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【オトナアヴァンギャルド】スバルアルシオーネの性能やデザインと実燃費への評価まで

今となっては、かなりのマイナー車となってしまったスバル・アルシオーネ。後継モデルのアルシオーネSVXは、車好きなら知っている方も多いと思うのですが、今回紹介するアルシオーネは販売されていた当時を経験していない方にとっては、一見して車種がわかる人は車好きでも少ないと思います。今回は、アルシオーネについてさまざまな視点から紹介していき、超マイナー車なアルシオーネでも実は名車であったことについて知っていただきたいと思います。

スバル・アルシオーネとは

スバル アルシオーネ

アルシオーネ(ALCYONE)は、スバルを展開する富士重工業が1985年から1991年までの間に製造・販売した乗用車です。
2ドアクーペタイプで、当時の販売されるにあたってのキャッチコピーは「4WDアヴァンギャルド」、「オトナアバンギャルド」でした。

斬新なデザインで大きな注目を集め、まだメーカーとしてもマイナーだったスバルを世界中の自動車市場に知らしめる役目を果たしました。


VX
74.0万円
本日の在庫
1
平均価格
74.0 万円
本体価格
74 ~ 74 万円

4WDの新たなジャンルを創造したアルシオーネ

「アヴァンギャルド(avant-garde)」という言葉が「新しい概念・先駆的な表現を試みる人」という意味するように、この当時2ドアクーペで4WDはアルシオーネのみでした。

1985年当時のライバル車にあたるホンダ・プレリュード、ホンダ・インテグラ、日産・シルビア、トヨタ・MR2は、すべてFFかFRであり、2ドアクーペ・リトラクタブルヘッドライト・4WDという組み合わせはスバル・アルシオーネだけでした。

スバルがキャッチコピーとして「アヴァンギャルド(avant-garde)」を使ったことは、2ドアクーペロードスポーツのカテゴリーに新たな4WDという駆動方式を投入したことは日本の自動車業界にとって大きなアドバンテージでした。

スバル・アルシオーネの歩み

スバル アルシオーネ

出典 :©everystockphoto.com/ FotoSleuth

1985年デビュー!最大のライバルは「いすゞピアッツァ」

アルシオーネは、1985年1月のデトロイトモーターショーで発表されました。そして、1985年2月にアメリカで発売され、同年6月8日に日本でも販売が開始。車名は日本の"アルシオーネ"以外に、アメリカと欧州市場が”スバルXT”、オーストラリア、ニュージーランドでは” Vortex(ボルテックス)”として売られていました。

アルシオーネという単語は少々言いずらいように私は思いましたが、この車名は、宇宙上のすばる(プレアデス星団)に属している恒星である牡牛座η(イータ)星の名前「アルキオネ」(Alcyone)にちなんでおり、スバルのエンブレムといえば六連星ですが、そのうちの一番大きい星がアルキオネです。よって、当時のスバルにとってアルシオーネはフラグシップカーであることを表しています。

発売当初のエンジンは、排気量1.8Lの水平対向4気筒SOHCターボエンジンであり、FF車と4WD車にトランスミッションはオートマとマニュアルが選択できました。

いすゞピアッツァ

出典 :©everystockphoto.com/ Hugo90

アルシオーネは外観がくさび形の独特なスタイリングと近未来的な内装デザインであり、最大のライバル車は、ジウジアーロデザインで注目を集めていた、いすゞピアッツァだったでしょう。

6気筒エンジン搭載モデルが登場

1987年7月にマイナーチェンジを行い、これ以降のモデルは、アルシオーネの後期型とされています。
そして、排気量2.7リッターの水平対向6気筒SOHCエンジンのNA(自然吸気)を搭載したグレード、”VX”が登場することとないます。

VXが販売された経緯は、1985年9月22日に先進5か国(G5)で発表された金融政策の「プラザ合意」にあります。この合意によりドル円相場は極度の円高が発生。プラザ合意がされたとき1ドル約240円から1987年には160円までにもなり、アメリカでのアルシオーネの価格が高騰したせいで商品力の低下していき徐々に不人気車へとなります。

スバルはアルシオーネに付加価値をつけるため6気筒エンジン搭載車を急いで開発し販売をしました。
エンジンの作りは、ボアとストロークをそのままで気筒数を増やした設計のため、いかに時間を短縮して開発されたかが伺えます。

