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タイヤハウス(ホイールハウス)とはどの部分?防音デッドニングや静音カバーやスプレーについても

車のタイヤとサスペンションを収めるスペースであるタイヤハウス。 それと同時にタイヤが発する騒音の主な進入経路にもなります。 ロードノイズが気になる車にはタイヤハウス内の防音デッドニングが有効な手段。 タイヤハウスをどのように防音処理するのが効果的かを解説していきます。

タイヤハウス(ホイールハウス)とは?

車は4本のタイヤでバランスを保ち、走行しています。
そのため箱型の乗用車では、車の四隅にタイヤを収めるための空間を確保しなければいけません。
その空間をタイヤハウスと呼びます。
タイヤの形状に合わせたアーチ状をしており、上下動するタイヤとサスペンションを見越して広く取られた、タイヤの収まるべき場所。
ホイールハウスとも呼ばれます。

タイヤハウス(ホイールハウス)の役割

ダブルウィッシュボーン サスペンション

乗用車でのオープンホイールは法律で認められないため、タイヤハウスは箱型の車のスペースを侵食する形で設計されます。
SUVのような、大きなタイヤを備えた車ほど、またサスペンションストロークが大きな車ほどタイヤハウスが大きくなり、エンジンルームや室内空間を圧迫することになります。
最近では、あまり見られなくなりましたが、タイヤハウスと室内空間の兼ね合いのため、運転席のABCペダルがタイヤハウスに押しのけられて、適切な位置よりずらして取り付けられるといった車もありました。

ロードノイズの大きな侵入源!

運転席や助手席の足元の、一枚の隔壁を挟んだ外側では常にタイヤが高速回転しています。
走行中のタイヤが発するノイズはおよそ70〜80dBと家庭用掃除機と同じくらいの音量ですが、実際にはタイヤのトレッドパターンやゴム質、速度や路面状態によって大きく異なります。
舗装されたばかりの綺麗なアスファルトの上では大きな音は出ませんが、古くなったアスファルトなどの凸凹した路面では非常に大きなロードノイズを発します。
タイヤハウスは、タイヤを覆うような構造ゆえに、ロードノイズが籠もる原因になってしまいます。
車内に籠もったロードノイズは、全方位から耳を圧迫するような不快感で、乗員を悩ませる原因になります。

タイヤハウス(ホイールハウス)の防音

デッドニングという言葉はご存じでしょうか?
正式にはサウンド・デッドニング。
つまり、防音処理のことを指します。
“deadning”とは「力を減衰させる」という意味を持ちます。
音とは、空気や物質を伝わる震動が耳の鼓膜を震わせることをいいますので、デッドニングとは振動を抑える処理というのが正確な意味合いです。

ロードノイズは、低音から高音まで、さまざまな騒音を発しますが、特に人を不快に感じさせるのは、振幅の大きな低周波である100〜200Hzあたりの低音域を含むのが原因とされます。
ベースギターの音域が、ちょうどこのあたりです。
ベースは、音楽にとって必要不可欠ですが、あまりにベース音が目立つと不快な音楽になってしまうのと似ています。
タイヤが起こす低音ノイズは、サスペンションやフレームや周囲の空気を伝わって室内に進入します。
その経路を制振、防音処理することで、不快なロードノイズを低減させる手段がデッドニングです。

制振シートによるデッドニング

プロショップによるタイヤハウスデッドニングの概要動画です。

タイヤハウスのデッドニングの方法として、もっとも効果が高いとされるのが、タイヤハウス内の車体フレームに制振シートを貼って、振動を抑える方法です。
振動を抑えこむには、比重を上げること。
つまり、車体フレームを構成する金属板を重くして、音を響かないようにしてやることが重要です。
そのために、タイヤハウス内に金属シートと粘着剤が一体になった制振シートを貼り付けるのです。

制振シートには、比重の高い鉛に粘着剤を貼り付けた「鉛シート」
アルミシートにブチル粘着剤を貼り付けた、日東電工株式会社「レジェトレックス」
そして、デッドニングにもっとも効果があるとされる、積水化学工業株式会社「レアルシルト」は、アルミシートに特殊制振樹脂と粘着剤を貼り付けた制振シートです。

貼り付ける部分の汚れを落とし、ドライヤーなどで暖めながら圧着してやるだけで、防音処理は完了です。
周辺のフレームを叩いた音が「コーン」と響いていたものが、「コン」と響かないようになれば、しっかりと振動を抑えこんでいるという証拠です。

制振スプレーによるデッドニング

ビートソニック・ノイズレデューサーの施工動画です。

スプレータイプの塗装する制振剤もあります。

オーディオなどの、カーエレクトロニクスを扱う「ビートソニック」が販売する「ノイズレデューサー」
車のD.I.Y.でお世話になるエーモン工業株式会社が静音計画ブランドで販売する「タイヤハウス静音スプレー」

どちらも製品も、制振動したい場所に塗装感覚でスプレーするだけで、制振効果を発揮する優れものです。
塗料が付着してはいけないブレーキ、サスペンションにはマスキングしてから塗装しましょう。
ゴム質の塗料が振動をおさえ、2回、3回と重ねて塗布することで、さらなる制振作用と飛び石や雨の日の水しぶきによるノイズを効果的に遮断してくれます。

ゴム質の塗装は、車によってはリアタイヤハウスに施工されている場合もありますが、フロントタイヤハウスには未施工の車が多いようです。
制振シートと制振スプレーを併用し、さらにタイヤハウス内の樹脂カバーであるインナーフェンダーにも制振スプレーを塗布すれば、その効果は、一層高まるでしょう。

プレミアムカーに早変わり!

©iStockphoto.com/ FrankyDeMeyer

車内のノイズが少なくなるといろいろなメリットがあります。
車内での会話がしやすくなる。
オーディオが、良く聞こえるようになる。
長距離走行時の疲労感が減る。
などです。

車の防音処理というと特殊な作業と思われがちですが、快適な室内空間を提供しなければいけない高級車では、ごく当たり前の作業です。
高級車がどのように防音されているか見る機会があれば、デッドニングの参考になると思います。
もうしわけ程度にしか防音処理されない、軽自動車やコンパクトカーに、高級車のような本格的なデッドニングを施せば、その差は歴然。
プレミアムコンパクトカーに早変わりです。
ロードノイズの侵入経路元である、タイヤハウスのデッドニングの効果をぜひ体感してみてください。

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