に別のトラックメーカー「リライアンス・モーター・カー・カンパニー」(Reliance Motor Car Company)も買収しており、この2社は1911年に合併して「ゼネラルモーターズ・トラック・カンパニー」となります。
そして、1912年に開催されたニューヨーク国際オートショー(現在も続いています)で「GMCトラック」のブランドが発表されます。
1912年には、ラピット社とリライアンス社の両方のブランドがGMCに統合されます。

GMCの名前の由来

↓2006年型 GMC サバナ

2006年型 GMC サバナ

出典:https://www.cargurus.com/

GMCの名の由来は正確にわかっていません。
次の2つの説があります。

1.ラピッド社がGMに買収されたとき、「General Motors Truck Company」となり、さらにそこから「General Motors Company Truck」となり、その頭文字をとって「GMC Truck」というブランドとなったという説。

2.ラピッド社の元々の車名「Grabowski Motor Vehicle Company」から「Grabowski Motor Company Truck」となって、その頭文字が取られて「GMC Truck」となった、という説。

しかし、本当はどうなのかをGMとGMCの両社に質問すると、それぞれ回答が異なるという話しもあるようです。

ちなみに、GMCというブランド名となったのは1996年で、それまでは「GMCトラック」がブランド名でした。

1980年代までは大型・中型トラック、バスを主流としていたGMC

↓1980年型 GMC トラック

1980年型 GMC トラック

出典:http://www.imcdb.org/

1980年代までは、大型バスの製造をしていましたが、競争が激しくなり、1989年にバスの製造を打ち切り、バス車種をアメリカのTMC社とカナダのMCI社へ売却しています。
また、GMCの主力の中型トラック(ミディアム・デューティー・トラック)の自社製造は1980年代までとなっています。
1984年には、日本の自動車メーカー、いすゞからのOEM供給で中型トラックを販売(2013年まで続く)、1986年にはスウェーデンのボルボとヘビービューティートラック(大型トラック)を販売する合弁会社を設立するも振るわず続々と製造を打ち切る車種が出て、ついに1989年には全てのヘビービューティートラックが製造中止となりました。

こうして「GMCトラック」は1911年から続いたヘビービューティートラックの歴史に終止符を打ったのでした。

1989年以降はライトトラックの販売に注力

↓1989年型 GMC 1500 トラック

1989年型 GMC 1500 トラック

出典:http://www.keyword-suggestions.com/

1991年からはライトトラック(小型トラックとなりますが、日本で走るとなると適切な言葉ではなくなります)に販売をシフトします。
シボレーのSUVやピックアップトラックに高性能エンジンを積んだ「タイフーン」や「サイクロン」をGMCブランドで1991年、1992年に発売するなどシボレーとは差別化をはかりつつ展開していきます。

GMC タイフーン

GMC タイフーン

出典:http://www.3dtuning.com/

GMC タイフーンは、シボレー S10 と同型のGMC ジミーをベースにしたハイパフォーマンスモデルです。
エンジンはGMC サファリ・シボレー アストロに搭載される、4.3L V型6気筒エンジンに、三菱製のターボチャージャーにギャレット水冷・空冷インタークーラーで過給し、吸気・排気マニホールドとスロットルボディ流用や足回りなどのチューニングを施して最高出力280hp(209kW)、最大トルクは488N・m(49.7kg-m)をひねり出しています。
駆動方式はフルタイム4WD、4速ATのトランスミッションとなっています。
タイフーンは小柄なボディで軽量だったため、当時、世界最速のSUVとなっていました。
しかし、走行安定性に欠けて事故が多かったせいか、1992年のデビューからわずか1年で製造中止となりました。

GMC サイクロン

出典:https://www.yahoo.com/

GMC サイクロンはタイフーンの兄弟車となります。
サイクロンは、2ドアピックアップとなり、ベース車は、シボレー S10(SUVのシボレーS15と同じシャシー)でGMC ソノマのスポーツ・チューンモデルとなります。
スペックはタイフーンと同じとなり、生産年数も同じです。

1996年、ブランド名が「GMC」に

↓1996年型 GMC サファリ

1996年型 GMC サファリ

出典:http://onegrandcars.com/

1996年までは「GMCトラック」がブランド名でしたが、GMCの戦略で他の乗用車からGMCの車への乗り換えを推進しようとブランド名からトラックを排除し「GMC」と変更しました。

1990年代後半はSUVの人気が高まり、続々と高級SUVが発売されていくなか、GMCは、当時大ヒットしたリンカーン・ナビゲーターに対抗すべく、GMC ユーコンに高級グレード「デナリ」を追加し追撃します。
このときのデナリが、現在のGMC車のすべてにラインナップされる始まりとなっています。

上の写真のGMCサファリの同型のシボレー・アストロのまとめ記事

2000年代の原油高で路線変更

↓2007年型 GMC アカディア

2007年型 GMC アカディア

出典:http://www.autotrader.com/

2000年代初頭からの原油高や大きく叫ばれる環境問題から、当時GMCの主力だったフルサイズのSUVやピックアップトラックの需要が低下していきました。
そこで、GMCはフルサイズの車にハイブリッド車を投入して燃費を改善する傍らで、ミディアムクラスのSUV「テレイン」、GMCでは初となるクロスオーバー「アカディア」を発売していきます。

こうして現在のGMCでは、ミディアムクラスからフルサイズのSUV・ピックアップトラック・商用車バンのみを取扱うブランドとなったのでした。

↓2015年型 GMC テレイン

2015年型 GMC テレイン

出典:https://www.cargurus.com/

ワイルドさが魅力のGMCの車

↓2003〜2009年 GMC トップキック

2003〜2009年 GMC トップキック

出典:http://www.topspeed.com/

GMCのルーツや歴史のまとめ記事はいかがでしたでしょうか?

GMCはワイルドな魅力あふれる車ばかりだとお感じになられたかと思います。
日本でもGMCは高い人気があり、アメ車専門的では必ずといっていいほど取り扱いがある車となっています。

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