初めて車と出会う人の為の車情報メディア MOBY [モビー]

【マクラーレン650Sの重要事項11選】中古車価格とエンジンや維持費&スパイダーの評価も

2014年に発表されたマクラーレン650Sは、前モデル・MP4-12Cを進化・発展させたミッドシップ・スポーツカーです。マクラーレン社のレーシング・テクノロジーが惜しみなく注ぎ込まれた650Sには、前モデルに引き続き魅力的なスパイダー、レーシングカーのGT3なども設定されています。今回はそんな650Sをスペックや維持費、中古車価格などを含めて徹底解説します。

マクラーレン650Sとは

マクラーレン 650S

マクラーレン 650S

マクラーレン・オートモーティフ社が2014年に発表したマクラーレン650Sは、同社のフラッグシップモデルであるP1とMP4-12Cの間を埋めるモデルとして開発されたミッドシップ・スポーツカーです。

650Sは発表と同時に世界的な人気を呼び、ウェイティングリストが半年先までいっぱいになったことから、マクラーレン社は工場の生産能力を650Sに振り向けるため、MP4-12Cの生産終了を決定。

実質的に650SがMP4-12C後継車の役割を担うこととなりました。

なお車名の650は最高出力の650psを、Sはスポーツを意味します。

MP4-12Cに関して詳しくはこちら!


中古車情報
システムメンテナンス中


【マクラーレン650Sの重要事項1選】スペック

マクラーレン 650S

マクラーレン650S
全長全幅全高
4,5122,0931,199
ホイールベース車両重量乗車定員
2,6701,3302
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人
エンジン種類V型8気筒DOHCツインターボ
排気量3,799
最高出力478(650)
最大トルク678(69.1)
トランスミッション7DCT
駆動方式MR
使用燃料ハイオク
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm

【マクラーレン650Sの重要事項2選】デザイン

マクラーレン 650S(左)とマクラーレン650S スパイダー(右)

マクラーレン 650S

マクラーレン650Sのスタイリングは、MP4-12Cを手掛けたモロッコ出身のカーデザイナーのフランク・ステファンソンが引き続き担当。

650SのフロントマスクにはP1のエッセンスが取り入れられています。
なおスタイリングの変更に合せて全長は50cmほど拡大しており、フロントオーバーハングも長くなったことから、フロントの車高を40mm上げる機能が追加されています。

ディヘドラルドアと呼ばれる、跳ね上げ式のドアを採用しています。

【マクラーレン650Sの重要事項3選】クルマの成り立ち

マクラーレンMP4-12C

マクラーレンMP4-12C

進化したMP4-12C

マクラーレン650Sの成り立ちをひと言で表すなら「進化したMP4-12C」ということになるでしょうか。

マクラーレン社が「カーボンモノセル」と呼ぶカーボンファイバーコンポジットシャシーも、ミッドに縦置きで搭載される3.799ccV8DOHCツインターボエンジンも、また基本構造となるモノコックボディも基本的にはMP4-12Cと同じものを使用しています。

しかしながら構成部品の25%を新規設計のものに置き換えることで、パフォーマンスは大きく向上しています。

【マクラーレン650Sの重要事項4選】エンジン

マクラーレン 650Sに搭載されるエンジン

マクラーレン 650S エンジン

マクラーレン650Sの心臓となるM838T型3,799ccV8DOHCツインターボエンジンは、MP4-12Cに搭載されたM838型をベースに、ピストンとシリンダーヘッドを新設計し、エキゾーストバルブとカムタイミングを見直すことにより、最高出力はMP4-12Cの50ps増しの650ps/7,250rpmとなりました。

組み合わされるトランスミッションは、MP4-12Cと同じくグラツィアノ社製の7速DCTに変わりはありませんが、ソフトウェアの見直しにより、より滑らかなシフトチェンジを可能としています。

これらの改良により、パフォーマンスは0-100km/h加速3.0秒(MP4-12Cは3.1秒)、最高速333km/h(同330km/h)を発揮。
非公式ながらニュルブルクリンクのラップタイムは、MP4-12Cの記録を7.2秒短縮した7分28秒をマークしています。

【マクラーレン650Sの重要事項5選】サスペンション

マクラーレン650Sのシャシー

マクラーレン 650S

サスペンションは路面状況やドライバーの好みで減衰力を変えられるアダプティブ制御ダンパーと、前後左右の各ダンパーを油圧で相互接続する「プロアクティブシャシーコントロール」を備えていることに変更はありませんが、ダンパー、スプリング、ブッシュのすべてがMP4-12Cよりも固められました。

