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レックスはスバル軽自動車の牽引役!スーパーチャージャーと維持費や評価は?

スバルの軽自動車R-2の後継モデルとして誕生したスバル レックス。中でもVXというグレードは手のひらサイズのラリーカーとして、スバルの軽自動車開発を方向づけた牽引役です。 本記事ではスバル レックスの魅力に迫るとともに、評価や中古車価格、維持費などの要点を紹介します。

スバル・レックス(REX)とは?

スバル レックス 初代 1972年

太平洋戦争前は中島飛行機という航空機メーカーだったスバル。
航空技術を応用して生み出された軽四輪規格の小型車、スバル360の成功は、日本における軽自動車開発の火付け役となりました。
それに端を発するスバルの軽自動車開発は、その後のスバル R-2、そして今回ご紹介するスバル レックスへと引き継がれ、1972年から1992年までスバル車種のボトムレンジを支え続けました。

その20年もの間にオイルショック、排ガス規制、二度の軽自動車規格改正という波乱に満ちた時代の中で、さまざまな改良や時代のニーズに合わせた画期的な技術を盛り込み、3代に渡って進化し続けたスバルの影の立役車です。

スタイリングは、それまでのスバル 360やR-2に比べ、マーケットを意識したややオーソドックスな形へと変化しつつも、その中身は時代を先取りしたコンセプトや新機構を積極的に取り入れた野心味に溢れた車です。
現在のスバル車に見られる質実剛健な車造りへの過程が垣間見えるスバル レックス。
その進化の過程を、この記事でお伝えしたいと思います。

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初代スバル レックス(1972〜1986年)

大成功を収めた「てんとう虫 スバル360」をさらに進化させたモデルとして生み出されたスバル R-2ですが、他社の強力な競合車種の影に隠れ、わずか3年で生産を終了という結果に終わってしまいました。
そのR-2に代わって1972年に投入されたのが、スバル レックス(REX)です。

リアエンジン・リアドライブの駆動方式と四輪独立懸架など、基本的なメカニズムはスバル R-2を踏襲していますが、外観はそれまでの個性的な丸いデザインから、流行を取り入れた、やや角ばったスタイルへと変更されました。
販売された14年の間、排ガス規制や軽自動車規格改定でエンジンは3度も変更され、ボディは当時としては軽自動車では珍しい4ドアを追加するなどマイナーチェンジが幾度となく繰り返され商品力を高めています。
軽自動車規格改定に合わせられた後期型は、1977年度カーオブザイヤー軽乗用車部門を受賞しています。

主要諸元表

全長全幅全高
2,995mm1,295mm1,255mm
ホイールベース車両重量乗車定員
1,920mm500kg2〜4人
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm
車両重量:kg 乗車定員:人

パワートレイン・スペック(2ストロークエンジン)

エンジン種類EK34水冷直列2気筒2ストローク
排気量356cc
最高出力23[32]/6,000rpm
25[35]/6,000rpm(TS)
27[37]/6,000rpm(GSR)
最大トルク40[4.1]/5,000rpm
トランスミッション4MT
駆動方式RR
使用燃料無鉛レギュラーガソリン
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm

パワートレイン・スペック(4ストロークエンジン)

エンジン種類EK22水冷2気筒OHCEK23水冷2気筒OHC
排気量490cc544cc
最高出力23[31]/6,500rpm23[31]/6,200rpm
最大トルク37[3.8]/4,500rpm41[4.2]/3,500rpm
トランスミッション4MT4MT
駆動方式RRRR
使用燃料無鉛レギュラーガソリン無鉛レギュラーガソリン
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm

2代目スバル レックス(1981〜1986年)

スバル 360時代から続いたリアエンジン・リアドライブ方式(RR)を廃止し、時代の流れを汲み取ったフロントエンジン・フロントドライブ方式(FF)へと変更したことでスペース効率を高めた2代目スバル レックス。
ホイールベースはクラス最長を誇り、操縦安定性にも貢献しています。

それにともない、外観デザインも初代フォルクスワーゲン ゴルフに似た、より保守的なものへと変化しました。
パワートレーンは初代から持ち越しですが、スバル レックスでは唯一となるターボモデルを追加。軽自動車初のベンチレーテッドブレーキディスクを採用。
また、パートタイム4WDが初めて採用されたのもこの2代目レックスです。

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2代目スバル レックスの主要諸元表

全長全幅全高
3,195mm1,395mm1,350mm
ホイールベース車両重量乗車定員
2,255mm565kg4人
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm
車両重量:kg 乗車定員:人

