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【フルサイズSUV ハマーH2】実燃費や維持費とカスタム例からサイズや内装についても

ハマーH2は姉貴分のH1を模したGMのSUVです。H2のスタイリングはH1によく似ていますが、メカニズムは別物で軍用車のハンヴィーとは関連性がありません。すなわち、ハマーH2は企画段階から民間市場向けのSUVとして開発された初めてのハマーシリーズとなります。ハマーH2の維持費や燃費、内装、サイズ、カスタムなどを含めて紹介します。

ハマーH2とは

ハマーH2はGMのハマー・ディビジョンで販売されていたフルサイズSUVです。
スタイリングはハマーH1によく似ていますが、設計やメカニズムに共通性はありません。

2002年に登場した大型SUVハマーH2は、米国の自動車税は2,700kgを超える貨物車は、購入時に所得から一定金額が控除される項目に当てはまっていたのでデビューとともに人気は博しました。
しかし、2003年に勃発したイラク戦争に端を発する原油価格の高騰により、燃費性能が極端に悪かったハマーH2は販売が低迷しました。
2010年のハマー・ブランド廃止直前の2009年に生産を終了しました。


中古車情報
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ハマーH1との違い

M998ハンヴィー

ハマーH1 ALPHA

ハマーH1 ALPHA

姉貴分のハマーH1がM998ハンヴィー(HMMWV:High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle=高機動多用途装輪車両)をベースにしているのに対し、ハマーH2はその雰囲気を纏った純然たる民間市場向けの市販車として開発されました。

そのため、路外機動性や積載性能はハマーH1に劣りますが、日常での使い勝手や快適性などはハマーH2が勝ります。

ハマーH1についてはこちら

ハマーH2のメカニズム

シボレー・タホ

ハマーH2の開発ベースとなったのはシボレー・タホで、フロントセクションのフレームはGM2500シリーズを用いており、中央部は新設計、リアセクションはGM500シリーズを用いています。

クロスカントリー性能はH1には及ばない

ハマーH2のサスペンションは市販向けSUVとして開発されており、フロントがダブルウィッシュボーン、リアは5リンクリジッドと市販車両として過不足ない程度の構造・強度のものとなります。
また、ハマーH2のアクスル間に見えるラダーフレームはH1よりも低く、さらにはトランスファーケースなどがぶら下がっており、H1に標準で備わるハブリダクション(高い駆動力と微低速走行のために駆動輪のハブに減速ギアを組み込んだ機構で、デフまわりの最低地上高確保にも寄与します)は装備されていません。
ハマーH2のスタイリングはH1によく似ていますが、メカニズムはまったく別物で、不整地走破性能はH1に遠く及びません。

シボレーやGMC製SUVのメカニズムを流用

搭載されるエンジンはシボレーやGMC製のSUVに多用されている6LV8OHVボルテックエンジンで、最高出力は242hp/5,200 rpm、最大トルクは50.5kg-m/4,000 rpmとなります。
駆動方式は当然4WDで、トランスミッションは4ATのみの設定となります。

ハマーH2のボディサイズ

ハマーH2とシトロエン2CV

ハマーH2のディメンション(大きさ)は全長5,171mm×全幅2,062mm×全高2,012mmと、姉貴分のH1に比べて全長は485mm長く、反対に全高は135mm、全高は106mm短く、低くなっています。

これは戦場や災害現場などのヘビーデューティーな運用を前提としたハマーH1とは異なり、H2は市販乗用車として使い勝手を優先し、キャビンとラゲッジルームを大きく採り、乗降性と使い勝手を重視し、路上走行を重視した設計を採用した結果です。

ハマーH2のライバルとなるアメリカンSUVno情報はこちら

ハマーH2の内装(インテリア)

ハマーH2の内装

大型SUVのシボレー・タホをベースに開発されたハマーH2は、より乗用車に近い内装が与えられています。

軍用車をルーツに持つハマーH1が巨大なセンターコンソールによって前席の左右が隔てられており、巨大な車体にもかかわらず乗車定員はわずか4名なのに対し、H2の前席はバケットシートながらも、後席は通常のSUVのようなベンチシートが採用されており、乗車定員はH1よりもひとり多い5人乗りとなっています。

シートは高級SUVらしく、たっぷりしたサイズの座り心地が良いものを採用しています。
シート表皮は本革が標準装備となり、運転席・助手席に電動8ウェイアジャスタブルシートを全車に備えています。また、運転席には座席位置を選択できるメモリー機能を搭載するなど内容的にも充実しています。

