直噴エンジンや直噴ターボとは?仕組みとメリットと欠点まで解説!

車業界の進歩は最近、目まぐるしく進んでいっています。聞きなれない言葉や新たな技術がドンドン生まれています。そんな中で最近良く耳にするのが「直噴エンジン」「直噴ターボ」と言う言葉。 普通のエンジンやターボとどう違うのか?新たな仕組みの「直噴エンジン」「直噴ターボ」を今回は紹介していきます。

直噴エンジンや直噴ターボとは?

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出典:http://car.watch.impress.co.jp/

昨今の車技術の進歩の速さは目まぐるしいものがあります。新しいプラットフォームや安全性能の開発、新たな動力システムの登場、燃費もかつては悪いとされていた車種ですら、ひと昔前とは比べものにならない位向上しています。

今回はその中でも最近の車にほぼ搭載されているといってもいい「直噴エンジン」「直噴ターボ」について紹介したいと思います。
今までのエンジンやターボとどう違うのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

直噴エンジンとは

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出典:http://motorcars.jp/

先ずは直噴エンジンの解説からしていきたいと思います。

乗り物においてのエンジンとは、空気中に適正な量のガソリンを混ぜ、燃焼させることによりパワーを発生させる装置です。そこで生まれたパワーが動力となるわけです。
効率よく燃焼させようとすれば、より正確な数値で混ぜなければならなくて、ガソリン「1」に対し空気「14.7」の割合がベストとされています。
濃くても薄くても排気ガスは汚なくなり、パワーだって出ない。エンジンとはとても繊細な装置なのです。

しかし、昨今の世の中は低燃費かつ排気量が少ないエコな車を求められるようになりました。
そんなニーズの中、生まれたのが直噴エンジンです。

仕組みは至って簡単で、精密に計った空気の分量に合わせたガソリンを、直接シリンダ
ーの中に噴射するというものです。
これにより、通常のエンジンよりも圧縮比が高くなり、ノッキングを起こしにくい構造になっています。

直噴ターボとは

次は直噴ターボについてです。直噴ターボの方が耳にすることが多いと思います。

「直噴ターボ」は、「直噴エンジン+ターボ」の組み合わせの事を指します。
直噴ターボというターボシステムは存在しないことに気をつけましょう。

ターボと直噴エンジンはとても相性が良く、多くのメーカーが直噴エンジン+ターボの組み合わせを採用しています。
直噴エンジンとターボが何故相性が良いのかを紹介します。。

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直噴を日本で聞くようになった訳

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出典:http://goo.gl/

少し話は逸れますが、なぜ最近になってこの言葉を聞くようになったかを書きたいと思います。

日本ではここ最近になって聞く言葉になってきましたが、欧州や欧米では以前から主流になっていました。

日本では、燃費向上技術としてハイブリッドシステム(電動システムとエンジンの組み合わせ)が主に用いられてきましたが、製造コストや重量といったデメリットも持ち合わせていました。

ハイブリッドシステムのもう一つのデメリットとして、高速巡行における燃費性能の悪化がありました。このデメリットは日本においては影響の少ないものでしたが、道路の広い欧米では大きな弊害となりました。

道が広く、移動範囲の広い欧米では高速域で巡航することが多いため、ハイブリッドのメリットが効果的に活かされません。そこで欧州で開発されたのが、「直噴エンジン」でした。
やがて直噴エンジンは海外で主流のシステムとなり、日本メーカーはその流れに一歩遅れる形で開発を始めました。

電動化に頼らない低燃費化技術では、直噴ターボが主流となっており、ホンダは欧州勢に先行を許している。長期的には電動化は不可欠と見るものの、グローバルに浸透しつつある直噴ターボエンジンでの大幅な立ち後れは、競争力の低下につながりかねないと判断し、新型エンジンを投入したというわけだ。

出典:http://toyokeizai.net/

直噴ターボと同様、最近よく耳にするPHVについて詳しく紹介!

直噴エンジンのメリットとは?

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出典:http://news.livedoor.com/

ダウンサイジングコンセプトの元、生まれたエンジン!

直噴エンジンの一つ目のメリットは「燃費効率の向上」です。
こちらも最近耳によくする言葉で「ダウンサイジング」と言うものがあります。

このダウンサイジングとはシステムや装置の名前ではなくて、「ダウンサイジングコンセプト」というものからきています。

ダウンサイジングコンセプトとは、ターボ等の過給器を使用し、従来のエンジンでも、性能を向上しつつ、燃費効率をあげようとするエンジン開発コンセプトの事です。

車の力はエンジンでほぼ決まると言っても過言ではありません。しかし、その力を上げようとすると、どうしてもエンジンを大きくしたり、排気量を上げなければいけません。
そうすると、車が重くなり、燃費効率が悪くなったり、排気量が多いので環境にも悪いエンジンになりがちです。

かといって、エンジンをただ小型化するだけだとパワーが落ちてしまいます。

そこで直噴エンジンの登場です。この直噴エンジンは上記の仕組みでエンジンを作動しています。これにターボを組み合わせると、小さなエンジンでも大型排気量と同等の力を生み出せます。

エンジンがコンパクトであるという事はそれだけで車全体の総重量が減り、負担が軽くなり燃費効率が良くなります。

ターボを搭載するとパワーが上がる一方、燃費効率が悪くなる傾向がありますが、直噴エンジンとの組み合わせにより、その問題点が解消されるわけです。
これがターボとの相性が良い理由なのです。

ダウンサイジングターボについてはこちら!