最新のテクノロジーが詰め込まれたVX

車体の改良面では、ほかにオートマチックトランスミッションを3速から4速へ変更。
また、4WDであるグレードVR、VXは、自動で車高変更できるエアサスを搭載したE-PS(エレクトロ・ニューマティック・サスペンション)を採用していました。

6気筒エンジン搭載のVXには、さらにさまざまな先進的な技術を装備しています。
ブレーキは、対角にある前後輪を制御単位にして、μ(路面摩擦係数)が低いタイヤを基準にしてブレーキ制御を行う高精度のABSブレーキシステム。

そして、前後で駆動のトルクを配分制御するトラクションコントロール「ACT-4」と電動パワーステアリング「CYBRID」とを統合することで、車両の異常な動きを未然に防ぎ事故を抑える安全技術アクティブセーフティ(active safety)を採用していました。

当時これだけのブレーキ、サスペンション、トラクションコントロールを投入しアクティブセーフティを重要視したのはアルシオーネだけで、他の自動車メーカーに大きな影響を与えました。

これらの改良により、アルシオーネは海外と日本で高級車として立ち位置を変えたのですが、人気を回復することなく1991年に生産終了し、同年9月18日に後継機モデルのアルシオーネSVXが発売されました。

アルシオーネのCM


181XE/S …
69.8万円
本日の在庫
5
平均価格
72.2 万円
本体価格
20 ~ 108 万円

スバル・アルシオーネのデザイナーはだれか

スバルデザイナー放浪記―団塊世代への伝言「スバルの車造り」

出典:https://www.amazon.co.jp/

アルシオーネがこれほど独特なデザインを採用していたため、デザインを担当したのは有名な海外自動車デザイナーであると想像されます。
実際、アルシオーネのデザイナを担当したのは、当時スバルに所属する開発者であった碇 穹一(いかり きゅういち)さんという方です。

2006年12月1日に碇氏が自主出版した「~団塊世代への伝言「スバルの車作り」~スバルデザイナー放浪記」(群馬出版センター)のなかでアルシオーネの開発について語られています。

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アルシオーネの外観

スバル アルシオーネ

スバル アルシオーネ


アルシオーネに惹かれるところは斬新なスタイルの外観です。

実は、スバル車でリトラクタブルヘッドライトを採用したのは後にも先にもアルシオーネだけ。車体のフロント周りがくさび形をしたことをカタログには「エアクラフトテクノロジーの血統」と書かれており、空気抵抗を少なくすることに努めていました。これはドアノブの凹凸をなくしたほど。

現在の自動車開発では、大規模な風洞実験で空気抵抗、高速安定性、燃費など重要視して開発されることが当たり前で行われていますが、アルシオーネが開発された当時にこれほど精密に抵抗軽減を考慮したスタイルに開発を行ったことは、現代の空気力学に基づいた自動車設計に大きな影響を与えたでしょう。

アルシオーネの内装

外観のみではないく内装も驚かされるほど斬新なデザインです。まるで旅客機のコクピットを思わせるメーター周りとスイッチ類の配置です
一番目を引くのはステアリングスポークが時計の針が6時15分指した時のようなL字型をしていることです。

そして、センターコンソールから運転席前方に続くインパネ中心部分は、すべてのスイッチ類が運転席を囲い込むようにちりばめられ、一般的なコラムスイッチの機能をそれぞれボタンスイッチに分割して独立したパネルに配置した「コントロール・ウィング」の組み合わせは、当時のいすゞピアッツァと同等、もしくはそれ以上の個性を持っています。