シンプルで使いやすい内装レイアウト

ハマーH2の内装はH1譲りのプラスチックを多用した質実剛健な意匠のものを採用していますが、開放感はH1よりも高く、エアコンやオーディオなどの快適装備も充実しています。

価格に見合った高級感こそありませんが、ハマーファミリーのシンプルで使いやすい内装は、まさに「男の仕事場」という雰囲気でまとめられており、ドライバーに向けて「すごいメカニズムを操っている」というメッセージを常に送り続けています。

ハマーH2の実燃費

ハマーH2

ハマーH2の実燃費はガソリン車で3~5km/L程度です。
お世辞にも「燃費が良い」と言えるような値ではありませんが、真夏の渋滞でエアコンをガンガン効かせてアイドリングを続けるようなシチュエーションでもない限り、3km/Lを割ることは稀です。

購入を考える前に現代の燃費基準をチェック

ハマーH2のバリエーション

ハマーH2SUT

ハマーH2は派生モデルとして魅力的なピックアップボディのH2SUT(Sport Utility Truck)が存在します。
H2SUTは、H2の後席より後方のルーフを取り去り、オープンデッキとしたデザインを採用しており、フロントウインドシールド上部に専用のマーカーランプが備え付けられています。

ハマーH2SUTはピックアップトラックとしては荷台があまり広くなく、同じGMグループのシボレー・シルバラードやGMCユーコンなどに比べると実用性は劣ります。
しかし、H1譲りのタフで迫力あるルックスを持ち、ピックアップトラックとしては価格も高価だったことから米国ではセレブのサードカー/フォースカーとして人気を集めました。

ピックアップトラックについてのおすすめ記事はこちら

ハマーH2の中古車価格

ハマーH2は2009年に生産を終了したため、現在では新車を購入することはできません。

日本でも人気車種であったことから市場に流通している中古車の数は比較的豊富です。
中古車情報サイトを確認したところ常時100~130台ほどの売り物があります。

リムジンなどの特装車を除くと、ハマーH2の中古車価格は140~700万円ほどで、中心価格帯は250~400万円ほどになります。

中古車価格の安いH2には注意が必要

価格の安い車両は修復歴のある個体だけでなく、走行距離が不明とされている個体が少なくありません。
新車当時、人気を博したハマーH2は三井物産オートモーティブによる正規輸入車だけでなく、並行輸入車も数多く日本に上陸しました。
並行輸入車の中には米国からの中古並行も多く、中には米国内でメーター巻き戻しを行われた車両も少なからずあり、そのため走行不明として販売されている中古車が多いようなのです。

正規ディーラー車や新車並行の中古車を選ぼう

修復歴のある中古車や、走行不明の中古車のすべてがコンディションに問題のあるクルマとは言いませんが、価格の安さに目が眩んで衝動買いをすると、あとで後悔することになるかもしれません。
中古車選びに自信のない人は、多少高くても正規ディーラー車、あるいは新車並行で輸入された中古車で、整備履歴がハッキリした個体を選ぶと失敗が少ないでしょう。

走行距離に関して言えば、ハマーH2は独立したフレームを持つ丈夫なクルマですので、前オーナーが適切なメンテナンスを施していた個体なら10万kmオーバーの中古車を購入しても問題はありません。

並行輸入車の情報はこちら

ハマーH2の維持費

価格 お金 費用 税金 維持費

ハマーH2は大型SUVということで維持費はそれなりに掛かります。
とくに税金関係は割高で、自動車税は4.5~6Lクラスなので8万8,000円/年となり、重量税は車重2.9tなので2万4,600円/年となります。
さらに初期型のハマーH2は新車登録から13年以上が経過していますので自動車税・重量税ともに15%割り増しになります。

ハマーH2は1ナンバー登録がオススメ

1ナンバー

これはあくまでも普通乗用車(3ナンバー車)で登録した場合の話ですが、ハマーは荷台を持つワゴン/トラック型ボディですので普通貨物車(1ナンバー車)として登録が可能です。
その場合、車検は1年ごとになり、高速道路の料金区分は中型車になりますが、自動車税は1万6,000円/年、重量税は2万500円/年となります。
自賠責保険は3万5,950円から4万9,900円に上がってしまいますが、普通貨物車登録することで大幅に税金を削減することができます。

