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【ドライビングテクニック】車のアウトインアウトの意味とやり方!公道では危険?

アウトインアウトとは、0.01秒を競うレースで使われるコーナーのライン取りテクニックのことです。アウトインアウトの意味ややり方、どういった恩恵があるかを詳しく説明すると同時に、公道でアウトインアウトをしてもいいか、する意味があるのかについても述べていきます。

アウトインアウトって何?

サーキット フォーミュラカー

アウトインアウトは、サーキットにてバイクや車のレースで使われる走行テクニックの一つです。
レースは、0.01秒で速さを争います。
速度を落とすしかないコーナーを少しでも速くクリアするために、コーナーの曲線ラインをそのまま走行するのではなく、より直線に近いラインで走行するのが、アウトインアウトなのです。

例えば、左コーナーでは手前の直線にてコースの右端(アウト)からコーナーに入ります。
その後、コーナーの内側(イン)を目指し、コーナー出口では、再びコースの右端(アウト)を走行します。
こうすることによって、実際のカーブの半径より、大きな半径のコーナーを走ることになりますので、より直線に近いことになります。
これを「アウトインアウト」と言います。

アウトインアウトの走行ラインの距離は、コーナーをずっとイン側に張り付いて走行するより長くなるのですが、それよりも直線に近いラインなので、その分速い速度でコーナーを走り抜けることができますから、結果として速くコーナーをクリアできるわけです。

アウトインアウトのコツ

コーナー ライン取り

アウトインアウトのコツは、コーナー入り口の直線からコーナー、そしてコーナー出口の直線に繋げるのライン取りです。
より直線に近いラインでコーナーリングをするスムーズなラインを走行することです。
そのためには2つの重要なポイントがあります。

車両感覚を把握する

コース両サイドのアウトとインに車をつけるわけですから、車両感覚が大事になってきます。
また前輪トレッド(左右タイヤの中心を結んだ距離)より後輪トレッドが広い車の場合、後輪を基本にしないと車がコースから外れてしまいます。

右ハンドル車の場合、左コーナーでは、アウトいっぱいまで寄るのはわかりやすいですが、インに寄る場合に左前輪と後輪の位置をきちんと把握できないとギリギリまでインにつくことができません。
自分が運転する車がコース上のどの位置にいるかを正確に判断できる車両感覚が必要です。

クリッピングポイントを目指せ!

アウトインアウトの走行ラインで重要なのは、クリッピングポイントです。
クリッピングポイントとは、アウトインアウトのインの部分でコーナーのどの位置で一番内側(イン)に着くかというポイントを指します。
クリッピングポイントはコーナーの形や、コーナーが連続する場合などによって異なります。
まずはコーナーを真上から見た図で、アウトインアウトのラインを描いて見ることから始めると、クリッピングポイントの位置が掴みやすいです。
アウトインアウトのポイントは、より大きな半径でより直線に近いスムーズなラインを取ることです。

しかし、次のコーナーが近いときは、2つのコーナーを連続してスムーズにクリアできるラインとなりますので、1つのコーナーだけではなく次のコーナーも考えたライン取りが必要になってきます。
よってコーナーが連続する場合、全てアウトインアウトになるとは限りません。

アウトインアウトを更に有効にするテクニック!

ブレーキ

アウトインアウトは、コーナーをスムーズに走るためのライン取りのテクニックです。
しかし、コーナーを速く走るためにはスムーズなライン取りだけでは不十分で、速く走るためには更なるテクニックが必要です。

スローイン・ファーストアウト

スローイン・ファーストアウトは、コーナーの入り口ではゆっくり、コーナー出口では速く走るという意味です。
レースにて、コーナーを直線と同じスピードで曲がり切ることはできません。
コーナーの手前では減速することが必要です。
その際、クリッピングポイントを目指すために十分な減速ができていないと、クリッピングポイントにつくことができずスムーズなライン取りができません。

クリッピングポイントを通過した後はコーナー出口に続く直線を目指す訳ですから、加速してコーナーを駆け抜けていきます。
アウトインアウトで直線→コーナー→直線をスムーズなライン取りをして、スローイン・ファーストアウトにて、確実にクリッピングポイントを通過するよう速度をコントロールし、コーナー出口に向かって加速していくことで、より速くコーナーをクリアーしていきます。

ヒール・アンド・トゥ

ヒール・アンド・トゥは、MT車がコーナー手前の減速時のシフトダウンにて、アクセル、ブレーキ、クラッチを同時に操作するテクニックで、スローイン・ファーストアウトには欠かせないものです。
スローインの減速時に、シフトダウンを同時に行いクリッピングポイント通過後の加速に備える一連の動作です。
クリッピングポイントを通過した後の加速時に、一番トルクが発揮できる回転数にキープしておくことにも繋がります。
コーナー手前でブレーキを踏んで速度を落とす際に、ブレーキは右足のつま先(トゥ)で操作し減速しながら、アクセルを右足のかかと(ヒール)で同時に操作しエンジン回転数(空吹かし)をシフトダウンするギアに合わせることでスムーズなシフトダウンを原則と同時に行います。
最近のスポーツモード付きのパドルシフトAT車では、コンピューターが勝手にやってくれます。
コーナー手前で、ダウンのパドルを落としたいギアの数だけ叩いて、ブレーキを踏めばまるでF1カーのように綺麗なシフトダウンを決めてくれます。

以下の記事ではヒール・アンド・トゥをメインに扱っています。

アウトインアウトは公道でも可能なのか?