2代目スバル レックスのパワートレイン・スペック

エンジン種類EK23水冷2気筒OHCEK23-T水冷2気筒OHC(ターボ)
排気量544cc544cc
最高出力23[31]/6,000rpm30[41]/6,000rpm
最大トルク43[4.4]/3,500rpm58[5.9]/3,500rpm
トランスミッション4MT4MT
駆動方式FF/4WDFF/4WD
使用燃料無鉛レギュラーガソリン無鉛レギュラーガソリン
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm

3代目スバル レックス(1986〜1992年)

スバル レックス 3代目 5ドア

2代目よりもさらにFFとしてのスペース特性を活かし、ショートノーズ・ビッグキャビンを推し進め、軽自動車トップクラスの居住性を実現しました。
フロントガラスの傾斜や、ボディ面の段差を少なくするフラッシュサーフェース処理で空力特性を向上させたデザインになったのもこの頃からです。

画期的な技術を盛り込んだ3代目スバル レックス

3代目スバル レックスの大きなトピックはフルタイム4WDの追加、ECVTの投入、そして4気筒エンジンの搭載です。
他社の軽自動車の多くが3気筒エンジンを採用するなか、レックスは音振に優れた4気筒エンジンならではの滑らかなエンジンフィーリングを与えられました。

トランスミッションには世界で初めて実用化に成功した電子制御電磁クラッチ式CVT(無段階変速機)であるECVTを投入、さらにフルタイム4WDはセンターデフと後輪のLSDとしての機能を併せ持つ“ツインビスコ”と呼ばれる特殊な4WDシステムが実装されました。
このことから、走りに対するスバルのこだわりが車全体に見てとれます。

2回目の軽自動車規格変更に伴い、エンジンを660ccに拡大。
フラグシップモデルとなるレックス VXは660cc4気筒エンジン+スーパーチャージャー+四輪独立サスペンション+四輪駆動で圧倒的なパフォーマンスを手に入れ、そのコンセプトは後にモータースポーツで人気を博すことになるスバル ヴィヴィオ RX-Rへと受け継がれることになります。

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3代目スバル レックスの主要諸元表

全長全幅全高
3,195mm1,395mm1,360mm
ホイールベース車両重量乗車定員
2,255mm590kg4人
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm
車両重量:kg 乗車定員:人

3代目スバル レックスのパワートレイン・スペック

エンジン種類EK23水冷直列4気筒OHCEN07E水冷直列4気筒OHC
排気量544cc658cc
最高出力26[36]/7,000rpm38[52]/7,200rpm
最大トルク43[4.4]/4,500rpm54[5.5]/5,600rpm
トランスミッション4MT/5MT/AT/ECVT5MT/ECVT
駆動方式FF/4WDRR
使用燃料無鉛レギュラーガソリン無鉛レギュラーガソリン
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm

スーパーチャージャーを搭載したスバル レックス

スバル レックスVXの販売当時はダイハツ ミラターボ、スズキ アルトワークス、三菱 ミニカ ダンガンなど、各メーカーが軽自動車規制いっぱいの64馬力の中で熾烈なパワー競争を行っていた時代です。
他社がターボチャージャーを用いてパワーを稼ぐなか、スバル レックス VXだけがスーパーチャージャーを採用しました。
過給器と呼ばれるターボチャージャーとスーパーチャージャーですが、それらは一体何が違うのでしょうか?

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パワーを生み出す魔法の装置

過給器を理解する上で重要なのが“過給”呼ばれる、圧縮空気をエンジンに押し込む仕組みです。
過給機付きエンジンでは、圧縮した空気と、それに応じた燃料をエンジン内に押し込んで爆発させることにより、強大な爆発力を生み出せることができるため、自然吸気では成し得ない圧倒的な加速力を生み出せるのです。
“過給をする”という意味ではターボチャージャーもスーパーチャージャーも同じ働きをしますが、ターボはエンジンの排気ガスの勢いを利用して過給します。
それに対し、スーパーチャージャーはエンジンの動力をベルトを介して作動させるので、絶対的なパワーでは劣るものの、ターボのように排気圧が少ない低回転域では過給器が作動しないターボラグという現象がなく、低回転から安定した過給を行うことが可能なのです。

スバルの合理的な組み合わせ

スバル レックスにスーパーチャージャーが搭載された理由は、スポーツモデルとしての4気筒エンジンの低速トルク不足を補うのに、低回転から過給できるスーパーチャージャーの特性が最適だったからです。
低速からレスポンスの良いスーパーチャージャーと、四輪独立サスペンション+四輪駆動でパワーを余すこと無く路面に伝える走行性能は、ラリーで戦うスバルならではのグレード設定です。