さらにメーターのデザインも斬新。
テレビゲームで自動車が直線を走行しているかのようなデジタルメーターはあまりにも斬新すぎるほどです。

スバル・アルシオーネのスペック

スバル アルシオーネ

スペック 1989年式スバル アルシオーネ
グレードVSVRVX
ボディタイプクーペ
ドア数2ドア
乗員定員4名
型式E-AX4E-AX7E-AX9
全長×全幅×全高(mm)4,450×1,690×1,2954,510×1,690×1,335
ホイールベース(mm)2,465
トレッド前/後(mm)1,435/1,4251,435/1,440
室内長×室内幅×室内高(mm)1,630×1,410×1,085
車両重量(kg)
※【 】内はMT車
1,100【1,050】1,180【1,140】1,300
エンジン型式EA82ER27
種類水冷水平対向4気筒OHCターボ水冷水平対向6気筒OHC
最高出力 [ps(kW)/rpm]120(88)/5,200150(110)/5,200
最大トルク [kg・m(N・m)/rpm]18.2(178.5)/2,40021.5(210.8)/4,000
総排気量 (cc)1,7812,672
内径×行程 (mm)92×6792×67
圧縮比7.79.5
燃料タンク容量(L)60
駆動方式FFフルタイム4WDフルタイム4WD
トランスミッション
※【 】内はMT車
4AT【5MT】4AT
タイヤサイズ(前)185/65R14 85H205/60R14 87H
タイヤサイズ(後)185/65R14 85H205/60R14 87H
10モード/10・15モード燃費(km/L)
※【 】内はMT車
10.4【12.4】10.4【12.2】8.0
新車価格(円)
※【 】内はMT車
1,780,000
【1,683,000】
2,133,000
【2,062,000】
2,587,000

アルシオーネの実燃費は

アメリカ ガソリンスタンド レトロ感

出典 :©everystockphoto.com/ ford8n

アルシオーネの実燃費について、口コミサイトから調べてみました。

●1986 Subaru XT (FF、4気筒)

Total Miles Tracked:16,638Miles、City:61%、Highway:39%、Avg MPG:30.6MPG

出典:http://www.fuelly.com/

「車両総走行距離:26,776km、街乗:61%、高速道路:39%、平均燃費:13km/L」

●1988 Subaru XT ( XT6 2.7L) Horizontally

Total Miles Tracked:19,079Miles、Avg MPG:21.2MPG

出典:http://www.fuelly.com/

「車両総走行距離:30,704km、平均燃費:9km/L」

4気筒モデルが13km/L、6気筒モデルが9km/Lとカタログスペックからそこまで変わりない実燃費値です。
これは、空気抵抗の対策がなされた結果といえるでしょう。

アルシオーネの評価

アルシオーネを乗っていた方の評価を見ていきたいと思います。

独特の異彩を放つ外観まさにスーパーカーです、好みがわかれるかもしれませんがかっこいいですよね。
普通に街乗りに使うのに困ることはありませんしこの車は性能うんぬんよりこの外観が最高に良いです。
ルーフが大きいので真夏の暑さがすごいです。
後席が狭いのはこの手のクルマにはつき物なのでしょうがないです。

出典:http://www.goo-net.com/

独特なデザインが目を惹きます、良い意味で古さを感じ素敵です。
回転があがっていくときのエンジン音がたまりません、内装のデザインも色々とこだわりを感じ今の車にはない感じが良いです。
走行性能は良いですし運転を楽しめると思います。
トランクは正直広くないですし使いにくいです、パワーが若干物足りないと思います。

出典:http://www.goo-net.com/

デザインに対する称賛は多く、オーナーの満足度は非常に高いです。

それは、デザインが唐突に良いので他の悪いところは許せてしまうということではありません。残念なくらいアルシオーネに極端な悪いところがなく、外観と内観のデザイン性の良さがより引き立って見えているように感じます。

これは、良いところと悪いところが足し合わせてプラスマイナスゼロということではなく、ベースの車体がしっかり設計された上で、デザインの良さがより引き立っている素晴らしい車です。

販売終了後は名車であるアルシオーネSVXが登場

スバル・アルシオーネSVX(1991年9月~1996年12月)

スバル アルシオーネSVX

スバル・アルシオーネについて紹介していきましたが、いかがでしたか?

1980年代中盤に空気抵抗を少なくすることを重点をおいて性能を向上させたことはスバルの素晴らしいところ。
また、販売終了後に登場したアルシオーネSVXは、当時を代表するグランドツーリングカーとして、その後の高級スポーツクーペに大きな影響を与えた車でした。

このような自動車産業に与えた影響が大きかったことから、アルシオーネは日本の名車中の名車であると思います。

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この記事の執筆者

池田ゆうきこの執筆者の詳細プロフィール

車も好きですが、実はバイクも好き。車の得意分野は1980年代・1990年代の国産ピュアスポーツカーと軽自動車で、国内・海外のモータースポーツは常にチェックしています。最近はイギリス車やフランス車にも興味有り。...