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マイルドハイブリッド(MHEV)方式とは?スズキの登録商標?搭載車一覧も

「マイルドハイブリッド(MHEV)方式」は、スズキの車種に搭載される技術として有名ですが、スズキ独自の技術ではありません。 今回は、スズキの登録商標としてにマイルドハイブリッドと、一般的なマイルドハイブリッドの違いや、搭載車種について紹介していきます。

マイルドハイブリッド(MHEV)方式とは?

モーターのイメージ画像

©Shutterstock.com/similis

マイルドハイブリッド(MHEV)方式とは、ハイブリッドシステムの方式の一種です。

マイルドハイブリッド最大の特徴は、オルタネーターの代わりに、減速エネルギーを利用して効率よく発電するモーター機能付きの発電機(以後「モーター」と呼びます)が搭載されている点です。
非ハイブリッド車に必ず搭載されるオルタネーターは、発進機構(セルモーターやスパークプラグ)に電気を供給する役割を持っていますが、自動車の駆動に関われるだけの出力は持ち合わせていません。

また、マイルドハイブリッドにおけるモーターは、低速時や加速時のエンジン出力をサポートする役割がメインで、走行に使用するのは常にエンジンです。

モーターの主な働きの流れとしては、

 1.減速時のエネルギーを電力に変換
 2.変換した電力をバッテリーに蓄積
 3.蓄積した電力をエンジンサポートに使用

となっており、この回生エネルギー機構が環境への配慮を実現しています。

あくまでモーターがエンジンをサポートする役割のマイルドハイブリッド(MHEV)方式に対し、モーターのみでの走行が可能な方式はストロングハイブリッド方式と言います。

スズキの登録商標である「スズキマイルドハイブリッド」とは?

マイルドハイブリッドを理解する上で引っかかる点として、スズキが独自で保有している「スズキマイルドハイブリッド」という商標の存在です。
マイルドハイブリッド(MHEV)方式というのは、あくまでハイブリッドシステムの一種であると先述した通り、普遍的な技術であることは間違いありません。

事は単純で、スズキマイルドハイブリッドというのは、スズキが自社の車種に採用するマイルドハイブリッドに独自の付加価値を付け、スズキの商標として登録したものです。
実際、マイルドハイブリッド技術が初めて採用されたのはトヨタ クラウンなので、よく勘違いされる「スズキがマイルドハイブリッド技術を特許として先取した」という意味ではありません。

3種類のハイブリッド方式のうちマイルドハイブリッド方式はどれ?

日産 ノート e-POWER

先程紹介した「マイルドハイブリッド」と「ストロングハイブリッド」の2つは、モーターのみで走行できるか否かを分けた分類であって、ハイブリッドシステムについてもう少し掘り下げると、方式は3種類あります。

以下にそれぞれ紹介していきます。

パラレル型

マイルドハイブリッド方式がこの種類に該当します。
先程の説明にもあったように、モーターのみでの走行はせず、エンジンの低パフォーマンス時にサポートし、エネルギー回生を行います。

パラレル型は、小型の電池とモータを使っているので、製造側が安価に生産できるというメリットも存在します。

シリーズ型

エンジンを発電用として動かし、発電した電力を使い、モーターによるEV走行を行います。
最大の特徴は、エンジンは発電のためにしか使わず、エンジンを使った走行は行わないという点です。
EV走行しか行わないため、電気自動車としての色が強いですが、エンジンを仕組みに取り入れているのでハイブリッドの区分に入ります。

モーターのみの走行が可能なので、シリーズ型はストロングハイブリッド方式と言うことになります。
日産 ノートのe-POWERがこれに該当します。

スプリット型

エンジンの出力を発電用と駆動用の2つに分配(スプリット)するタイプです。

エンジンの燃費効率を考慮し、低速時はモーターのみの走行を行い、低速状態を抜けるとエンジンのみの走行に転換し、さらに加速時にはエンジンの出力をモーターが上乗せします。
エンジンが駆動している部分では、パワーが余った分は充電に回し、パラレル型のようなエネルギー回生の仕組みも備わっています。

低速時にはモーターのみの走行を可能にしているので、こちらもストロングハイブリッド方式と言うことができます。
トヨタのハイブリッドシステムであるTHSが該当します。

以上の3種類についてまとめると

 ・パラレル型:マイルドハイブリッド方式
 ・シリーズ型:ストロングハイブリッド方式(駆動の全部をモーターが担当)
 ・スプリット型:ストロングハイブリッド方式(駆動の一部をモーターが担当)

