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【スバルのEJ20エンジンとは】搭載車種や燃費とターボとの性能比較も

スバルの主力エンジンとして30年近く製造されてきたEJ20エンジン。現在でもEJ20ターボ搭載のWRX STIは一級の動力性能で我々を魅了します。しかし、高出力のショートストローク型エンジンであるが故に燃費は悪いとの噂があります。そのEJ20エンジンの魅力に迫ります。

スバルのEJ20エンジンとは?

EJ20エンジンとは、スバルが生産している第2世代の水平対向エンジンです。
1989年に初代レガシィに搭載されて以来、30年近く生産が続いている国産車史上稀に見る息の長いエンジンです。

4気筒のガソリンエンジンで、排気量が1,994cc、SOHCまたはDOHCの16バルブ、ショートストロークの中高回転型で、インタークーラーターボチャージャー搭載型もあります。

通常のエンジンでは、ピストンが地面に対して上下に動きますが、水平対向エンジンは4個のシリンダーを左右に2個ずつ水平に配置し、ピストンが水平に動くように設計されているのが大きな特徴です。
また、クランクシャフトを中心に向かい合って動くピストンを、ボクサーがパンチを繰り出す様に例えて「ボクサーエンジン」とも呼ばれています。

水平対向エンジンの動作動画

ショートストローク・エンジンとは

ピストンストロークよりもシリンダーボアの方が大きいエンジンをショートストローク型といいます。
※ボアとは、ピストンが往復するシリンダーの内径、ストロークとはピストンが往復する行程を指します。

ショートストローク型は吸排気バルブを大型化なのが特徴です。
これにより、ピストンの平均速度を抑えながら、最高出力を向上させます。

ターボとは

ターボチャージャーは、エンジンの排気圧を利用し、タービンが回転する力で過給機を作動させ、吸入効率を高める装置です。

まず、ガソリンを燃焼させて生じた排気ガスの流れを利用し、排気側の羽根車(タービン)が回転します。
すると、同軸上に固定されている吸気側の羽根車(コンプレッサー)が同じ速度で回転します。
コンプレッサーによって大気圧以上に圧縮された空気を燃焼室へ吸い込ませて、適正な燃料で爆発させ出力を高めます。
ターボによって排気量を増大させる事なく、より大きなパワーを得られるのです。

スバル レガシイの新型車についてはこちら

スバルのEJ20エンジンとEJ20ターボエンジンの比較

スバル レガシィツーリングワゴン 2003 外装

では、両エンジンの搭載モデルがある スバル・レガシィツーリングワゴン (2003~2009) で、EJ20エンジンとEJ20ターボエンジンを比較してみましょう。

EJ20エンジンは、ショートストローク型のNAという事もあり、2,000rpm以下の低回転域ではトルクが細い為に車が重く感じますが、3,000rpm付近からは軽快になります。
そこから上の回転域では十分なパワーが出ており、日常での使用には不満はないといった声が多数ありました。
しかし、搭載されている車種の車両重量やギア比、走行状況(登坂等)によっては、非力さを感じる場合があるようです。

次にEJ20ターボエンジンですが、こちらも2,000rpm以下は若干もたつく感じはあるものの、そのままアクセルを踏み込んでいくと3,000rpmからは激変します。
一気に高回転し、体をシートに押し付けられるような加速を味わえます。
外装からは想像できないポテンシャルを秘めていますね。

また、20年以上にわたり熟成を重ねてきたEJ20エンジンは上述の低回転域でのトルクの細さも改善されています。
スバル・WRX STIでは2,400rpmから38kgf・mものトルクを絞り出し、最大値は43.0kgf・m/4400rpmという2リッターエンジンとは思えない数値を叩き出しています。

より扱いやすいエンジンへと進化しているにも関わらず、高回転域での強烈な加速は健在のままというのは嬉しいですね。

スバルのEJ20エンジン搭載車種は?

スバル WRX STI

スバル WRX STI タイプS 2014年型

EJ20エンジンが初めて搭載されたレガシイはもちろん、インプレッサやフォレスター、エクシーガそしてサーブ・9-2Xなどにも搭載されていました。
ですが、残念ながら2017年現在国内でEJ20エンジン搭載の新車はスバル・WRX STI のみになってしまいました。

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スバルのEJ20エンジンの燃費は?

EJ20型 エンジン イラスト

スバル・レガシィツーリングワゴン (2003~2009) の実燃費を調べてみました。

EJ20エンジンの燃費:市街地 7~11km/L 郊外 14~15km/L
EJ20ターボエンジンの燃費:市街地 8~10km/L 郊外 11~12km/L

EJ20エンジンの燃費は比較的低燃費のようですが、基本設計が古く低速トルクの細いエンジンですから致し方ない点はあると思います。
道路状況や運転技術で燃費は大きく変わりますが、高回転域が気持ちの良いエンジンなので思わず回してしまうのかもしれませんね。

参考までに新旧2つのエンジンをカタログ値で比較してみました。

第2世代水平対向エンジン
スバル・WRX STI
EJ20ターボエンジン (308PS/6,400rpm 43.0kgf・m/4,400rpm)
JC08モード 9.4km/L

第3世代水平対向エンジン
スバル・WRX S4
FA20ターボ (300PS/5,600rpm 40.8kgf・m/2,000rpm-4,800rpm)
JC08モード 13.2km/L

伊達に新世代エンジンを名乗っていません。
WRX STIのEJ20エンジンも改良を重ねて中低速のトルクが太くなっていますが、新開発のエンジンでは最大トルクが発生する回転域が更に広がっています。
このトルクバンドの広がりによってアクセルを踏み込まなくても済む頻度が高くなり、燃費向上に繋がっているのではないでしょうか。

EJ20エンジンの明日はどっちだ?

スバル WRX STI

スバル WRX STI 2014年型 フロント

EJ20エンジンの解説から搭載車種や燃費について紹介しましたが、いかがでしたか?
EJ20エンジンはスバルの主力エンジンとして30年近く愛されてきました。
特にEJ20ターボエンジンはWRCなどのモータースポーツにおけるスバルの活躍を影ながら支えてきた名機と呼ぶに相応しいエンジンだと思います。

2018年にはWRX STIのモデルチェンジが噂されていますが日本仕様車には引き続きEJ20エンジンが採用される模様です。

モータースポーツで培われた技術が細部に至るまで詰め込まれ熟成されてきたEJ20エンジンは、もうしばらく我々を刺激的な世界へいざなってくれそうですね。

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