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タコメーターとは?取り付け方法や回転数の見方からデジタルメーターまで

エンジンの回転数を示すタコメーターですが、最近では純正タコメーターが装着されない車が増えてきています。タコメーターの「タコ」って何? 具体的にはどのように使うの? 後付けすることはできる? などタコメーターにまつわるさまざまな疑問を解説します。

タコメーターとは?名前の由来と使いかた

タコメーターとは、エンジンクランクシャフトの回転数を示す計測器です。
「タコ(tacho)」は、ギリシャ語で「速度」を表す「takhos」を由来としたアメリカ英語。イギリス英語圏では、「レボリューション・カウンター(レブ・カウンター)」と呼ばれるのが一般的です。
エンジンには、その耐久性によって上限回転数が決められています。
タコメーターは元来、エンジンが想定される回転数内で正常に運用されているかを確認するための装置なのですが、実際には運転状況によって変動する回転数とエンジン出力の関係を把握するための指標として使われます。

最近ではタコメーターを搭載しない車も

最近ではタコメーターを搭載しない車も増えてきました。その理由には、自動変速機の進歩が大きな要因となります。
AT車は速度に応じてエンジンのもっとも効率のよい回転数で走行するようにシフトプログラムが組まれているため、通常走行では回転数を確認する必要がなくなりました。
変速比を無段階に調整することでエンジン回転数を一定のまま車速を変動させるCVTや、モーターで駆動をアシストするハイブリッドエンジンは、エンジン出力とギア比と速度の関係が一定ではなく、やはり回転数を把握する必要性がありません。
そのため、タコメーターはコストダウンの対象となり、搭載しない車が増えているのです。
しかし、走行には必要がなくなっても、エンジンコンディションのバロメーターとなる回転数は重要な情報です。
タコメーターの正しい使い方を解説していきます。

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タコメーターによる回転数の読み方

回転数の単位「rpm」とは「revolutions per minute」の略で、一分間あたりの回転数を示す単位であり、「アールピーエム」と呼びます。
多くのタコメーターは、1桁の数字が刻まれますが「×1,000rpm」と記載されており、実際の回転数は針の示した1,000倍の数値がエンジンの回転数です。
一般的な車に搭載されるレシプロエンジンの許容回転数は、およそ7,000rpm前後。秒換算にすると116回転。
バイクやレーシングエンジンでは、2万rpm強で運用されるものもあります。
回転上限付近は、エンジン耐久性上の危険領域を赤い色で表した「レッドゾーン(レッドライン)」と呼ばれる、いわゆるエマージェンシーゾーン。レッドゾーンの使用はエンジンの耐久性を著しく縮めることになるため、過度の使用には注意が必要です。

タコメーターでわかるエンジンの使い方

エンジンが発生させる軸トルクは一定ではなく、最大トルク発生回転数を頂点にした山なりを描きます。
タコメーターは、車に搭載されるエンジンがどの回転数でどのように使うかを示すメーターであり、速度に応じたギア比を選択した際のエンジンの出力状態を示すメーターでもあるともいえるでしょう。
一般的なレブリミット7,000rpm、最大トルク発生回転数4,000rpmのエンジンを例に、使用状況による回転域を細分化してみます。
エンジン停止状態の0rpm。アイドリング回転数の500〜1,000rpm。発進加速のしやすさに関わる低回転域の1,000〜3,000rpm。追い越し加速に重要なのは3,000〜4,000前後の中回転域。最高速に関わるのは4,000〜6,000rpmの高回転域。そして6,000〜7,000rpmがレッドゾーンになります。

タコメーターの実用例

たとえば、5速2,000rpm、60km/hで巡航中に加速が必要になった場合、そのままのギアではエンジンのトルク不足で車を効率よく加速させることはできません。
そこで3速までシフトダウンすると、速度は60km/hを保ったままエンジン回転数は4,000rpmあたりまで上昇し、加速に必要なトルクを出せる準備が整った状態をタコメーターで確認することができます。
回転数は、エンジン音の変化でもある程度把握することは可能ですが、タコメーターを確認することで、より高い精度で回転数を把握することができるようになります。

タコメーターの種類とその原理

タコメーターにはその構造や盤面、表示方法によりさまざまな種類があります。
それぞれの特徴を解説していきます。

機械式タコメーター

旧い車ではよく使われた機械式メーター。
ミッションやエンジンの動力をワイヤーやギアを使って車内まで引き込み、メーターを稼働させることで回転数を計測するタコメーターです。
クラシカルな独特な針の動き方に、根強いファンが多いのも機械式タコメーターの特徴です。