と分けることができます。

トヨタのマイルドハイブリッド(MHEV)方式搭載車種

トヨタ クラウン 11代目

トヨタ クラウン(11代目)

先述したように、マイルドハイブリッド方式が初めて搭載されたのはトヨタ クラウンで、2001年の出来事です。
同時期に登場したトヨタ クラウンセダン(6代目)にも同様に搭載されました。
ちなみにスズキがマイルドハイブリッドを商標登録したのは2012年です。

残念ながら、マイルドハイブリッドを搭載した当時のクラウンは、2003年にV型6気筒のエンジンを載せた12代目(通称ゼロクラウン)にモデルチェンジしたため、廃止されています。
マイルドハイブリッドは直列6気筒用に設計されていたためです。

トヨタ クラウンについてはこちら

日産のマイルドハイブリッド(MHEV)方式搭載車種

日産 セレナ

日産 セレナ

4代目の日産 セレナの2012年におけるマイナーチェンジで、2WDの全車にマイルドハイブリッドが搭載され、スマートシンプルハイブリッド(S-HYBRID)の商標で販売しています。
日産 セレナはS-HYBRIDの搭載によって、2.0Lクラスの8人乗りミニバンでは初となる「平成27年度燃費基準+20%」を達成しています。

昨年登場したばかりの5代目セレナについては、エンジンは従来を踏襲し、モーターを新型に変更したことで燃費がさらに向上しました。

日産 セレナについてはこちら

スズキのマイルドハイブリッド(MHEV)方式搭載車種

スズキはマイルドハイブリッドを商標登録しているだけあって、搭載車種が非常に多彩です。

スズキ ソリオ/ソリオバンディッド

スズキ ソリオ

スズキ シアズ

スズキ シアズ

スズキ イグニス

スズキ イグニス

スズキ スイフト

スズキ スイフト

スズキ ワゴンR/ワゴンRスティングレー

スズキ ワゴンR

スズキ ツイン

スズキ ツイン

スズキのS-エネチャージとマイルドハイブリッドの違いは?

S-エネチャージは、スズキマイルドハイブリッドと少し異なり、より簡易的なハイブリッドシステムです。
セルモーターの代わりにオルタネータを強化したISGモーターがエンジンを始動させ、その後の駆動にも若干のサポートを加えます。
ISGモーターはハイブリッドシステムで使われる一般的なモーターとは異なりますが、区分としてはハイブリッドとして見なされています。

S-エネチャージとして販売された車種

スズキ ワゴンR(5代目)

スズキ ワゴンR 5代目

スズキ ハスラー

スズキ ハスラー

スズキ スペーシア

スズキ スペーシア

アウディの新型車種にマイルドハイブリッド(MHEV)が搭載予定!

アウディ RSQ8

アウディ A8

ここまで国産車の紹介をしてきましたが、実はアウディの車種にもマイルドハイブリッド方式が搭載予定です。

ターボ搭載のマイルドハイブリッド「Q8 sport concept」

既にディーゼルエンジンとモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを、「アウディ SQ7」に採用していますが、2017年の3月に、アウディは48Vの車載システムと電動スーパーチャージャー、ガソリンターボエンジンを組み合わせた「Q8 sport concept」という車種を発表しています。
おそらくスプリット型に近い方式であり、高回転域ではモーターがブーストの役割を果たし、低回転域では駆動用モーターのみで走行します。
アウディ曰く「8気筒エンジンに相当する性能と4気筒エンジンの燃費効率を両立した」ということです。

フラグシップセダン新型「A8」にもマイルドハイブリッドが搭載!

「Q8 sport concept」に続き、アウディは2017年6月に、自社のフラグシップセダンである「アウディ A8」の次期モデルとなる4代目の全車にマイルドハイブリッドシステムを搭載することを発表しました。
アウディのラグジュアリーセダンにおいて、全車マイルドハイブリッド搭載は初の試みとなります。
現在は情報のみですが、7月11日にバルセロナで開催される「アウディ サミット」で世界初公開となる運びです。

エコを支える一角となるマイルドハイブリッド(MHEV)方式

スズキ ソリオ

ここまでの内容を総括すると、マイルドハイブリッド(MHEV)方式の概要や、スズキの登録商標としてのマイルドハイブリッドと一般的な技術としてのマイルドハイブリッドの違い、マイルドハイブリッドを搭載している車種について紹介してきました。

排ガス規制への対応の必要性から、今後の自動車業界ではPHVやEVが主流になっていくとは思いますが、それらが当たり前の時代になるまでの中継ぎとしてエコを支えるのが、マイルドハイブリッド方式と言えるでしょう。

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