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笑福亭笑瓶×アウディ A8:Vol.3「惚れ抜いた感情」MOBY連載インタビュー

落語家として茶の間を沸かせる傍ら、芸能界でも屈指の車好きとして知られる笑福亭笑瓶さんに、車の素晴らしさを語っていただくMOBYスペシャルインタビュー。第3回となる今回は、笑福亭笑瓶さんが落語家として活動し始めてまもない頃のカーライフについて語って頂きました。1970年代を代表する昔懐かしい日本車が登場です。

【Profile】笑福亭笑瓶1956年11月7日生まれ。大阪府出身。
愛車:アウディ A8、メルセデス・ベンツ 500SL

笑福亭笑瓶さん×MOBY連載インタビュー
前回までのインタビューはこちら:
Vol.1「世界最高のセダン」
Vol.2「淫美な秘密基地」

Vol.3:「惚れ抜いた感情」

笑福亭笑瓶 アウディ A8 MOBYスペシャルインタビュー

笑福亭さんが免許を取得されたばかりの頃、具体的に憧れていた車はありますか?

外車やね、ザックリいうて。俺が大学行き始めた二十歳くらいの頃、まわりの友達がアルバイトして車を買いだした。俺はというと、裕福でもないし努力家でもないし、バイトもそんなに一生懸命せえへん。免許は持ったけど姉貴の車しかない。そういう状況の中、「お前なんの車ほしいねん」と言われまして、「外車やな、左ハンドルがええな」と。

……ボロボロのジーンズ着て、ポケットに小銭入れてタバコ買いに行って、タバコ屋の前に車止めて、「おばちゃん!ハイライト!」って120円を渡す。「ありがとう」って言いながら帰ってきたら、車の中でシガーライターでタバコに火をつけて、窓の外に向かって煙をフーッと。

そんなの左ハンドルで出来たらかっこええやんか、いうて(笑)。

でもいつしかそんなこと言うてたのも忘れた。だけど当時の友達が覚えててね。今の俺に、「お前夢叶えたんちゃうの!」て、タバコの下りを話してくれたんですよ。それで「そんなこと言うてたわ、ほんまやわ」と。

笑福亭笑瓶 アウディ A8 MOBYスペシャルインタビュー

これまで様々な車に乗られてきましたが、購入した瞬間に最も嬉しかった車は?

うーん……考えてみれば、中古とはいえどれもこれも相当吟味して選んでるんですよね。車を買った時の“惚れ抜いた感情”は、500SL以外もあんまり変わらないと思いますね。

ビッグセダンにのめり込む前には、どのようなお車に乗られていたのでしょうか?

阪で免許を取って、最初は姉のサニークーペを改造しながら乗ってた。フロントのグリルを糸鋸できって網にしたり、タイヤを昔は太いとされていた185くらいのサイズにしたり。

この世界に入ったあとは師匠の移動用にも使ってもらってたんやけど、サニークーペが故障したのを機に「新しい車買うか」という話になって。師匠の弟子として送り迎えをしてたもんで「100万円で任せていただけないですか、気に入ってもらえる車にするんで」っていうて、お金は師匠に出していただいて。

笑福亭笑瓶 アウディ A8 MOBYスペシャルインタビュー

そこで日産スカイラインのバンを50万円で買って、『カリフォルニアバンサービス』っていうカスタムショップに勤めていた友達に50万円でおしゃれに仕立ててもらったんかな。中をウッドパネルにしたり、ハンドルもウッドハンドルにしたりとか。

後ろに荷物を乗せるバンですから、後ろの席を倒せばフルフラットになるでしょ?そうするとそこで寝ていただけるわけですよ。師匠も「これええなー」なんていうて。

姫路とか、そのさらに西、岡山とか広島までにコンサート活動に行った時も、高速の移動中に寝てもらったりしてましたね。

ダットサン サニー クーペの参考画像

1973年に大衆乗用車として登場した3代目 B210系サニー。北米市場を意識した曲線的なデザインとなり、ボディは先代B110系よりも大型化した。セダン/クーペ/バンの3つのボディタイプが用意された。

お忙しい師匠が移動中に寝られるようにと、お心遣いをされたのですね。その時はステーションワゴンが流行っていたのでしょうか?

当時はサーフィンが流行ってて、その影響やね。ちょうど俺らが18.19ぐらいの時、サーフィンブームが再び来たんよね。サーファーがボードを積んで海に行けるでしょ。だからバンがちょっと流行ってて。

サーファー達が商業車のバンをオールペイントなんかして……派手な黄色やらブルーやらにするんですよ。キャリアつけてサーフボード乗せて、関西なら和歌山の方の海に向かってたりして。それに憧れもあってか、バンかっこええなと。

笑福亭笑瓶 アウディ A8 MOBYスペシャルインタビュー

日産スカイラインのバンはかなり改造されたようですが、師匠は何も言わなかったのですか?

気に入ってくれましたね。「こんな感じの車なんですけど、いかがですか?」言うたら、「かっこええやんかー」て。

ただ内装を『チンチラ』っていう高級ソファーみたいな……毛が立っているような生地に張り替えたんよね。シートも天井も全部。これは昔流行った模様やねんけど、それを貼り合わせた内装にしてて。

それでたまたま仕事で他のタレントさんが乗った時、「すごい車やなこれ、うちのスナックと同じ生地やな!」って、もう大笑いしましたね。どっかでスナックを経営されていて、スナックの内装のバブリーな生地と一緒やったんでしょうね(笑)。

結局スカイラインは3年くらい使わせてもらってたのかな。その後東京に仕事で行くことになり、弟弟子に引き渡すんですけどね。


芸能界に入ったばかりの頃は、サニークーペやスカイライン バンなど、時代を象徴するような名車に乗っていたという笑福亭笑瓶さん。高級セダンの魅力に取りつかれるまでは、当時の若者たちと同じように大衆車を改造しながら楽しんでいたという意外な一面が垣間見えました。次回、スペシャルインタビュー第4弾では、笑福亭笑瓶さんの車選びの基準や、今どうしても乗ってみたいという車について伺いました。ぜひ、お楽しみに!

第4回目はこちら:Vol.3「惚れ抜いた感情」

取材:米永豪、田神洋子
撮影:市川晶
文:米永豪

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