また、それに合わせてAPレーシング製カーボンセラミックブレーキのストロークをタイトにする方向でセッティング変更されています。

【マクラーレン650Sの重要事項6選】スパイダー

マクラーレン 650S スパイダー

マクラーレン 650S スパイダー

前モデルのMP4-12Cと同様に、マクラーレン650Sにも魅力的なオープンモデルが設定されます。

650Sのトップの開閉機構は3分割油圧開閉式リトラクタブルハードトップから変更はなく、30km/h以下であればわずか17秒でトップが開閉可能で、Cピラーのサイドにあるリアウィンドウを下げれば、3,799ccV8DOHCツインターボの強烈な咆哮を楽しむことができます。

650Sスパイダーはオープンモデルを前提に設計されており、強固なカーボンモノセルの恩恵によって補強なしでもクーペと変わりのない車体剛性を確保。

マクラーレン社が「クーペとスパイダーにサーキットラップタイムを含めた性能差はゼロ」と主張するように、クーペとスパイダーで走行性能に変わりはありません。

【マクラーレン650Sの重要事項7選】650GT3

マクラーレン 650S GT3

マクラーレン 650S GT3

F1の世界では言わずと知れた名門レーシングコンストラクターであるマクラーレンレーシングは、国際GT3レースにも積極的に参加しています。

マクラーレン570SはMP4-12C GT3の後継者車種として開発されたGT3マシンで、最高出力は規定に合せて650psから493psに下げられ、カーボン製のリアウイング、リアディフューザーを装備。

車幅を拡大していますが、車重はロードゴーイングカーよりも100kg近く軽い1,240kgに軽量化されています。

【マクラーレン650Sの重要事項8選】多くの派生モデル

マクラーレン 650S

マクラーレン 650S

マクラーレン650Sは限定モデルを含めて数車種の派生モデルが存在します。

残念ながらその多くが日本市場では発売されていません。
ここでは代表的な車両を紹介します。

マクラーレン625C

マクラーレン625C

625Cは、中国を中心としたアジア市場 (日本市場には導入されていません) 向けに開発されたモデルです。

パワーユニットは650Sと同じM838T型3,799ccV8DOHCツインターボを搭載していますが、日常での使い勝手と快適性を向上させるために最高出力は625psに抑えられています。

また、サスペンションもコンフォート寄りのセッティングが施されており、マクラーレン社は「マクラーレン車の中でNo.1の洗練された乗り心地」とアナウンスしています。

MSO 650S

マクラーレン MSO 650S

MSO 650Sは、マクラーレン社のビスポーク部門「マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ」(MSO)が手掛けた全世界50台の限定モデルです。

ベースモデルとは異なるサテンフィニッシュのカーボンファイバー製のオリジナルパーツを随所に用いていることが特徴となっています。

マクラーレン650Sスプリント

マクラーレン 650S スプリント

650Sをベースにしたサーキット専用モデルです。

サーキット走行のためにブレーキステアシステムやアクティブ・エアロダイナミクスに改良が施され、プロアクティブ・シャシー・コントロールもサーキット仕様にチューニングされています。

マクラーレン650S Can-Am

マクラーレン 650S Can-Am

MSOがカンナム・シリーズ開催50周年を記念して全世界50台で販売したスペシャルモデル。
マクラーレン650Sスパイダーをベースに、60年代のカンナムシリーズで活躍したマクラーレンのレーシングカーにインスパイアされたルックスが与えられました。

マクラーレンにMT車が存在しない理由はこちら

【マクラーレン650Sの重要事項9選】試乗評価

マクラーレン 650S スパイダー

マクラーレン 650S スパイダー

圧倒的なパフォーマンスを誇るマクラーレン650Sですが、ノーマル・スポーツ・トラックの3つのモードを備えたアダプティブ制御ダンパーをノーマルモードにセレクトすれば、路面が荒れた一般道でも突き上げ間は少なく快適なドライブを楽しむことができます。

もちろんスポーツモード、あるいはトラックモードを選択すればアシは固く引き締まり、スポーツカーらしいキビキビした走りを楽しめます。

マクラーレン650Sスパイダーの内装

マクラーレン 650S スパイダーの内装

しかし、650Sのカーボンモノセル・シャシーは、圧倒的な剛性感を実現するいっぽうで減衰の仕方が緩やかなので路面からの衝撃を巧みにいなし、スポーツモード以上でも不快感は覚えないようです。

650Sの3,799ccV8DOHCツインターボエンジンは、フェラーリの奏でる官能的なサウンドにはいささか及ばないものの、ひとたび鞭を入れれば圧倒的な的なパフォーマンスで車体を加速させます。