田舎 車 一般道

答えは「Yes」です。
アウトインアウトのコーナーリングはスムーズな運転につながります。
しかし、アウトインアウトはサーキットで0.01秒でも速く走ることを目的としたテクニックであることも忘れてはいけません。

では、公道でアウトインアウトをすることがどういうこうとなのかを考えてみましょう。

後ろから見ている人は?

公道にて、前の車がアウトインアウトで走行しているとどう見えると思いますか?

「前の車の運転手、酔ってる?」

と思われます。
レースに興味がない人たちは、アウトインアウトを知りません。
カーブの度に車が道路の外側に寄ったかと思うと思いっきり内側に切り込んで、また外側に移動する訳ですから、フラフラと酔っ払って運転しているように見えてしまうのです。
アウトインアウトを知らない人からすれば、とても危険な車にしか見えません。
思わずブレーキを踏んで車間を開けてしまうのではないでしょうか?

見通しの悪いカーブでやると?

見通しが悪いカーブ、つまりクリッピングポイントが見えません。
本来見通しの良いサーキットで使うテクニックですから、カーブの先が見えない場所でアウトインアウトをやるということは、見えない先に向かって突っ込んで行くことになり、危険に遭遇する可能性が高くなります。
カーブの先に何かものが落ちていたら!あなたは安全に回避することができますか?

アウトインアウトの危険性!

危険運転

アウトインアウトは車をスムーズに運転することができるので、公道でも使いたいところですが、どうも危険なことが多そうです。
では具体的にどのような危険性があるのでしょうか?

公道とサーキットの違い

公道を走るのは自動車だけではありません、バイクや自転車も走ります。
場所によってはガードレールがない道路の横を歩行者が歩いています。
信号や横断歩道、踏切もあります。
また動物が飛び出してくることもあるでしょう。

サーキットは登録された台数の車だけが走ります。
それ以外の車両はなく、人も歩いていません。
動物が横切ることはありません。
見通しが良く、速く走ることを目的とした場所であり、公道とは全く条件が違います。

対向車を巻き込む可能性

対面走行の公道、カーブでアウトインアウトをする際に、センターラインギリギリまで近寄った場合を想像してください。
自分の運転が完璧だったとしても、もし、対向車がセンターラインを越えて走ってきたらどうなるでしょう。
誰もが同じ悲しい結果を想像できるかと思います。

歩行者、自転車も危険!

ガードレールがない見通しの悪い左カーブで、アウトインアウトでクリッピングポイントを目指そうとしていた時に、自転車や歩行者が目の前に現れて、とっさにハンドルを右に切ってしまう、コーナリング中に急ブレーキを踏んでしまう。
対向車線に突っ込んでしまうのは間違い無いでしょう。
やはり悲しい結果が待っています。

アウトインアウトを公道でやる価値があるのか?

一般道 山道 スピード

制限速度があり、車が走ることにとっての障害物となりうるものがある公道にてアウトインアウトをして、果たして意味があるのでしょうか?
確かにタイヤに優しいスムーズな運転かもしれませんが、それ以前に大切なのは安全運転です。

公道で0.01秒を争っているわけではありません。
争う意味もありませんよね。

公道でアウトインアウトのライン取りをするのは可能です。
可能ではありますが、それに見合う対価はマイナスの要因の方がはるかに大きいと言わざる得ません。

センターセンターセンター!

自動車がカーブを走行する際は、できる限りセンターラインと反対側に寄った走行が安全と言われていました。
左カーブではインインイン、右カーブはアウトアウトアウトです。
しかし道路交通法の改正で、自転車が歩道を走れない場所では自転車は自動車と同じ道路を走ります。
インインイン、アウトアウトインアウトでは自転車を巻き込んでしまう可能性があります。
現代社会において自動車がカーブを走行する際は、センターセンターセンターが一番安全運転と言えるのではないでしょうか。
公道では、車が駐車していたり、物が落ちていたりすることもあります。
現代社会において車の走行は、できる限り車線の中央を走ることを心掛けた方がよさそうです。

交通事故を起こすとこんなことに

アウトインアウトするならサーキットで

この記事の執筆者

猫田 久太郎この執筆者の詳細プロフィール

漫画「サーキットの狼」がきっかけとなり、1970年後半のスーパーカーブームに感化され未だにその熱が覚めず現在に至っています。 特にヨーロッパ車の文化とデザインに魅了された車好きです。 簡単な修理・整備は自分で行うので車の記事だけでなく、DIYやカー用品についての記事も執筆して...

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