電気式(アナログ)タコメーター

現在は低コストで造れる電気式タコメーターが一般的ですが針を動かす方法により2種類に分けられます。

電気式タコメーター

電気式タコメーターは、エンジンコントロールユニットからの信号、もしくはエンジンでガソリンを燃焼させる火花を作る装置であるイグニッションコイルからの点火パルス信号を検知して回転数を計測します。
信号の点火回数を電子回路がカウントするもので、可動コイルによって針を動かす内部構造は一般的な電圧計と同じです。
アフターマーケット品では、エンジンの気筒数によって点火パルスのタイミングが違うので、多くのエンジンに対応させるために切り替えスイッチがついているのが特徴です。

ステッピングモーター式タコメーター

ステッピングモーター式タコメーターは、高精度・高反応のステッピングモーターを指針軸に使用し、わずかな回転変動も見逃さず素早く正確な回転数を指し示します。
アフターマーケットの高性能品として、高めの価格が特徴であり、機械式タコメーターの独特な動きを模した製品も存在します。

電気式(デジタル)タコメーター

1970年代の日本車に多く見られたデジタルタコメーターですが、正確な回転数を表示するものの、パラパラと移り変わる数値は視認しづらく、回転の上下把握を補うためにバーメーターと併用されるのが一般的でした。
軽量かつ部品点数の少なさから、レーシングカーに使用されることが多いメーターです。

今後主流となるであろう「フルデジタルコックピット」は、アナログタコメーターやバーメーターを液晶画面にデジタル表示させ、視認性と機能性の向上が図られた最新のデジタルメーターといえるでしょう。

フルデジタルコックピットについて詳しくはこちら

後付けタコメーターの取り付け方法 配線も

タコメーターがついていない車にも、後からタコメーターを追加することができます。
純正タコメーターでは、エンジンの高回転時の誤差が大きかったり、わずかではありますがエンジン回転上昇・下降に追従しきれなかったりする場合があります。
後付けのタコメーターは、モータースポーツでは必須のアイテムといえるでしょう。

駆動系から動力を引き込まなければいけない機械式タコメーターは、後付することは難しいため、アフターマーケット後付けタコメーターは電気式が一般的です。

電気式の後付けタコメーター取り付け方法を解説します。

取り付け位置決め

タコメーターは、メーターのなかでももっとも確認頻度が高いため、視認性がよく、視界の邪魔にならない位置に取りつけるのが鉄則。
なるべく視点移動の少ない位置や、他のメーターと奥行きを揃えるなどの工夫をすることで目線の移動を少なくできる位置がベターです。
ダッシュボードに穴を開けてビス止めするのが最適な取り付け方法ですが、重いメーターでなければ強力な両面テープでも取り付け可能でしょう。
くれぐれも走行中の熱・振動・加速度変化で外れないようにしっかりと取りつけるようにしてください。

配線

一般的な多くの製品は、タコメーターから4本の配線が出ています。
車種ごとの配線図や取り扱い説明書に記載された配線箇所に、電源(ACC電源)・回転信号線・イルミネーション(スモールランプオン)・アースの4本の配線をギボシやエレクトロタップなどを使用し、既存の配線から分岐させることで後付けタコメーターを稼働させます。
必要な配線は、多くの車種が純正メーター裏まで配線されていますが、一部車種ではECUに接続される回転信号線に割り込ませる必要があります。

最近では、ダッシュボード下などに配置される車両診断装置コネクタ(ODB2)にカプラーを差し込むだけで稼働する、手軽なタコメーターも増えてきています。

タコメーター取り付けの工賃|DIYで取り付けはできる?

アフターマーケットのタコメーターの価格は、1万円〜3万円程度が平均的な価格です。
製品によって、造りや表示精度などにばらつきがあるため、信頼できるブランドのタコメーターをおすすめします。
レース用タコメーターや老舗ブランド製品の精度は折り紙付きですが、非常に高い価格がネックになります。

タコメーターの取り付けは、それほど難しくないため、多少の電子工作技術をお持ちであればDIYで十分取り付け可能でしょう。
整備工場などに依頼した場合の工賃は10,000円~20,000円程度が相場です。

タコメーターはもはや必需品ではない!

近年のエンジンは回転数に依存しない出力特性と高い静粛性を備え、ドライバーにエンジンの存在を意識させない車づくりが進んでおり、さらにハイブリッドカーや電気自動車の登場はその流れを一気に加速しました。
それにともない、エンジンの回転数を示すタコメーターの存在意義も薄れてきています。

その反面、積極的にエンジン音を聴かせる構造が採用されるスポーツカーも増え、ドライバーにエンジンの存在を主張するスポーツカーと、なるべくエンジンの存在を感じさせないコンフォートカーの二極化が進んでいるようです。
もはやタコメーターは、車にとって必需品ではなく、嗜好品や高性能スポーツエンジンの象徴ともいえる存在になりつつあります。

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