主要諸元表

全長全幅全高
3,295mm1,395mm1,420mm
ホイールベース車両重量乗車定員
2,255mm690〜720kg4人
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm
車両重量:kg 乗車定員:人

パワートレイン・スペック

エンジン種類EN05直列4気筒(スーパーチャージャー)EN07直列4気筒(スーパーチャージャー)
排気量547cc658cc
最高出力45[61]/6,400rpm47[64]/6,400rpm
最大トルク75[7.6]/4,400rpm84[8.6]/4,400rpm
トランスミッション5MT/ECVT5MT/ECVT
駆動方式FF/4WDFF/4WD
使用燃料無鉛レギュラーガソリン無鉛レギュラーガソリン
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm

スバル レックスの実燃費

スバル レックス フェリアLAスペシャル 1991年

スバル レックスの660cc直列4気筒エンジンを搭載した最終モデルに絞って、その実燃費に迫ります。

ベースモデルの5ドア・5MTの10.15モード燃費が18.2km/Lとなっています。
この数値は他社競合車種にわずかに劣る数値ですが、内部抵抗の大きい4気筒エンジンを搭載しながらこの数値は立派なものです。
そして、実燃費の方はというと最低で8.91km/L、最高で22.8kmLというデータでした。

平均値は17.2km/Lほどで、カタログ値よりやや劣る実燃費のようです。
この頃の車は、現在ほど安全性能や環境性能が求められていなかったので、その分車体を軽く造ることが可能であり、燃調もパワー重視のセッティングにできるため、ここまでの燃費性能を叩き出せたのでしょう。
ちなみにスーパーチャージャー付きVX・4WDの燃費のカタログ燃費は16.6km/Lですが、実燃費で平均20.8km/Lを記録した個体もあります。

スバル レックスの維持費

自動車税25,800円※13年経過重課税対象車 12,900円×2年分
車検代行手数料20,000円
重量税8,800円※18年経過重課税対象車
自賠責保険25,070円
任意保険(概算)約40,000円
燃料費(概算)約75,000円燃費17.2km/L・ガソリン単価130円・2年間で10,000km走行とした場合
タイヤ代(概算)約10,000円タイヤサイズ135SR12・135/80R12
合計約204,670円2年間

スバル レックスを所有するには、2年間で約200,000円の経費がかかります。
最も新しい年式でも1992年ですので、自動車税と自動車重量税の重課税対象となってしまいます。

ECVTは電磁クラッチの耐久性に問題があり、故障が多いため、避けたほうが無難です。
ボディは経年劣化により、サビやヤレが多いでしょう。
ブッシュなども劣化していると思われますが、メーカーによる部品供給は現在では終了していますので長期間の維持は難しいと思われます。
現在ある車体は大切に扱って欲しいと切に願います。

スバル レックスの評価

グーネットの口コミからの引用です。

スバルのこだわりと良さを感じる1台。古い車好きの方にはとっても良い車。シンプルな室内・四角いデザインに、ノスタルジーを感じます。人気薄なのか?比較的安価で入手可能ではないでしょうか。

出典:http://www.goo-net.com/

【良い点】
とにかく燃費がよく意外に早い660車!

出典:http://www.goo-net.com/

【良い点】小回りが効くので駐車が便利です。少しのスペースがあれば停める事ができます。さらに燃費も良いので経済的にもお得になります。

出典:http://www.goo-net.com/

「好き者には、たまらなく好き」
実用性を備えながらも、ややマニアックな目線がスバル車の最大の魅力のようです。

スバル レックスの中古車価格


中古車情報
システムメンテナンス中


2017年4月時点の中古車情報では1台のみで価格は48万円となっています。
数少ない車種となっているので欲しい方は早めに手に入れておきましょう。

スバル レックスの魅力

「レックス」の名前はラテン語の“王様”を意味します。
スズキ アルトやダイハツ ミラの影に隠れて地味な存在であるスバル レックスですが、スバル独自のコンポーネントを多用し、車に対する試みや、考え方を具現化した隠れた軽自動車の王様だと思います。

中でもスーパーチャージャー搭載のスバル レックス VX、後のスバル ヴィヴィオ RX-Rは手のひらサイズのラリーカーとして魅力あふれる製品です。
現在のスバルは軽自動車開発から完全に手を引いている状況ですが、いつの日か再び“スバル レックス”という名の小さな王の帰還を強く望みます。

スバルの歴史や名車に関する記事はこちら!

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