自然吸気エンジンとダウンサイジングターボ対決|性能と維持費から見る違いを徹底比較

欧州のほとんどのガソリン車で採用されている「ターボチャージャー」は「ダウンサイジングターボ」として一般乗用車にも身近なものとなりました。日本ではまだ、比較的採用が進んでいないように思われますが、自然吸気エンジンと比較しながら、ダウンサイジングターボの魅力をご紹介していきたいと思います。

パワーも燃費も優れるダウンサイジングターボ

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ダウンサイジングターボとは?

欧州では10年ほど前からドイツのフォルクスワーゲン社を筆頭にエンジンのダウンサイジング化(排気量を小さくすること)が進んでいます。
排気量が小さくなってもパワーが損なわれないように過給機を装着しパワーを補ったものをダウンサイジングターボと言います。

最近では特に排気量2000cc以下のエンジンに採用される例が多くなっており、以前のターボエンジンはターボラグというアクセルを踏んでからターボが効き始めるまでにタイムラグがあり、自然吸気エンジンに比べると不自然なフィーリングでした。

最近ではターボの技術が著しく向上し、低い回転数からでも、十分なトルクが得られるようになりました。

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国内でも少しずつ搭載が見られるようになったダウンサイジングターボは、パワーがありながら低燃費ということで、近年非常に注目されているエンジンシステムでもあります。

アクセルをそれほど踏み込まなくても十分な加速が得られれば燃費が良くなるというのも理解はできます。

しかし、自然吸気エンジンと比べると過給機が付いていることでハイブリッドほどではないにせよ、重量やコストは高くなる傾向があります。

トータルコストで見た時の経済性も気になるところです。

そもそも自然吸気エンジンとは何か

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自然吸気エンジンは車に搭載される最もベーシックなエンジンでターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの過給機が搭載されていないものを指します。

一般的に過給機付きのエンジンに比べて構造がシンプル・軽量でコストも安い傾向にあります。

運転する上でのメリットは低回転から高回転まで綺麗に回るので、ドライブフィールを大事にするスポーツカーなどでは未だに多く使われています。

世界的にエンジンのダウンサイジング化が進んでいますが、コンパクトカーから、大排気量の車まで、まだまだ主流のエンジンと言えます。

ハイブリッドエンジンに組み合わされるほとんどのエンジンもこの自然吸気エンジンを搭載しています。

今回はこの自然吸気エンジンとダウンサイジングターボエンジンを比較して経済面・動力性の違いを見ていきたいと思います。

ダウンサイジングターボと自然吸気エンジンによる価格や維持費の差は?

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一般的にターボユニット搭載車は、その分の価格が高くなります。トヨタの「オーリス」を例にとってみましょう。

「オーリス」には様々なグレードがありますが、今回は同程度のパワーを持つグレードで比較していきます。

【180S】1.8L自然吸気ガソリンエンジン

新車価格:2,376,000円
ガソリン種類:レギュラー
JC08モード燃費:16.2km/L
年間1万km走行した場合の燃料代:75,000円
10年乗った場合の燃料代:750,000円
自動車税:39,500円
自動車税10年分:395,000円
10年乗った場合の合計:3,521,000円

【RS】1.8L自然吸気ガソリンエンジン

新車価格:2,460,437円円
ガソリン種類:ハイオク
JC08モード燃費:14.4km/L
年間1万km走行した場合の燃料代:92,857円
10年乗った場合の燃料代:928,570円
自動車税:39,500円
自動車税10年分:395,000円
10年乗った場合の合計:3,784,007円

【120T】1.2Lターボエンジン

新車価格:2,590,037円
ガソリン種類:ハイオク
JC08モード燃費:19.4km/L
年間1万km走行した場合の燃料代:68,421円
10年乗った場合の燃料代:684,210円
自動車税:34,500円
自動車税10年分:345,000円
10年乗った場合の合計:3,619,247円

※燃料代1L単価レギュラー:120円 ハイオク:130円で計算。
諸経費や保険料は含んでいません。

車体価格・燃料代・自動車税を考慮して10年乗ったとすると、エンジンスペックの一番近い「RS」と「120T」の価格差は約16.5万円です。

「120T」と「180S」では自然吸気エンジンの「180S」が約10万円安くなっています。

しかし、ここで注目したいのは燃料代です。
オーリスは欧州向けのモデルということもあり、ターボモデルの「120T」はハイオク仕様にも関わらず、年間のガソリン代で見ると一番安くなっています。

また、ダウンサイジング化の恩恵で排気量が小さくなっているので自動車税でも「120T」に軍配が上がります。

この2点がまさにダウンサイジングターボの利点とも言えるところですが、まだ、トータルコストが約10万円安い「180S」が魅力的に見える方も多いはず。

続いてエンジンの性能を見ていきましょう。

自動車税や燃料費など自動車の維持費に関する記事はこちら!

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