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バッドボーイズ 佐田正樹×日産ローレル:Vol.4「サービスエリアで食うメシってうまない?」MOBYクルマバナシ

車は人生をともに過ごす仲間。“その車”には、どんな想いが詰まっているのだろう――。福岡最大勢力を誇った暴走族の元総長。暴走族引退後は、お笑いの世界を目指し芸能界へ。現在は暴走族時代に憧れた車、ローレルに乗る佐田正樹さん。そんな波乱万丈な人生で、様々なエピソードがあったはず。ヤンチャ時代から現在の話、旧車への想いなど。車にまつわるエピソードや、愛車の魅力について語っていただく、“MOBYクルマバナシ”。

【Profile】バッドボーイズ 佐田正樹1978年9月13日生まれ。福岡県糟屋郡篠栗町出身。
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。かつて福岡では最大勢力を誇った、元・福岡連合二代目総長及び暴走族「幻影」の元総長。福岡第一高等学校の同級生で同じく暴走族「福岡連合」出身の大溝清人と1997年4月に「バッドボーイズ」を結成。ツッコミを担当。現在は得意のDIYを活かしリフォーマンとしても活躍中。
愛車は日産 ローレル(1976年式)。

Vol.4「サービスエリアで食うメシってうまない?」

好きなドライブスポットはありますか。

俺は車の中にいること自体が好きなのよ。タバコも吸えるし、個室やし、それってもう自分の部屋やん。だから乗ってるだけで楽しい。

あえていうなら、海老名サービスエリアが好きやから、高速のサービスエリアかな。談合坂SAも好きやし。サービスエリアで食うメシってうまない?

あとはドライブスポットじゃないけど、車に乗ってると感傷に浸るというか、流れる景色を見て「俺はいま、ここを車で走ってるのか」とか思うときがあるよね。そこでちょうど長物剛なんか流れてきたら……分かる?(笑) お台場のレインボーブリッジを通る時に「俺、東京に来て憧れのローレル乗ってるやん。頑張ったなあ」とか思いながら。

車の中ではどういう音楽を聴くんですか?

どういう音楽聴くかな。いろいろと曲入れとるけど、周期があって自分の中で、「今はこれが好き」みたいなのがある。今は竹原ピストルかな。格好良いよね。やっぱ魂に響くよね。

佐田さんの暴走族時代が基になった映画『デメキン』にも、ブタケツローレルが登場しましたよね。

監督の要望で、この車がそのまま撮影に使われましたね。

小説『デメキン』の中では、OBが乗るY32型セドリックに乗せられて山頂まで連れて行かれてタイマンさせられる「山タイマン」のお話がありました。「山タイマン」は当時よく行われてたんですか。

ないない! しょっちゅう行われてないよ(笑)。あんなの毎日やってたら頭おかしいやろ。

では、どういった経緯で行われたんですか?

突然、電話がかかってきたんよ。当時はピザ屋でバイトしとったんやけど、店長のワタナベさんが「佐田くん、電話」って。それが暴走族のOBからで、「俺、いまアマノジャクって奴とモメてるんやけど、俺はもう引退しとるけん、お前が今からタイマン張ってこい」って言われて。意味が全くわからんけど、先輩の言うことは絶対やから「いまバイト中なんで、早上がりできるか聞いてみます」って。

店長は僕が暴走族やってるのも知っとったし、すごく理解のある人やったから「いまからタイマン張る事になったんですけど、上がってもいいですかね?」って聞いたら、「大丈夫ですよ」って即答して。ワタナベさん、だいぶ理解あるなぁと思いながら呼び出された場所に向かいました。

山タイマンは何の前触れもなく訪れるのですね。

そうそう。だからピザ屋のポロシャツのまま単車に乗って行きましたよ。着いた頃には双方のメンバーも全員集まって、先輩同士で話してました。挨拶したら、「現役同士の問題やから、決着つけてこい」って言われて。俺はなんにもモメてないのになんで喧嘩せないかんのやろな、とは思いましたね。

バイト中に突然「喧嘩しろ」と言われても、難しいですよね。

だから全然気持ちも入らなくて。だけど相手もそんな感じやろうと思ったら、すっごいノリノリで、むちゃくちゃガン飛ばしてくるんですよ。「お前が佐田か、名前売れとるな」みたいなこと言って。たぶん、「俺を倒せば有名になれる」とか思ってたんじゃないかな。世界チャンピオンにタイトルマッチ挑んでくるやつみたいな感じ。

そんで俺らは車に乗せられて山の上に向かうんやけど、頂上のちょっと手前で降ろされて先輩が「ここからは二人で行け。頂上でタイマン張って、勝ったやつだけ降りて来い。負けたほうは歩いて帰らないかんけん、置いて帰るからな」って。

先輩が一番ノリノリですね。

とりあえず喧嘩せないかんからボッコボコにしたら、一発で「参りました」って。あまりに早いから「参りましたやないやろお前、歩いて帰るんか」って言ったら、「もう歩いて帰ります。すいません」って(笑)。だから俺はすぐに車に戻って、車で下山した。

ここからは後付けやけど、車のガラスがフルスモークやから、降りてくるまでどっちが出てくるかわからん。それでドアが開いて、俺が足出した瞬間にうちのチームが「うわー」ってなったっていう。

これが山タイマンの全てです。

勝負自体はあっけなかったんですね。暴走族を脱退されてから、スパッと交友関係などは断ち切れましたか?

全然、断ち切れないよ。芸人になって2、3年はまだ抜けきらんかった。

しばらくは暴走族マインドが残っていたんですね。

お笑い芸人としてのプロ意識がでたのは3年目くらいじゃない? それまではヤンチャしてたと思う。

今の優しそうな佐田さんからは、想像しにくいですけど。

昔の話やからね。でもやっぱり、クセってとれんくて。

こないだ意図せず軽い交通違反をしてしまって、警察に「印鑑ありますか?」って聞かれたんやけど、印鑑なんか持ち歩いてないから、「代わりに指紋を」って迷わず左手が出とった(笑)。“指紋取られグセ”がついとるけんさ。「指紋は左手」って、記憶に染み付いとったんやろうね。

暴走族時代のエピソード「山タイマン」。最後はまるで映画のワンシーンみたいなお話でした。指紋は左手なんですね(笑)知りませんでした。佐田さんの「指紋取られグセがついとるけんさ」には驚かされます。

次回“MOBYクルマバナシ”最終回では、暴走族時代を過ごし、芸人になった佐田さんだか思う、芸人に必要なものを聞いてみたいと思います。佐田さんの魅力がたっぷり詰まった最終話、ぜひお楽しみに!

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Vol.5「ほんとうに大切なもの」

取材:三浦眞嗣、米永豪
撮影:近藤浩之
文:MOBY編集部

撮影協力:
スターロード

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