ハンドリングは正確で、プロアクティブ・シャシー・コントロールの恩恵もあって高いコーナリング性能を発揮します。

GTとしてのコンフォート性能とスーパースポーツの走行性能を兼ね備えたマクラーレン570Sは、シチュエーションを選ばず、オールマイティーに使えるスーパーカーと言えるかもしれません。

【マクラーレン650Sの重要事項10選】維持費

マクラーレン 650S

マクラーレン650Sの自動車税は6万6,500円/年、重量税は1万2,300円/年、自賠責保険は1万3,920円/年と、税金や強制保険はライバル車種に比べてリーズナブルです。

これは650Sのエンジンがダウンサイジング・コンセプトで開発され、車体は徹底した軽量設計が施された結果でしょう。

また、650Sは燃費性能も優れており、メーカーが公表する燃費性能は9km/L、オーナーによる実燃費は街乗りや高速クルージング時は7〜9km/L程度となっています。
これは650psもの最高出力を発揮するスーパーカーとしては経済的だと言えます。

こと固定費と燃費に関して言えば、維持費がかからないスーパーカーと言えるかもしれません。

また、マクラーレン販売店によれば、公道のみの使用であればカーボンブレーキやクラッチの消耗は少なく、消耗部品の交換頻度は少ないとのことです。
650Sを含めてマクラーレン社の製品は信頼性が高く、故障もほとんどないようで、スーパーカーの中では維持費はあまり掛からないようです。
ただし専用タイヤはやや高く、4本セットで交換すると50万円ほど掛かります。

【マクラーレン650Sの重要事項11選】中古車価格

マクラーレン 650S

マクラーレン650シリーズはすでに生産が終了していますが、新車当時の国内販売価格は3,160万円、マクラーレンMP4-12Cスパイダーは3,400万円でした。

現在の中古車価格は650Sが2,600〜3,300万円、650Sスパイダーが2,700〜3,400万円となっています。
販売台数の少ない高級スポーツカーということで、流通台数はどちらも少なく10〜20台しかありません。

中古車市場で流通している650S/650Sスパイダーは、日常的に使うような車種ではないので、走行距離は数百〜1万km以下のものがほとんどです。

前モデルのMP4-12Cに比べると中古車価格の下落率は低く、新車価格とほとんど変わらない or 新車価格よりも高い(おそらくはオプション装着車)個体もあるほどです。

マクラーレン650Sの最新中古車情報はこちら!


中古車情報
システムメンテナンス中


マクラーレン650Sの後継車「720S」

マクラーレン 720S

マクラーレン 720S

マクラーレン650Sの生い立ちからデザイン、性能についてご紹介しました。

650Sは16年8月で生産が終了し、すでに後継車種となるマクラーレン720Sが発表されております(日本市場への導入は17年7月から)。

このクルマは650SがMP4-12Cの改良発展型だったのに対し、ボディ・エクステリア・エンジンのすべてを刷新したニューモデルです。

性能は650Sを上回っており、最高出力は720ps、0-100km/hは2.9秒、最高速度は341km/hに達しております。
また、新たに「可変ドリフト・コントロール機能」が追加され、中央のインフォテイメント画面から指でスワイプするだけでドリフト角度を設定でき、誰でも簡単にドリフトが楽しめるそうです。

すでに旧モデルとなった650Sですが、そのパフォーマンスは色褪せておらず、魅力も損なわれていません。

今後、中古車価格が順当に下がって行けば、新たなファンを獲得し、末永く愛されるようになることでしょう。

マクラーレンの情報はこちら

最新スーパーカー情報はこちら

この記事の執筆者

山崎 龍この執筆者の詳細プロフィール

1973年1月東京生まれ。自動車専門誌の編集を経てフリーライターに。自動車専門誌を中心に、航空、ミリタリー、映像作品、オタクカルチャー、政治などの 様々なジャンルに寄稿する雑文ライター。 著書に『最強!連合艦隊オールスターズ』『萌えだらけのクルマ選び』(共にイカロス出版)、『「...

下取りより平均16万円も高く売れる!
複数の買取業者で一括査定「ズバット車買取」

おすすめポイント

  • 利用者数100万人超えの業界最大手
  • たった1分で愛車の査定額がわかる
  • ビッグモーター、ガリバー、カーセブンなど最大10社から最高額で売れる業者が無料で分かる
  • 下取りより平均16万円も高く売れる!
  • 査定相場をチェックするだけでもOK