初めて車と出会う人の為の車情報メディア MOBY [モビー]

路肩はただの側道じゃなかった!路側帯との違いから駐車や走行に対する規制についても

道路の端の部分を表す言葉に、よく似た「路肩」と「路側帯」という言葉があります。これは違うものなのでしょうか。この2つは実はそれぞれ別々の法令で規定されいるものでした。この記事では路肩の定義などを詳しく確認し、走行する時の注意点などをまとめました。

路肩とは

一般的に「路肩」と聞くと道路の外側の部分を何となく指すようなイメージではないでしょうか。
作られたものと言うよりは、道路が出来た時に何となくそこにあるもの、というような感じもします。
しかし、実は法令で路肩に関してかなり細かな決まりを設けた上で作られているのです。
道路法によって道路の構造や基準を定めている「道路構造令」という政令では、路肩に関して次のように定められています。

路側帯のある道路

路肩 道路の主要構造部を保護し、又は車道の効用を保つために、車道、歩道、自転車道又は自転車歩行者道に接続して設けられる帯状の道路の部分をいう。

出典:道路構造令第2条第12号・用語の定義

路肩は何のためにある?

非常停止表示板

出典:©shutterstock / Freedom_Studio

国土交通省による道路構造令の解説では、道路の主要構造物の保護、故障車等の待避スペース、側方余裕幅等、交通の安全性・円滑性を確保するためと説明されています。
道路の安全や、良い状態で保つため、非常時のために設置されているということですね。

路肩に関する細かな規定

さらに、道路構造令第8条に記載された路肩に関する規定は、0.5~2.5メートルまでの範囲で道路の種類ごとに非常に細かく決められているのです。
原則としては設置が義務付けられているのですが、支障がない限り規定よりも狭くしたり、設けないということも認められています。

道路には、車道に接続して、路肩を設けるものとする。 ただし、中央帯又は停車帯を設ける場合においては、この限りでない。
2  車道の左側に設ける路肩の幅員は、道路の区分に応じ、次の表の車道の左側に設ける路肩の幅員の欄の上欄に掲げる値以上とするものとする。ただし、付加追越車線、登坂車線若しくは変速車線を設ける箇所、長さ五十メートル以上の橋若しくは高架の道路又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない箇所については、同表の車道の左側に設ける路肩の幅員の欄の下欄に掲げる値まで縮小することができる
(以下略)

出典:道路構造令第8条・路肩

路肩の種類

路肩にもいくつかのパターンがあります。
国土交通省の道路構造令の解説などでは、次のように分類されています。

全路肩

↑十分なスペースが確保された高速道路

全ての車両の一時停止が可能なほどの幅員があります。
これは主に高速道路の路肩部分で、幅が2.5メートルは確保されるもので非常時に一時停止するための役割もあります。

半路肩

半路肩

© MOBY

↑車一台ぐらいのスペースはある路肩

車両の走行に大きな影響を与えない側方余裕が確保され、乗用車の停車が可能な幅員があります。
幅は1.25~1.75メートルで、高速道路でもこのタイプの路肩が採用されている道路もあります。

狭路肩

走行上必要な最小限度の側方余裕を確保したものです。
幅は0.50~0.75メートルと、ぎりぎりです。
当然、駐停車する時にははみ出してしまいます。

保護路肩

路肩

↑路肩がなく、保護路肩だけの道路

このほか、保護路肩と呼ばれる部分もあり、舗装の外側の部分で、縁石になっていたり、ガードレールなどの車両用防護を設置するスペースになっています。
道路構造令では次のように示されています。

道路の主要構造部を保護するため必要がある場合においては、歩道、自転車道又は自転車歩行者道に接続して、路端寄りに路肩を設けるものとする。

出典:道路構造令第8条第10号・路肩

路肩と路側帯との違いは?

路側帯

© MOBY

路肩と似たものに「路側帯」があります。
主な違いは以下のようになっています。

・路側帯は「道路交通法」で定義されています(路肩を定義する法令とは違います)
・歩道がない道路に設置され、歩行者のためにあるものです(歩道がある道路には路側帯はありません)
・幅は最大でも0.75メートルとなります(路肩は2.5メートル確保しなければならない場合があります)
・車道との境界は道路標示(白線)で明確になっています(路肩には境界線がない場合もあります)

路肩と比べてみると路側帯は限定的なものであり、路肩に含まれていることもあるということですね。

路肩の駐車や走行に対する規制は?

路面 駐車 路肩

歩道がない道路で路側帯がある場合には、車両が通行することはできません。
そのため、路肩も通行することができないと言えます。
そこで、歩道がある道路の路肩部分はどうなっているのかを確認してみましょう。
車両制限令に路肩通行の制限に関する次のような決まりがありました。

歩道、自転車道又は自転車歩行者道のいずれをも有しない道路を通行する自動車は、その車輪が路肩(路肩が明らかではない道路にあっては、路端から0.5メートル(トンネル、橋又は高架の道路にあっては0.25メートルの幅の道路の部分)にはみ出してははならない。

出典:車両制限令第9条・路肩通行の制限

このように、やはり自動車は路肩を走行することが規制されています。
路肩が明確ではない場合には道路の端から0.5メートル(橋などは0.25メートル)を空けなければいけないとされています。
なお、車両制限令で指す「自動車」については、2輪車は除かれれています。
もちろん、自転車や歩行者の通行も制限されていません。
また、路側帯とは違い駐車に関する路肩独自の規制はありません。
そのため、その道路の状況によっては路肩に駐車が可能な場合もありえます。
左端への駐車、右側に3.5m以上の余地が必要なことも同じです。
あとはその道路や路側帯の規制に従えば良いでしょう。

路肩と路側帯は同じようなもの?

法律 ルール

法律で定められた路肩規則のほか、路側帯との違いについて述べましたが、この2つは根拠となる法律が違うことから、何ともややこしいのです。
しかし、規制やルールに関しては走行できないという点では同じようなものでした。
普段の生活の範囲内では、路肩も路側帯も大きな違いがないと考えて問題ないでしょう。
いずれにしても、車道からはみ出さないように安全運転を心掛けたいところですね。

この記事の執筆者

EightHoursADayこの執筆者の詳細プロフィール

書籍の編集者が本業でライターもやっています。 好きな車は欧州の大衆コンパクトカーやステーションワゴンなどの実用車やマイナーな国産車。 人気がなく、一般的に日の目を見ない車などにも光を当てていきたいです。 車だけではなく道路や交通法規ネタなんかも好きです。...

関連キーワード
キーワードから記事を探す


関連する車種/メーカー
車種/メーカーから記事を探す