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車が水没!水没中の車に起こる現象とは?緊急時の対処方法をまとめてみた

津波だけでなく、梅雨から夏季には大型の台風による水害が各地を襲うことがあります。水害が発生した際、車が冠水している道路を走行している姿や、水没して動かなくなっている車がよくニュースで取り上げられます。ここでは、気になる水没時の車に起こる現象と緊急避難の方法をまとめました。

はじめに

2015年の台風18号による大雨は、茨城県を流れる鬼怒川の堤防を決壊させ、大きな被害をもたらしました。樹木だけでなく多数の車が水没し、家屋が流されました。中には水圧でドアが開かなくなったことから、車内への閉じ込め被害も発生し、犠牲者も出てしまいました。今回はそのような犠牲者がより少なくなるよう、自動車におこる現象と緊急時の対処方法をまとめております。

クルマが走行可能な水深は「ドアの下端」まで

冠水路走行実験(セダン、水深60cm)

水深60cmにまで冠水した道路をセダンが走るとどうなるかの実験映像です。

実験の結果は、クルマは一定進見ましたが、エンジンが停止(エンスト)してしまうということになりました。

このエンスト、偶然ではなく、車の構造的に起こることは必然でした。

一般的に車は、エンジンにガソリンと「空気」を取り込み、燃焼させることで動いています。
この燃焼した空気(排気ガス)は自動車後部の排気口から排出され、再びエンジンから新鮮な空気を取り込むことを繰り返しています。

このように、冠水した水によりマフラーが水没した状態になると、排気ができない上、新鮮な空気も入らず、エンジンの調子も次第に悪化、最終的にはエンストしてしまいます。
更には、エンジンが新鮮な空気を取り込む口に直接水が入り込むと、エンジンが停止してしまいます。こうなると、再びエンジンをかけることは不可能となります。

一般的に自動車は、ドアの下端までの冠水であれば走行可能とされています。
今回は水深60cmでの実験で自動車が停止していましたが、映像では車内まで浸水していました。
ドアを超えて車内まで水が浸かるタイミングとエンジンの故障は同じタイミングと考えて良いでしょう。

水深70cmを超えると電気系統系の誤作動が起きる

車両水没実験 ~増水時を想定した水没テスト~

水深60cmでさえ、エンストを起こしてしまう車ですが、今回はそれ以上に沈めた場合にどんな現象が起きるかを実験しました。

結果は以下の通りです。
● 水位:70cm
 ・ヘッドライトフォグランプが
  誤作動により点灯
 ・誤作動により後席の窓が開く 

● 水位:90cm
 ・運転席パワーウィンドウ作動せず

● 水位:100cm
 ・誤作動によりワイパーが動き出す

● 水位:110cm
 ・誤作動により点灯していたライトが消灯

このように、車は水没すると電気系統系の誤作動が多くなります。特に水深90cmを超えるとパワーウィンドウが開かなくなるので、この水深になるまでにはパワーウィンドウを開くようにはしたいですね。

天井近くまで水没しても「車内外の水圧の差」が無ければドアは開く

出典:http://astamuse.com/

ドアが開かなくなる原因は「水圧の差」
自動車が水没した際、よく言われるのが「ドアが開かない」「閉じ込められる」ということです。

実は、これは半分嘘で半分当たっています。
水没した時にドアが開かなくなる状況は、「車内の方が外よりも水面が低い」ケースです。このケースでは、たとえ水深が30センチでも、車外の水圧でドアは開きません。

もし、外の水面が上昇を続ける状況でないならば、浸水が進むのを待ち、車内外の水圧差が小さくすればドアが開きやすくなります。たとえ水深120センチでも、車内外の水面の高さが一緒であればドアを開けられます。

自動車が水没してまった時は、早めの脱出か浸水を待った方が良いのかを冷静に判断しましょう。

急速に車両が水没していたら、迷わず窓を割ること

車が急速に水没していく状況では、間違いなく窓を割るのが良いです。今回は、水深別に窓を割るのに使えるものが紹介されています。

ここでもやはり、パワーウインドーは水深90cmで作動しなくなりました。
そして、実験の結果は、スマートフォン、ビニール傘、脱出用ハンマーなどで窓ガラスを割ろうとしましたが、実際に割れたのはハンマーのみでした。

こういう時の為に、ハンマーは手に届く所に置いておきたいですね。地震や台風等、いつ来るかわからない水害だからこそ備えが必要だと考えられます。中でも動画に使用されていた緊急脱出用の車載ハンマーが良さそうでしたので、オススメです。

GM [ ジーエム ] ライフハンマーエボリューション

出典:http://goo.gl/

金槌タイプのハンマーもありますが、車内に水が入った状態では非常に使いにくいので、テコの原理を使って押して割るタイプをおすすめします。

いのちをだいじに

「備えあれば憂いなし」とは言いませんが、もし、当まとめをお読みになり、少しでも危機意識を感じられた方は、少しでも意識の端にでも留めておいて頂けると、筆者として幸いです。

備えあれば防げる事故は沢山あります。しかしながら、想定外の事故を予想することは非常に難しいことです。
そういう意味では、台風18号では、想定外であったと言えるかもしれません。
改めて、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。

東日本大震災をはじめ、各地での集中豪雨、台風による河川の氾濫や堤防の決壊による大洪水…水の怖さを改めて実感する体験が多くなってきています。特に車が水没してしまうほどの洪水や津波の場合は、損害額は莫大なものとなってしまいます。そのような、車が水没してしまった時、車両保険は損害額を補償してくれるのでしょうか。自動車の水没時の対応とあわせてご紹介致します。

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