環境にもいい!

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直噴エンジンのメリットは他にもあります。

それは排気ガスのクリーン化、減少です。
直噴エンジンは、始動直後の冷間時に燃料の気化や霧化に優れているので、排気ガスの減少につながります。エンジン作動時によく、濃い煙を見る事があると思いますが、あれは排気ガスが濃く、量が多い証拠です。直噴エンジンではこういったものが見られません。

また、従来のエンジンよりも排気温度の制御がしやすいので、排気ガスの有害成分低減ができます。

また、一つ目のメリットで書いたように燃費効率が向上しているのも環境にはとてもいいことです。

直噴エンジンは今の車に求められている「環境と車」の問題に答える事が出来るエンジンなのです。

ターボ搭載でパワーも向上!

直噴エンジンは殆どターボと組み合わせてパッケージングしています。
そのためほとんどのメーカーが「直噴ターボ搭載車」と表記しています。

かつてはターボ搭載は別グレードであったり、後付けであったりしていました。しかし、この直噴エンジン搭載車は元よりターボが付いてます。
直噴ターボを搭載している車は、小排気量でもターボの力でパワフルな走りを楽しむことが出来ます。

トラブルも多々ある?!直噴エンジンのデメリットとは

あらゆる所にススが溜まる!

直噴エンジンは良い所ばかりではありません。
幾つか問題があります。一つ目は「あらゆる所にススが溜まる」という問題です。

エンジンはガソリンを燃焼させる部分です。そのためどうしてもその燃焼のカス、ススが発生します。

直噴エンジンはそのススがエンジン内の色んな所の留まってしまうデメリットがあります。

シリンダー内で混合気を作っていますので、燃焼時の霧化が難しく、強制的に霧化を創り出しています。なので、この点においては従来のエンジンよりススが留まり易くなってしまいます。

このススが非常にやっかいで、まず燃料を噴射するノズルに溜まってしまうと、、適正な燃料噴射が出来なくなります。これにより、アイドリング時の不安定やエンスト、黒煙などが生じてしまいます。
洗浄系ガソリン添加剤などを使うことである程度改善はされるのですが、根本的な改善策はまだ見つかっていません。

また吸気系にもススが溜まる事もあります。エンジンのオーバーラップ時(排気バルブが閉じる前に、吸気バルブが開き始めること)に、ススが溜まってしまいます。

これはエンジンの仕組み的に仕方のない減少なのですが(排気を効率よく追い出す為)が、従来のエンジンですと、噴射されたガソリンにより洗い流されて、混合気と一緒に吸い込まれて再び燃焼するので、溜まらないのですが、直噴エンジンだと、その部分に燃料が噴出されないので、どうしても溜まってしまいます。

これは洗浄剤でも流れ落とす事が難しく、異常燃焼や点火プラグが燻るなどが発生しやすくなりエンジンの不調につながります。

また、燃焼室内にも付着してしまうので、燃費効率の悪化やエンジントラブルの原因になってしまいます。

このススの付着問題は開発技術の向上により今は改善されつつありますが、信頼性や耐久性、また整備の難しさ等には不安が残る状態ではあります。

直噴エンジン搭載の車種でも海外向けや特殊車両(警察車両)などでは、ポート噴射エンジンに変更されている場合があります。整備性や輸出地域の排ガス規制に合わせて変更している場合がほとんどですが、特有の問題が多いからかもしれません。

出典:https://goin.jp/

コストが高い

直噴エンジンは今までのエンジンと仕組みが異なるので、専用のパーツが必要になってきます。パーツ自体が特殊なのでどうしても割高になってしまいます。

日本では海外輸入に頼ってる部分もあり、その面でもコストが掛かってしまいます。
せっかくのメリットも直噴エンジン搭載車の割高で乗ることが難しくなってしまっては元も子もありません。

直噴エンジンの低コストでの開発が目下の課題といえるでしょう。

維持の難しさ

上記のデメリットでお分かりのように、直噴エンジンをいい状態で維持するの一苦労です。

ガソリンも質の悪いものだと性能悪化やエンジンの故障に繋がってしまいます。なので、直噴エンジン搭載車は基本ハイオクが指定されています。今では大分ガソリンの価格は落ち着いてきましたが、それでも燃費が良いとはいえハイオクだと財布には中々厳しいものといえます。

また、エンジンオイルも従来のより早めに汚れてしまうので、早めの交換が必要になってきます。

こういった面で常に気を使っておかなければならないのもデメリットの一つでしょう。

エンジンオイル交換に関する情報を詳しく!

技術開発・向上が急務!

直噴エンジン

現在、車は便利や速さ、快適性だけでなく、環境面や低コストが主に求められてきています。

ここ数年でのエンジン開発には目まぐるしい速さすら感じます。特に環境面での配慮は世界的にも求められている部分です。

車のクリーン化は電気化や水素ガスで走行する車の開発など様々です。エンジン部分だけでなく、マフラー部分等のパーツ部分等も見直し・改善が要求されています。

直噴エンジンにはまだまだデメリットがありますが、これらの問題が改善されていけば、また車の選択肢が増え、人々のニーズに合わせた車選びが出来るでしょう。

性能が良くなるだけでなく、コスト面での低下はより車を購入しやすくなり、多くの人がカーライフを楽しむことが出来ます。
これからも直噴エンジンの開発・進化に期待していきたいところです。

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