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日産GT-R専用エンジン「RB26DETT」と「VR38DETT」の違いとは?

日産の代表的な車として有名な「GT-R」シリーズ。その「GT-R」シリーズには二つの異なるエンジンが採用されています。しかもその二つのエンジンは性能も違っています。 今回はこの異なるエンジンの性能の比較を紹介していきます。

「GT-R」シリーズとは

スカイラインGT-R

出典:http://www.gooparts.com/

日産GT-R

出典:http://www.nissan.co.jp/

エンジンの紹介の前に簡単に「GT-R」について簡単にご紹介します。

現在、日産から販売されている「GT-R」は、日産の代表するスポーツカー「スカイラインGT-R」シリーズの後継者にあたります。
2002年に生産が終了した「スカイラインGT-R BNR34型」以降のGT-Rはスカイラインの名を付けなかったので、スカイラインとしての歴史には一度、終止符が打たれましたが、GT-Rの歴史は継続したまま存在しています。

この「GT-R」シリーズは、日産が世界のレース大会にも勝てるようにと開発された車で、実際にも数々の世界大会で結果を出している、名実共に世界的な車です。

現行型のGT-R(2007年以降のモデル)は、サーキットでの高性能な走行に加え、市街地などでの走行も考慮した車になっています。

それまでのスカイラインシリーズは、どちらかというと、車好きや走り屋に人気が高く、一般車としての機能はさほど高くありませんでした。

しかし、新型「GT-R」は、市街地走行における乗り心地、雪道や濡れた路面における操安性、静粛性、乗降性、トランクの積載性、後部座席の存在、燃費やCO2排出量などの環境性能にも配慮されて開発されており、「いつでも、どこでも、誰でもスーパーカーを」のコンセプトで開発されている車です。

2016年には2017年モデルとしてビッグマイナーチェンジが発表されています。

GT-Rをさらに詳しく知りたい方はこちら!

GT-R専用のエンジンとは?!

世界を変えた「RB26DETT」

GT-Rエンジンの画像

出典:http://hypog.net/

先ず紹介するのが「RB26DETT」エンジンです。これはスカイラインGT-R時代に搭載されていた直列6気筒ガソリンエンジンエンジンです。(R32型)BNR32型GT-Rで初めて搭載されました。

日産が世界と闘う為に開発されたエンジンで、スカイライン自体も「レース用に特別なエンジンを載せた特別なモデルを作る」というコンセプトのもと開発された車です。

全日本ツーリングカー選手権での勝利を求めて開発され、1990年に、このエンジンを搭載したスカイラインが参戦。
当時、最強と謳われていたフォード・シエラに大差をつけ、さらに他の車も周回遅れにするほどの差で圧勝。

1993年に全日本ツーリングカー選手権が終了するまで、ほぼワンメイクレースをするほどの性能でした。

「RB26(またはR32GT-R)が出た瞬間に全てが変わってしまった」と言わしめるほどです。

その性能は総排気量は2.6L、バルブ数は24バルブで、二基のターボチャージャーで過給されるエンジンです。

レース目的で開発されたので、市販車にも搭載されているのですが、驚異の強度を持ったエンジンです。その理由の一つがシリンダーブロックが鋳鉄製である事です。

このブロックが非常に強度が高く、このエンジンのパワフルさを支えていました。

また、このエンジンは比較的簡単な改造で大幅な出力アップを得ることができたエンジンでもあります。

市販車に搭載された「スカイラインGT-R BNR32型」以降は馬力競争がチューニング業者間でされてもいました。

時代に沿ったエンジン「VR38DETT」

VR38DETT

出典:http://www.nissan.co.jp/

VR38DETT

出典:http://gazoo.com/

次に紹介するのは「VR38DETT」。こちらは、スカイラインが外れた次世代の「GT-R」に搭載されているエンジンです。

今まで、直列6気筒ガソリンエンジンを搭載していましたが、世界最高レベルの動力性能とするためには60kgf·m以上の最大トルクとエンジンの軽量化が急務であった為、V型6気筒エンジンを初採用しました。

開発当初は最高出力480PS、最大トルク60.0kgf·mに達し、2012年には550PS、64.5kgf·mに向上しています。

「RB26DETT」の強みでもあった鋳鉄製から金型成型のアルミニウム鋳造製に変更。それに伴い、大幅な軽量化に成功。その他のパーツにも軽量化が施されています。

また、ハイパワーターボエンジンには珍しい高負荷領域での際に、必要な量だけを計算して噴射することにより燃費効率を上げています。

「VR38DETT」は今の時代にあった「GT-R」のコンセプト「いつでも、どこでも、誰でもスーパーカーを」の元に開発されたエンジンといえるでしょう。

「RB26DETT」と「VR38DETT」の違いとは?

GT-Rエンジンの画像

出典:http://mulpix.com/

出典:http://www.nissan.co.jp/

①開発コンセプトの違い

「GT-R」から生まれた二つのエンジン。この二つのエンジンの違いはどこにあるのでしょうか。

まずは開発段階でのコンセプトの違いが挙げられます。
「RB26DETT」はレースを前提に作られたエンジンです。市販車にも搭載されましたが、レースとしての性能はピカイチであっても一般道でその性能は発揮せず、寧ろ重量や燃費ではあまり良いエンジンとは言えません。

一方、「VR38DETT」は、「RB26DETT」のような、レース界を震撼させたインパクトのあるエンジンではありません。
しかしながら、燃費性能の向上や軽量化に成功し、市販車での一般道の走行に長けたエンジンです。

2つのエンジンの違いには、レースを前提に造られたのか、公道での使用を前提に造られたのかという違いがあります。

②性格の違い

次に上げれるのが、性格の違いです。

「RB26DETT」は数々のレースで結果を出してきた重みがあります。このエンジンは圧倒的なカリスマ性があり、当時のエンジンの重鎮ともいえます。

エンジン自体も重いものになっています。重たいエンジンではコーナリングや重量配分などが難しく、チューナー泣かせの車です。しかし、重く頑丈な分、激しいチューニングにも耐えうるエンジンです。
なので、チューニング争いが勃発し、瞬間最大出力で1500馬力以上、街乗りにも耐える範囲では1000馬力程度のエンジンが可能になっています。

この「RB26DETT」は「荒ぶる老獪な猛獣」のようなエンジンです。


一方で「VR38DETT」はというと、レース用ではないので目立った強さがないものの、トータルバランスがまとまったエンジンといえます。また、V6エンジンという今主流のエンジンというところでの目新しさは多少かけます。
そういった意味では「RB26DETT」に比べ、カリスマ性はないでしょう。

しかし、大排気量と最新かつ精密なコンピュータ制御でエンジンとしての性能ははるかに上です。軽量化もあり、チューニングにもあまり苦労はしません。元のエンジンよりは十二分に頑丈な造りになっているため、モンスター級のマシーンを生むことも出来るでしょう。

「VR38DETT」は「静かに猛る若獅子」といったところでしょうか。まだまだ、生まれて間もないのでこれからに期待したい所です。

進化し続ける日産「GT-R」

出典:http://www.nissan.co.jp/

コンセプト、生い立ちは違えど、日産のスポーツカー、そして日本のスポーツカーを世界へと押し上げているのは間違いなくこの「GT-R」シリーズです。

それを支えているエンジン、周囲に驚愕を与えた「RB26DETT」に次世代を担う「VR38DETT」が名実共に、どこまで成長出来るのかが楽しみですね。

2016~2017年にはビッグマイナーチェンジも予想されています。新型「GT-R」がこれからどのように歴史を刻んでいくかに注目です。

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