気になるのが商用車に掛かるNox・PM規制ですがハマーは少量輸入車のため基準となる排気ガスの数値がなく、そのため規制対象外となっていますので、全国どこでも登録ができるようです。

なお、普通貨物車は任意保険の年齢条件割引が適用にならないケースもあるようですが、全労済の自動車共済のように年齢条件割引が適用になる保険会社・共済も存在します。

1ナンバーについては以下の記事を参考にしてください。

マイナートラブルはあるものの基本メカは信頼性が高い

ブレーキ 修理

出典:©Shutterstock.com/ Nejron Photo

ハマーH2は専用設計のパーツが多いH1に比べれば、メカニズムはGM製SUVと共通のものを利用していますし、部品も汎用のものが使えます。
従って部品の入手性や価格はH1に比べてリーズナブルです。

ハマーH2でよくあるトラブルは、ルーフマーカーのパッキンの経年劣化による水漏れ、メーターのステッピングモーター、ワイパーモジュール、パワーウインドウの不良などの細々とした部分で、エンジンやトランスミッション、駆動系などは通常使用ではオーバークオリティと言えるほど頑丈に作られていますので、定期的なメンテナンスを施しておけば故障の心配はほとんどありません。

ハマーH2の評価

ハマー H2

出典:©everystockphoto.com/ melanie_ko

ハマーH2のオーナーによる評価は概ね好評なようです。
このクルマの長所としては「目立つ」「カッコイイ」「運転がラク」「トルクが太い」など、スタイルと大排気量による性能を挙げる声が多く、反対に短所としては「駐車場を選ぶ」「燃費が悪い」「メンテナンスコストが掛かる」などを挙げる人が多いようです。

ハマーH2はその巨大なサイズのため、立体駐車場はまず利用できませんし、コインパーキングなどに停めるのも躊躇します。
幹線道路はともかくとして、一歩路地に入ってしまえば難渋することは想像に難くありません。

都市部ではともかく、郊外をメインで走るのなら大きな問題はなく、快適なドライブを楽しめると思います。

ハマーH2が停められる駐車場の探し方についてはこちら

ハマーH2のカスタム

ハマーH2のクロカン系カスタム

ハマーH2のラグ系カスタム

ハマーH2はアフターパーツも豊富でカスタムの素材としても人気があります。
カスタムの方向性としては、アニマルバンパーやシュノーケルなどを装着したクロカン系と、露わリングキットを用いてローダウンし、大径ホイールを履かせた上でエアロパーツを身に纏ったラグ系に大別されます。

ラグ系で人気があるのはネクストネイションのエアロパーツで、LEDテールやハイマウントLEDストップランプ、LEDパークシグナル、クロームパーツなどで豪華に飾り立てるカスタムが主流です。

足回りはアイバッハやグランドフォースからローダウンサスペンションが出ており、これにULTRAやKMC、ジオバンナなどのアメリカンブランドのアルミホイールを組み合わせます。
ラグ系にする場合、ホイールサイズは22~25インチにするとかっこいいデザインに仕上がります。

また、ギブソンやセブリング、ボーラからはスポーツマフラーがリリースされており、装着すれば迫力あるV8サウンドを楽しむことができます。

ハマーH1とH2どちらを選ぶべきか?

ハマーH2についてのまとめ記事はいかがでしたでしょうか?

「究極のアメリカンSUV」とも呼ばれるハマーファミリー。その中でも軍用車をルーツに持つH1と、市販車として高い完成度を誇るH2のどちらを選ぶべきか、という問いかけはアメ車ファンにとってはなかなか答えを出せない難しい問題です。

世界でも屈指のクロスカントリー性能とメカニズムの魅力ではH1に軍配が上がりますが、快適性や実用性の高さ、維持のしやすさという点から言えば、H2を選んだほうが間違いはありません。

両者のスタイリングは似ていますが、その中身はまったく別物です。
街乗りメインで使用するなら、やはりH2のほうが適しているように思われます。

アメリカンSUVの情報はこちら

軍用車の情報はこちら

この記事の執筆者

山崎 龍この執筆者の詳細プロフィール

1973年1月東京生まれ。自動車専門誌の編集を経てフリーライターに。自動車専門誌を中心に、航空、ミリタリー、映像作品、オタクカルチャー、政治などの 様々なジャンルに寄稿する雑文ライター。 著書に『最強!連合艦隊オールスターズ』『萌えだらけのクルマ選び』(共にイカロス出版)、『「...

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