ミッドシップ(MR)とは?駆動方式の意味と外車・国産の代表車種をご紹介

「ミッドシップ」もしくは「MR」という言葉を聞いたことがありますか?これは、エンジンがどの位置にあるかを示します。さて、ミッドシップ(MR)の特徴や、ミッドシップを採用するクルマにはどのようなものがあるのでしょうか?

ミッドシップ(MR)とは運動性を最優先した駆動方式

エンジンはキャビンのすぐ後ろかつ、後輪の車軸より前方に位置します。

出典:http://www.honda.co.jp/

ミッドシップ(MR)とは、Midship Engine・Rear Drive(ミッドシップエンジン・リアドライブ)の頭文字を取ったもので、エンジンが前輪と後輪の間に位置し、後輪を駆動する方式のことをいいます。
F1などのフォーミュラーカーやスーパーカーの多くに採用される駆動方式です。

また、後輪を駆動しない方式も「ミッドシップ」と呼ばれます。
この場合は「MR」とは表記しません。

ミッドシップには次の4タイプがあります。

リア・ミッドシップ

MR(ミッドシップ)というとエンジンが後輪側に位置するリア・ミッドシップとなります。
MRという表記は、リア・ミッドシップのみとなり次に挙げる3タイプには使用されません。

フロント・ミッドシップ

エンジンが前輪側にあるミッドシップをフロント・ミッドシップといいます。
たいてい、後輪駆動となりますが前輪駆動のミッドシップがごく一部の車であります。
この場合は「FFミッドシップ」と呼ばれています。

↓FFミッドシップのホンダ アコード・インスパイア

FFミッドシップのアコード・インスパイア(1989年式)

ホンダの高級セダンでは一時期(1990年頃)、FFミッドシップがラインナップされていましたが、今ではFFとなっています。

ミッドシップ4WD

4輪駆動のミッドシップです。
最近の高級スーパーカーに多く採用されています。

※このまとめ記事では、すべてのミッドシップのタイプをまとめて「ミッドシップ(MR)」と記載しています。

ミッドシップ(MR)のメリット

↓世界最高速を誇ったブガッティ・ヴェイロンはミッドシップ4WD。
最高速度は431km/h。

出典:http://www.nydailynews.com/

運動性能に優れる

車で最も重たいエンジンが車体の重心の近くに位置するため、力学的なバランスがとても良くなり、コーナリングの通過速度の限界が高いなど運動性能に優れるメリットがあります。
FFではオーバーステア、FRやRRではアンダーステアとなりやすいですが、MR(ミッドシップ)はニュートラル・ステアとなります。
これはスポーツカーに多く採用される最大の理由となります。

駆動系はシンプルになる

FRでは前にあるエンジンから後輪まで長いプロペラシャフトが必要となり、FFではステアリング機構とドライブシャフトが共存する複雑な機構となりますが、MR(ミッドシップ)ではこの点、どちらも不要となるメリットがあります。

オーバーステア・アンダーステアについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ミッドシップ(MR)のデメリット

↓世界初の量産ミッドシップ(MR)マトラ・ジェット 1966年式

世界初の量産ミッドシップ(MR)マトラ・ジェット 1966年式

出典:http://www.classiccarweekly.net/

フランスのオトモビル・ルネ・ボネが1962年から1964年までしたモデルと、マトラが1965年から1967年まで生産したモデルがあり、両車はメーカーの違いのみで大きな差異がありません。

室内空間は犠牲となり実用性に欠ける

エンジンの位置が前輪と後輪の間にあるため4ドアセダンやハッチバックでは実現が困難な駆動方式となります。
クーペでは運転席のすぐ後ろにエンジンが位置する形になります。

コーナリング時は限界を超えるとスピンしやすい

車の重心近くに一番重たいエンジンがあるため、限界を超えた途端スピンしやすいデメリットがあります。
これは、おもちゃのコマが回る原理に似ています。
コーナリング限界時の安全性はFFの方が優れるといえますが、スポーツ走行においては腕のあるドライバーが運転しますので、MR(ミッドシップ)の大きな問題にはならないでしょう。

整備性が悪い

エンジンの位置の関係上仕方ありません。
整備性より運動性能を重視する車に採用される駆動方式ですから、このデメリットは無視できるでしょう。

今買える!ミッドシップ(MR)を採用したクルマたち

フェラーリ・488GTB

出典:http://www.carmagazine.co.uk/

ミッドシップ(MR)代表といえば、やはりフェラーリ。2015年に発売されたばかりのこの488GTBは3,902ccのV8ターボエンジンを搭載しており、なんと3.0秒で時速100kmまで加速します。

フェラーリらしく、女性らしい曲線美に飛んだエクステリアや管弦楽器を思い出すそのサウンドが独特の色気を醸し出しています。

新車価格:3070万円

フェラーリの車種一覧を知りたいからはこちら!

ランボルギーニ・ウラカン

出典:http://www.lamborghini.com/

フェラーリと双璧をなすミッドシップ(MR)代表といえば、ランボルギーニを置いて他にありません。こちらは5204ccのV10という大排気量エンジンを搭載しており、その最高速度は時速320kmになります。

こちらはフェラーリとは異なり、戦闘機を思い出させるアグレッシブなデザインです。また、ウラカンには後輪駆動の他に前輪駆動(4WD)仕様も用意されています。

新車価格:2970万円

ウラカンをもっと知りたい方はこちら!

ランボルギーニの現行車種が知りたい方はこちら!

アルファロメオ・4C

出典:https://www.alfaromeousa.com/

イタリアの名門、アルファロメオから4Cをご紹介します。小柄なボディに240馬力の1750ccという小柄なエンジンを搭載し、総重量1100kgというトヨタ・アクア並みの非常に軽いクルマです。

その軽さがもたらす軽快感と抜群のハンドリングがこの車の非常に大きな魅力となっています。

新車価格:807~891万円

4Cの詳しい紹介まとめはこちら!

ホンダ S660

出典:http://www.caranddriver.com/

ミッドシップ(MR)は欧州車ばかりではなく、国産のミッドシップ(MR)もあります。その代表がこちらホンダ・S660。

「660」とはエンジンの排気量が660ccであることを表します。つまり、この車は軽自動車です。

軽自動車ならではの軽快感がミッドシップ(MR)との相乗効果で、他では味わえないような運転の楽しさを味わえるクルマです。

あるジャーナリストは、「S660とフェラーリの違いはエンジンの大きさだけ。」とまでおっしゃっている程で、ドライビングポジションもフェラーリよりも低くなっており、運転席に座ったまま地に手がつくほどです。

新車価格:198万円~238万円

S660の情報が詰まったまとめはちこら!

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